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東芝のヘリウム充填HDD [ハードウェア]


先日私は「東芝の「MN06ACA10T」という記事を書いたが、翌日にこんなニュースが出ていた事に今頃気付いた。


世界初、CMR方式で記憶容量14TB を達成したニアラインHDDのサンプル出荷開始について
https://toshiba.semicon-storage.com/jp/company/news/news-topics/2017/12/storage-20171208-1.html


14TB一番乗りが東芝という事も驚きだが、それよりも突如としてそれまで無かった「ヘリウム充填型HDD」を東芝が出して来た事が一番驚いた。

記事の写真を見るとHGSTのヘリウム充填型HDDに似ている事から、WDつながりで技術の提供を受けているのだろうか。東芝もヘリウム充填型HDDの基礎研究くらいはしていたかもしれないが、実際の製品を作るとなると別だろうから、ヘリウムをあらゆる条件で閉じ込める事が出来る“筐体”はHGSTのものを流用し、中身は自前である気がする。(ちなみにSeagateはネジ止めのフタでヘリウムを閉じ込める事が出来なかったので溶接している)

その中身については、これも驚きの“プラッタ9枚”
2.5inchのHDDで培ったノウハウにより実現したのだろうか。


私の場合当分はこんな大容量のハードディスクなど不要ではあるが、ハイエンドの容量が増える事で下位のハードディスクも容量が増えて低価格化していくので、こういう事は無関係ではない。

私の望みとしては、2.5inchの9.5mm厚で10TBのハードディスクが2万円程度で出ればいいなあ。と思っているが、それは何時になるのだろうか。


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東芝の「MN06ACA10T」 [ハードウェア]

東芝からヘリウム封入タイプではない、一般的なハードディスクで10TBのモデルが出た。

記憶容量10TBのNAS向け3.5型HDDのサンプル出荷開始について
https://toshiba.semicon-storage.com/jp/company/news/news-topics/2017/12/storage-20171205-1.html


この東芝からのニュース記事によると


従来からの空気ベースの構造で記憶容量10TBを達成しました。

とあり、また、

また新製品は、24時間稼動に対応しており、ワークロード[注5]年間180TB、平均故障時間(MTTF)[注6]は100万時間を有しており、さらに振動補正技術を採用し、NAS向けの信頼性を備えています。


と書かれている。

過去にそれまでの常識を破った容量8TBのハードディスクがSeagateから出たが、あれはSMRを使ったものであり、NASに入れると大抵はほどなく壊れるというシロモノだったが、これは最初からSMRではなくNASでの使用を前提とした高耐久性モデル。
ちなみに現在SMRを使わない8TBの通常タイプハードディスクは東芝とSeagateから出ている。

プラッタ構成は1.66TBタイプを6枚と想像するが、これで7200 r.p.m.のプラッタ回転数とは。
技術の進歩はすごいものだ。


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RISC-VはARMを駆逐出来るのか [ハードウェア]

最近オープンソースなRISC CPUのアーキテクチャである「RISC-V」(りすく・ふぁいぶ)なるものが盛り上がっているらしい。

海外で急激に盛り上がる新CPU命令アーキテクチャ「RISC-V」
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/1094808.html


このCPUをわかりやすく一言で表現すると「第二のARM」という言い方が出来る。

ARMとの共通点を素人にわかりやすい表現で挙げると

・開発元から提供されるのはCPUの設計図(命令セットなど)のみ
・RISCというシンプルな命令セットを使うためにチップを小型化・省電力化しやすい
・基本設計が様々な用途に柔軟性を持つため、用途ごとの改造がやりやすい

私の理解ではこんなところか。

そして大きな違いはライセンスフリーかつロイヤリティフリーである事。
要するに設計図の使用料と、製品一個に対する利用料が無料なのだ。


この件に関して実際にこの手のCPUがどういった用途で使われているのかを考えると、現在ARMがほぼ独占している市場に対し非常に挑戦的なプロジェクトである。

また設計図が無料という事で開発費が抑えられ、また市場に流通する製品1個に対するロイヤリティーも無料となると、億単位で売れる商品の場合には億単位のコスト削減になるため、コスト面での競争力はARMと比較にならない。

