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2017年最初の記事は「PLCの話」 [ネットワーク]

あけまして(以下略

今年最初の記事は、パナソニックと東京電力が画策している節電システムに使われる、“PLC”(Power Line Communication)についての記事だ。


家電のIoT、東電とパナソニックの思惑
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/8575

記事によると、PLCという通信方法を利用する事で家庭内の電力線網を通信ケーブル代わりに使い、家庭内で使われる家電製品の消費電力を把握する事で無駄な電力消費を抑えるための操作が可能になるという。例えばコンセントに刺したエアコンと通信する事で設定温度の最適化を自動で行い、消費電力を削減するという使い方をする。

このようなコントロールは、現在の常識で言えば無線LAN(Wi-Fi)やBluetoothなどの無線通信を使えば良いと思う方も居ると思う。しかし無線通信に使われる電波は有限のもので、例えば無線LANであれば最大で20チャンネル程度しか使えない。これを電波の届く範囲内に存在する全てのIoT機器で使いまわすのは無理がある。人口密集地であれば、スマートフォンなどでWi-Fiの通信がほとんど出来なくなった経験のある方も居ることだろう。

こうした数の限界を突破するにはPLCのような有線通信は有効だ。
有線であれば、物理的な限界を超えない限りで千本でも一万本でも必要なだけ接続を増やす事が出来る。電波と違い隣の家にまで電波が飛ぶ事も無い(代わりにノイズとして電波が撒き散らされるが)ので、電力線に流せる信号は家庭内で独占して使う事が出来る。
無線LANのように隣りの家から飛んでくる電波が干渉して自宅の通信が不安定になるというトラブルも起きない。


ただ、PLCには大きな問題点がいくつも存在する。
PLCの規格自体は10年以上前からあって、パナソニックやシャープなどはPLCの端末を家電量販店で売っていたし、住宅メーカーなどでも新築の住宅と抱き合わせて売るなどして普及を図っていた。

しかし2017年現在であっても、以下の問題により普及が進んでいない状況だ。

1.壁内配線の状況によっては正常に動作しないケースがある。
2.電子レンジやドライヤーなどの家電から出る電気ノイズで容易に接続が切れる。
3.PLCの信号がノイズとして作用し、家電の種類によっては誤動作に繋がる。
4.家全体が盛大に電波ノイズを出すのでラジオや無線通信などに悪影響が出る場合がある。
5.マルチタップなどの延長コードを介すると、ほとんどの場合通信が出来なくなる。
6.5の理由により不足しがちな壁コンセントをPLCモデム一つが占有する。
7.PLC端末のある壁コンセントからパソコンまでは有線LANで接続しなければならない。
8.日本国内で売られるPLCの規格が3種類もあってそれぞれに互換性も無い。


そしてPLCの普及にトドメを刺したのが無線LANの爆発的な普及。

PLCは元々デスクトップパソコンと接続する事を想定している。要は有線接続が前提なのでスマートフォンのような移動式端末では使い道が無いし、デスクトップパソコンと同様の使い方をされているノート型パソコンが無線LANを当たり前に搭載するようになったおかげで、有線でインターネットに接続する需要そのものが一般家庭ではほとんどなくなってしまった。


こうしたPLCに関する状況の中、HEMS(Home Energy Manegiment System)と呼ばれる節電システムの通信にPLCという通信方法が選ばれた。

正直なところ、私個人の感想としては実際に使えるのか甚だ疑問である。

しかしPLCは進化していた。性懲りもなく無駄な金をかけて新しい方式が開発されていたのだ。


記事には「Multi-hop HD-PLC」という単語が存在する。

このHD-PLCとやらがどういうものなのかは知らないが、先に挙げた8つの問題を克服出来るのだろうか。

私には単に研究費用の無駄使いに思えてならない。

まあ結果はその内に出るだろう。



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