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ベッセルビームってなんですか? [ハードウェア]

現在パソコン業界で使われる各種チップは、そのほとんどが平面に回路を形成したモノである。

例外はHBM(High Bandwidth Memory)と3D NANDくらいしか私は知らない。

この中でHBMについては従来極めて困難な技術と言われた、シリコンダイを垂直に貫通した穴(TSV)に導体を形成する事で複数のダイを積み重ねる「3Dスタッキング技術」というものが使われている。

この「3Dスタッキング技術」の何が難しいのか、専門家ではない私には理解が難しいのだが、なんでも垂直の穴を正確に開ける事が難しいらしい。現在はエッチングという材料を腐食させる方法で穴を開けているが、その制御が難しく、そのため不良品を出来るだけ出さないように製造するのが困難らしい。
またTSVを開けるための工程はコストが高く、大量生産にも向かない。

だから「3Dスタッキング技術」で作られるHBMは、現在製造コストをある程度無視しても利益が出せる※韓国企業(三星とSK Hynix)でしか製造していない。
韓国企業は歩留まりが悪く生産数が半分ならウェハを2倍流せば良いという力技が可能。

しかし、将来のコンピュータは高性能化と省電力化のためにあらゆるチップを縦に積み重ねる必要がある、という話も出ていて、TSVによる積層の難しさをなんとかする必要があった。

そこに今回日本の理研が開発した技術の登場だ。

理研、フェムト秒ベッセルビームによるTSVで3次元集積回路を高集積化
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1039822.html


ベッセルというとドライバーで有名な工具メーカーのベッセルしか私には思い浮かばないが、調べてみるとレーザーの一種らしい。これを使うと微細な深穴を正確に開けられるという研究報告が2006年1月の“日本機械学会誌”というものに載っていて、今回これが実際に応用可能な技術として開発されたと。そういうコトらしい。

この技術でHBMのような高速メモリ、そしてCPUとその周辺回路をもっと高密度に集積した高性能プロセッサなどがどんどん世の中に出てきたら良いと思う。

そうすれば、APUのようなGPU内臓プロセッサも現在よりはるかに高性能なものが生産されるようになるだろう。


ベッセルビームを用いたレーザーマイクロ加工
https://www.jsme.or.jp/publish/kaisi/060102t.pdf

超短パルスベッセルビームによる高アスペクト TSV 加工技術
http://www.amada-f.or.jp/r_report2/kkr/27/AF-2011210.pdf

TSV技術で積層するGDDR5後継メモリ「HBM」の詳細
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/646660.html

ベッセル (工具メーカー)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%83%E3%82%BB%E3%83%AB_(%E5%B7%A5%E5%85%B7%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC)


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