となるとRISC-Vが主流になるためには機能面でARMと同等以上である必要があるが、少なくとも製造に関してはARMと同じものが使える以上計算能力が劣るとは考えにくく、また用途に特化した製品が作りやすい面を考えるとこの点でもARMと変わらないわけで、なんらかの圧力がかからない限りRISC-Vの成功は約束されたもののように思える。

何よりもメジャー所を含む多くの企業がRISC-Vを使った製品開発を始めている事から、RISC-Vは将来ARMを駆逐してしまう可能性を感じさせる。


まあ、色々と未知数であるRISC-Vであるが、一企業が開発するARMによるIoT機器用プロセッサの独占状態に危機感を身としては、オープンソースのRISC-Vが今後ARMを駆逐して欲しいと思う。


Western Digitalが次世代コンピューティングアーキテクチャ「RISC-V」の推進を加速
https://gigazine.net/news/20171129-western-digital-risc-v/

Hot Chips 29 - 業界初のオープンソースRISC CPUコア「RISC-V」
https://news.mynavi.jp/article/20171012-hotchips29_riscv/



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みんな知らない、USB Type-C [ハードウェア]

先日知人宅を訪れた時の事。

知人の一人が最近買ったばかりのスマートフォンを見せてくれた。
USBの端子は、Type-Cが付いている。

というわけで彼とUSB Type-Cについて話し合ったのだが、予想通り彼は何も知らなかった。

いや、正確に言えば少しばかりの知識はあった。それは、スマートフォンを買った店で店員から説明された内容だった。

だがその知識?とやらがあっても、彼は100円ショップのType-Cケーブルで問題ないだろうと考えていたし、充電器についてもDocomoショップで売っている“対応充電器”以外に何を買えばいいのかまったく理解はしていなかった。


幸いだったのは、彼自身自分の知識に自信をもっておらず、素直に私の話を聞くだけの度量も備えていた事だ。

おかげで彼は今後自信をもってUSB Type-Cのケーブルや充電器の選択が出来るようになるだろう。


恐らくこのケースは、大部分のスマートフォンユーザーに当てはまると思う。

生まれて初めてUSB Type-Cコネクタの付いた機器を購入した時、理解に必要な知識やその知識への理解が足りないために買った店の説明を十分に吸収出来ないと思われるからだ。

また客に説明をすべき立場の店員も、理解が足りない者が多数派を占めると思う。これは私自身過去に色々な家電や電話機を売る店で店員と話して得た結論で、自分が売っている商品に対するまともな知識がある店員がほとんどいないからだ。彼らの知識は良くてカタログに記載されている「言葉や数字」止まりで、その言葉や数字に対する理解は限りなくゼロに近い場合がほとんど。

もしそうでない店員に出会った経験がある人が居るとしたら、それは宝くじで一等を引いたようなものだと理解すべきだ。
(もちろん私は、そういう“十分な知識とその知識に対する理解を有する店員”に出会った事は何度もある。)


まあ、このような状況が現実であるので、知識以前に興味すら無い一般の消費者が、私自身USB Type-Cに関する規格の複雑きわまる事が原因で“勉強”と言うにふさわしい行動と時間の投資を必要とするこの問題を、本人すら十分な理解をしているとは言えない店員からの説明を聞いて理解出来るはずが無い。

であるために、このUSB Type-C規格は「策定者の主張する利便性と引き換えに別の不便を強いる」というシロモノになってしまったのでした。

終わり。


「Type-C=USB PD対応」ではない。高速充電には認証済みType-Cケーブルも必要
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1094286.html


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PRIME B350-PLUSのUEFI BIOSアップデート [ハードウェア]

先日ASUSの公式サイトを覗くと、PRIME B350-PLUSのUEFI BIOSの新しいバージョン(3203)がアップロードされていたのでダウンロードした。

変更内容はAGESA 1071の導入で新しいCPUに対応したらしい。

これは近い将来に出るはずの、デスクトップ版Raven ridgeに対応した、という事だろうか?
それとも12nmLPで製造が予定されている、改良型のRYZENだろうか。

どちらにしても当分CPUを交換するつもりは無いが。


そんなわけで、必要も無いのにアップデート。

再起動後以前ハマったUEFIブートの設定も間違いなく行って、無事にWindowz7も起動した。


毎回思うが、UEFI BIOSをアップデートした際に毎回私が変更した内容がリセットされる事を防ぐ手段はないものか。UEFIブートの設定もそうだが、メインメモリのクロックとアクセスタイミングやLED照明の設定等も変えているので、毎回直すのが面倒極まりない。

昔(Socket7やSlot1以前)ならば必要な設定は精々ジャンパやDipスイッチでの設定変更だけだったので、BIOSをアップデートしても何も面倒は無かったのだがなあ。


まあ必要も無いのに毎回UEFI BIOSのアップデートをしなければいいだけなのだが。



PRIME B350-PLUS BIOS & FIRMWARE
https://www.asus.com/us/Motherboards/PRIME-B350-PLUS/HelpDesk_BIOS/


PRIME B350-PLUSのUEFI bios更新でハマった話
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-09-25

PRIME B350-PLUS のUEFI BIOSのアップデート他
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-05-25



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UEFIも所詮プログラム [ハードウェア]

2020年、ついにIntelのx86でDOSが動作しなくなる
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1092273.html

この記事によると、2020年までに従来のBIOSとの互換性を提供する“CSM”機能がUEFIより削除されるそうだ。

私は今でもDosを使うので、これは困る。


記事では「OSのインストールやリカバリといったすべての環境が、UEFIによるセキュアブートの環境下で行なわれ、ユーザー体験が向上。さまざまな製造用/メンテナンス用のツールも、DOSやBIOSに依存しなくなる。ネットワークブートも、UEFI下のPXEとHTTPSで行なわれるようになる。」と書かれているが、私はUEFIのこうした機能は便利かもしれないがセキュリティリスクも増えると考えている。

実際UEFIにはOSから書き込みが出来る領域があり、ここにウィルスを仕込むことでOSをクリーンインストールしても最初からウィルスに感染した状態にする事が可能。
従って、従来ウィルス駆除の有効な選択肢の一つだった“OSのクリーンインストール”が役に立たなくなる。これは当然、OSをインストールするHDDやSSDを新品に交換しても無意味だ。
そして実際、過去にこの問題は起きている。それもメーカーが新品で売っているパソコンで、だ。

一旦感染したら、UEFIからウィルスを駆除しないかぎり何度でも感染してしまう。

そういう類のウィルスは現実に存在するのだ。


それに結局のところ、UEFI自体にも脆弱性があるわけで、セキュアブートも完全ではない。
ウィルスの開発者はUEFIのバグを利用して、簡単に感染させる方法を確立するかもしれない。だがUEFIのアップデートはOSのように定期的に自動アップデートしないものがほとんどで、自動アップデート機能がある場合でもアップデートしたらパソコンが起動しなくなった、という事例も実際に発生している。

UEFIなら多機能で安全で、まるでバラ色の未来が待っているように言われるが、実際には現在のWindowz10みたいなものだと私にはそのようにしか思えない。

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Windows10でPIXUS iP4100のプリンタドライバを入れる [ハードウェア]

Windowzのアップデートで大きな障害となる事の一つに、プリンタドライバの互換性問題がある。

一般的に言えば、使用中のプリンターの新しいOS用ドライバがメーカーから出ない限り、新しいOSでそのプリンターを使うことが出来ない。

だがこの場合、古い環境で使用していたドライバーが新しいOSでも動作すれば、保証は無いが一応は使える事になる。


というわけで今回、Windowz10でキヤノン製の“PIXUS iP4100”の動作検証を行った。


このiP4100、発売されたのが2004年とかなり古く、メーカーのサポートはWindowz7まで。Windowz10のドライバなど当然無い。しかもキヤノンからダウンロード出来るのはWindowz XP用までしかない。Windowz7のドライバサポートは、OSに標準で入っているドライバによるものなのだ。

そこでWindowz7用のドライバをiP4100が動作しているWindowz7のパソコンから抽出し、Windowz10のパソコンにインストールしてみた。


手順は以下の通り。


1.Double Driver というソフトウェアを使い、プリンタドライバを抽出する。

  a. Double Driver を起動して「Scan Current System」ボタンをクリック
  b. iP4100 のみチェックが入っている状態にして、「Backup Now」ボタンをクリック
ip4100_01.png
  c. 適当なフォルダを指示して「OK」をクリックする
ip4100_02.png
  d. infファイルがoemxx.inf(xxは数字)になっているので“prnca00l.inf”に修正
  e. restore.ini は削除する

2.1で保存したドライバをWindowz10のパソコンにコピーする

3.プリンターをUSBで接続する

4.スタートボタンから「設定」→「デバイス」→「プリンターとスキャナー」と開く

5.「プリンターまたはスキャナーを追加します」をクリック

6.しばらく待つと「プリンターが一覧にない場合」と出るのでそこをクリック

7.プリンターの追加ウィンドウが開くので「ローカル プリンター又は(以下略)」を選択して「次へ」をクリック

8.プリンターポートの選択を「USBxxx(USBの仮想プリンターポート)」を選んで「次へ」をクリック

9.「プリンタードライバーのインストール」では「ディスク使用(H)...」をクリック

10.「フロッピー ディスクからインストール」で先ほどコピーしたドライバのフォルダを指定

11.プリンターのリストから「Canon Inkjet PIXUS iP4100」を選んで「次へ」をクリック

以上、後は適当に進めて、iP4100のドライバはインストール出来た。

仕上げはキヤノンのサポートページより「Canon IJ プリンタードライバー機能拡張モジュール Ver.1.10」をダウンロードしてインストール。これでiP4100のヘッドクリーニングや調整などが出来るユーティリティも使えるようになる。(全ての機能を試してはいないので、動作しない機能があるかもしれないが)

iP4100_w10.png

なお、必要なドライバはWindowsの32bit/64bitに合わせた物が必要なので間違えないように。ドライバの抽出も当然、Windowz10が32bitなら32bitのWindowz7、64bitなら64bitのWindowz7から抽出する必要がある。

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Raven Ridgeが正式発表された [ハードウェア]

もう数日前のことだが、AMDは2017年10月26日にZENコアを用いたAPU“Raven Ridge”を正式に発表した。

名称もコードネームの“Raven Ridge”や過去に発表された“Ryzen Mobile”ではなく、「Ryzen Processor with Radeon Vega Graphics」と長くて説明的な名称が正式らしいが、長すぎるので業界では今後も“Raven Ridge”が普通に使われるかもしれない。


この漸く正式発表(とはいえ発売はまだ先)された“Raven Ridge”、詳細についてはパソコン関係の各情報サイトなどで詳しく説明されているのでここでは省く。

おおまかな要点だけ書くと

・中身はZEN(CPU)+VEGA(グラフィックコア)
・当面TDP15Wのモバイル向け製品のみ出荷
・搭載される製品は今年末以降に登場するが、十分な供給は2018年以降

こんな感じか。

搭載するノートパソコンはしばらくの間は品不足で、デスクトップ向けは早くても春以降か。
ヘタすると来年春まで搭載ノートパソコン自体数が少なく、デスクトップ向けが出てもOEM供給優先で自作用部品としての販売は秋(2018年9月以降)まで待てとかなるかもしれない。


性能に関してはAMDが公表するベンチマークの数字を見る限り、過去のRYZENとVEGAの評価通りの高性能ぶりである。

大雑把に言えばデスクトップ向けRYZENとVEGAのスケールダウンなわけで、それをIntel製モバイルCPUと比較すればそれなりの結果になる事も当然と言える。
今までのBulldozer系コアを使ったAPUも実用上十分な性能を持ってはいたが、ベンチマークではIntelに及ばず、消費電力も多めであった事を考えると、まさに奇跡といえるほどの性能だ。

デスクトップ用ではIntelはRYZENを超える性能の新型CPUを出してきているが、モバイル向けに関してはこらからとはいえ、1年くらいの間はAMDが性能的優位な状況を維持できるかもしれない。これはZENコアの性能もさることながら、VEGAの存在が非常に大きい。


消費電力の問題については、グラフィックコア内蔵CPUの需要は大半がノート型パソコンのようなモバイル向けなので、省電力機能をベースとなったデスクトップ用RYZENとVEGAよりもかなり充実させている。これは消費電力が多くてモバイル向けへの転用に苦労した、Bulldozer系コアのAPU開発で培った技術が最大限に発揮され、またそれを発展させた結果だと思う。

TDPは15Wと、これまでのAPUでは難しい領域にいとも簡単に到達した感じがするが、全てのコアに100%の負荷をかければ恐らく50Wは下らない電力を消費するはずで、これは省電力機能を使って不要な電力消費を徹底的にカットする事で15WにまでTDPを下げているのだろう。Web閲覧や文書作成程度の用途では10Wを余裕で下回り、もしかすると5W以下にまで消費電力は下がるかもしれない。

ただし、こうした一般的なパソコン向けCPUの省電力機能は、現在高性能化と共に増大する消費電力自体を削減するようなものではない。だからターボモードのような動作周波数を上げるモードが動作する場合は、当然にそのまま消費電力と発熱量の増加という現象を引き起こす。もちろん“平均15W以下に発熱量を維持する”ために動作周波数を落としたり動作するコアを減らしたりしているものを、動作周波数を定格の上限(Ryzen 7 2700Uなら2.2GHz)まで上げたり休止状態から起こすだけでも消費電力は大きくハネ上がる。これは周辺IO(メモリやストレージ、USBやネットワークなど)も当然に含まれるだろう。とにかくあらゆる回路を、必要な時だけ電力を送り、動かすにしても必要最低限の電力で済むように調整しているわけだ。

このため、省電力機能は消費電力と発熱のバランスをコントロールしているだけ、という見方も出来る。実際にはCPUやGPUと周辺回路そのものをブロック単位で休止させる事でその部分の消費電力を限りなくゼロにまで落とす事までしているが、これは単に働いていない回路に電流が流れる事を遮断しているにすぎないので、全ての回路が働く必要に迫られれば相応の消費電力になってしまう。
特に性能に直結するCPUとGPUの各コアは、ひとたび動けば消費する電力が大きいためにあっという間にコアの温度が上昇する。するとTDPの枠内に収めるため、どうしても動作周波数を落とさざるを得ない。

従って、実際の製品では製品ごとに違う熱処理の優劣がそのままそのパソコンの性能に直結する。
アクティブヒートシンクも存在しない極端に薄いノートパソコンと、厚みに余裕があって排熱機能が充実したノートパソコンを比較すれば、同じ型番のRaven Ridegeを使っていても後者の方が誤差とはいえない差で高性能である事も起こり得る。

その代わりに、性能に拘らなければTDP15Wの省電力を生かした製品を作る事が可能というわけだ。
これは実際に製品を開発するメーカーにとっては大きなメリットといえないこともないが、消費者にとっては誤解を生みやすい要素かもしれない。

「同じCPUなのに、どうして自分のパソコンは性能が低いんだ!?」

という感じで。
まあこういう傾向は10年以上前のノートパソコンでも起こってはいた(一定の温度を超えると動作周波数が落ちる)が、制御が緻密になった分通常の使用状況での性能に違いが出るようになったと思えばいい。


というわけで、後半は話がCPU全般の省電力機能の話になってしまったが。

製造に使われる14LPP自体が元々省電力向けプロセスという事もあり、モバイル向けに調整しても意外と高性能だったRaven Ridge。

Intelのように全ての市場へ一斉に出荷が出来ないAMDの内情を考えると、自作市場への供給が後回しになるのは当然とも言える。だが供給量さえ増えれば自作市場にも出荷が始まるはずなので、出来るだけ早く増産体制が整うことを祈る。



参考にした記事:

ZEN+Vegaとなった「Ryzen Mobile」ファミリの詳細
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/1087925.html

AMD,ノートPC向けの新世代APU「Ryzen Processor with Radeon Vega Graphics」発表。
http://www.4gamer.net/games/300/G030061/20171025016/

Ryzen MobileはTDP 15Wの投入を最優先
http://ascii.jp/elem/000/001/577/1577984/



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I LIKE CHOPIN [ハードウェア]

I LIKE CHOPIN。

InWIN製のIW-BQ696Sという型番で、愛称として“CHOPIN”と名付けられた小型PCケースは、私から見てガゼボの名曲“I LIKE CHOPIN”を思い出させるような、そんなデザインのPCケースだ。

もちろん中華圏でデザインされた製品に共通の「ガサツさ」もあって、大雑把な雰囲気はあってもあの名曲の繊細さとは程遠いものではある。そこのところ、所詮はパソコン組み立て用部品なのだ。


ベースとなっているモデルは「IW-BQ656/120N」で、ケース本体はおおよそ共通であり、違いはさらにその外側に取り付けられた3方側面を覆うアルミ板製のパネルと、左右の取り外し可能なカバーが新しいデザインとなっている。そのおかげで「IW-BQ656/120N」では可能だった光学ドライブ搭載が不可能であり、プレミアムとして電源が80+認証無しの120Wから80+Bronze認証の150W電源に変わっている。


まあそんなワケで現在組み立て中の小型パソコンの写真が以下だ。
cp01.jpg
cp02.jpg
写真では見る事が出来ないが、メインボード裏にM2.SATA接続のSSDを取り付けている。

この手のMini-ITXケースは配線の取り回しがとても面倒で、上手にまとめないとメンテナンスしにくくなるし、なにより見栄えが非常に悪い。また無用のトラブルを防ぐためにも配線の取り回しには細心の注意を払う必要がある。

とりあえず組んで動かした感想は、おおむね「IW-BQ656/120N」と同じ。
150Wに強化された電源も非常に静かで、CPUの冷却ファンの音を抑えるとほぼ無音に近い。もちろん環境騒音が極めて低ければ音は聞こえるが。


今回はこのケースを使って組み立てるに当たり、Socket AM4のBIOSTAR製「X350GTN」に、現在Socket AM4対応APUとして唯一の選択肢であるBristol Ridgeを使ったA12-9800Eを組み合わせている。この組み合わせは非常に不本意であるが、現時点で他にSocket AM4対応のグラフィックコア内蔵のCPUがAMDに存在しないのだから仕方が無い。

Raven Ridgeのデスクトップ版が早く出て欲しいものだ。

ただ性能的には小型パソコンとして十分満足出来るものがある。
元々モバイル向けのコアをデスクトップ向けに転用しているので消費電力が低く、TDPが35WということもあってAPUとしてフルスペックのグラフィックコアを内蔵しながら熱問題は心配ないと思える。少なくとも、発熱に関しては体感で問題になるほどのものは感じられなかった。


というわけで途中からBristol Ridgeの話になってしまったが、デザイン・組み立てやすさ・電源容量・2.5inchドライブ2基搭載可能の拡張性と、良いところが多いIW-BQ696S“CHOPIN”。
価格も1万円そこそこでけっして高くは無いので、Mini-ITXで小型パソコンを組む時のケースとして有力な選択肢の一つになると思う。


IN WIN IW-BQ696S“CHOPIN”
https://www.in-win.com/ja/gaming-chassis/Chopin

IN WIN IW-BQ656 その1
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2014-02-27

IW-BQ656 その2
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2014-03-01-1

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マイクロ波アシスト記録のハードディスク [ハードウェア]


WD、2025年までに40TB超のHDDを実現へ
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1086000.html


この記事によると、米Westen Digital(以下WD)は「マイクロ波アシスト記録(以下MAMR)」を採用した新型ハードディスクを2019年に製品化し、2025年までに40TB以上のHDDを実現できると発表したらしい。


以前私はパソコン用ハードディスク大容量化の歴史などという記事を書いたが、当時私が調べた時はMAMRという技術の存在に気付かなかった。今回改めて調べると、少なくとも2010年頃からいくつも記事がネット上に上がっているようで、私自身の勉強不足が恥ずかしい。(※MAMRについて調べる過程で他にも私が知らなかった技術が色々発見できた事がうれしい)

次世代超高密度HDDに向けたマイクロ波アシスト記録の基本技術を開発
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2010/11/1105.html

ところでMAMRとは大雑把に言うと、「磁化反転しにくい強力な磁石に磁気的な振動(高周波磁界)を与えて磁化反転しやすくする」という技術のようだ。

これに対し以前記事に書いた「熱アシスト記録(以下TAMR)」は、熱で磁化反転しやすくする。TAMRは2015年にTDKが2016年中に製品化という発表を行っていたと記憶しているが、2017年現在TAMRを使ったハードディスクが製品化されたという話は聞かない。一体どうしたのかと思っていたのだが、今回見つけた記事によると材料や信頼性に課題があるらしく、製品化に当たってこれらを低コストで解決する方法が確立されていないのではないかと思われる。

この点MAMRは材料に関して従来の技術のまま応用が可能なのか。
イメージ的には熱よりも高周波磁界の方が材料にやさしい感じはする。


なんにせよ、これまでいくつかのハードディスク大容量化技術が出ていたが、垂直磁気記録と同レベルの画期的な技術が実用化されるのは久しぶりだ。これに近い技術としてはプラッタ(ハードディスク内部の円盤)の限界枚数を引き上げたヘリウム封入型ハードディスクがあるが、こちらは記録密度を上げる事とはかなり意味が違う。

この技術は製品の販売が始まったとしても当面は業務用の製品に限られるだろうが、一般向けにも普及すれば二桁テラバイトのハードディスクが当たり前になる時代も来る事だろう。
2.5インチで厚さ7mmのハードディスクが10テラバイトなんていうのも、数年内に出てくるかもしれない。


参考:

マイクロ波で超高密度記録を狙う次世代HDD技術
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/582232.html

限界と常に闘い続けるHDDの記録密度向上技術
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/582047.html

新しい高密度記録技術─エネルギーアシスト磁気記録媒体
http://www.fujielectric.co.jp/about/company/jihou_2010/pdf/83-04/FEJ-83-04-257-2010.pdf

ハードディスクの高密度化を実現する多層磁気記録に関する新技術を実証
https://www.toshiba.co.jp/rdc/detail/1507_01.htm



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Zen+について [ハードウェア]


最近12LP(12nmLP)といわれるプロセスを使った新しいZenについての情報が色々出回っている。

一部を省き噂の域を出ない情報が多いが、信憑性のありそうな情報をまとめるとこんな感じである。


・来年2月と3月に改良された新しいZenコアを使った新RYZENが出る
・これらはPinnacle Ridgeといい、過去Zen+とされていたモノ
・新しいRYZENは12LPで製造される
・改良の内容はIPCの向上と動作周波数の向上


以上。

Zen+については過去、改良された14LPP(14LPP+)で製造されると言われていた。
が、最近の話では12LPという新しいプロセスで製造されるようである。

Zen+が14nmではなく12nmと微細化されたプロセスで製造される事に変更された理由はなんだろうか。

私の個人的な想像だが、これは2018年末までには出す予定だった7nmプロセスが間に合わない事が確定したのだろう。また、14LPPではこれ以上の改良をしても動作周波数が上げられない可能性も考えられる。

いずれにせよ、AMDは恐らくこうした事態を想定して12nmプロセスをバックアップとして平行開発していたと思われる。(それとも単に14LPPの改良=12LPという事だったのかも?)


とういうわけでまだこれらの情報は確たるものではないが、来年2月に出るZen+は、12LPの出来によっては7nmプロセスによるZen2までのつなぎとしては14LPP+よりも良いのではないかと私は勝手に思ったりしている。



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DDR4メモリはこう選ぶ [ハードウェア]

今日、AKIBA PC HOTLINEの記事にこんなものを見つけた。

DDR4メモリの“本当の性能”をあらゆる角度から徹底的に検証してみた
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/sp/1083431.html


この記事は非常に勉強になる。興味がある方は是非読むべき。

とはいえ記事は結構長く、人によっては理解が難しい場合もあるだろう。

というわけで要点だけ簡潔に書くとこうなる。


・DDR4メモリは高クロック品ほど性能が高い(あたりまえか)
・DDR4メモリはレイテンシ削減の効果が意外と高い(1クロック削減で数%高速になる)
・DDR4メモリはシングルランクよりデュアルランクの方が高速(モジュール内でインターリーブが働くため)
・DDR4-2133とDDR4-2666の性能差は、人によっては誤差レベルでしかない(DDR4-2133でも十部に高速なため)

というわけで、特に性能に拘らなければ何を買っても問題ない、安定して動いてくれさえすれば。

1秒を争うような使い方だと、出来るだけ高クロックでレイテンシが低い物が良いが、さらに拘るならば同じクロック・同じレイテンシでの比較だとシングルランクよりデュアルランクの方が良い。ただしオーバークロックするような場合にはより高クロックで動くほうが重要なので、シングルランクで回せるだけ回すほうが良い。

最後に、Windowz10を使う場合合計8GB以上のメモリを使うほうがOSの性能を引き出せるようだ。
これは当然64bit版のWindowz10に限った話。

まあほとんどの人は何も考えずシステムに適合した動作クロックで、必要な容量のメモリモジュールを2枚組で使えば十分だろう。だから4GBモジュール2枚か、8GBモジュール2枚で買えばいい。

定格動作で最も高性能な組み合わせが必要ならDDR4-2666の16GBモジュール2枚組だ。

オーバークロックするなら8GBモジュールの2枚組で最も高性能な表示のもの。後は当たりを引くまで色々買って試す。

64GB欲しいなら16GBモジュール4枚の組み合わせになるが、この時2666で動かない場合がある事を考慮に入れておく必要がある。今のところは。(将来はどんな環境でも問題ないかもしれない)


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AMDではこうはいかない [ハードウェア]

IntelのAMD対抗CPUの後発部隊がやってきた。


Intel、CoffeeLakeことデスクトップ向け第8世代Core iプロセッサを発表
http://news.mynavi.jp/news/2017/09/25/143/

18コア/36スレッドの怪物CPU「Core i9-7980XE」を検証
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/review/1082435.html


さすがに反撃が早い。
しかもこれらは手持ちのコマをやっつけ仕事で仕立て上げただけのブツ。

時間をかけて仕上げて来たならば、Core2 Duoが出た時の二の舞になるだろう。

つまりAMDは、1年後くらいに出る予定のこれらをさらに上回る性能を持つIntel製CPUよりも高性能なCPUを出せなければ終わりという事。RYZEN登場から1年以上経っても現在のRYZENと大差ないCPUしか出せなければ、全てにおいてRYZENを確実に上回ると予想される来年登場予定のIntel製CPUと開いた差は広がる一方になるだろうと思う。


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PRIME B350-PLUSのUEFI bios更新でハマった話 [ハードウェア]


昨夜遅くにASUSのサイトで私が使うマザーボード(ASUS PRIME B350-PLUS)のUEFI biosが更新しているか調べると、新しいUEFI biosがアップロードされていたので更新した。

バージョンは0805から0902になり、“AGESA 1.0.0.6b”が適用された事でより安定性が増したと思いたい。


が。

今回その更新作業でトラブルが起きた。


UEFI biosの更新では、更新以前のUEFI biosの設定の一部が工場出荷状態に戻る。
一部の設定がクリアされるという面倒な仕様なのだが、おかげで「うろ覚えの設定変更をいいかげんに行った」後に再起動をかけるとWindowzが起動しない。

正確に言うと起動はするが、画面が「Windowsを起動しています」の状態のままWindowz7の起動音が鳴ってもデスクトップが出ない。このままでは何も出来ないため電源ボタンを押してシャットダウンすると、シャットダウン時の音が鳴って普通にシャットダウンする。

このような症状の場合Windowzそのものは起動していると思われ、デスクトップが出ない原因はUEFI biosの設定がおかしいからと私は判断した。


そこでUEFI biosの設定画面を出し、最初は工場出荷状態に戻して再起動。これは当然Windowzが起動しない。

次に「起動」の設定を行う。
これは私が「RYZENのPCにWindows7をインストール」に書いた通り、ここでパソコンがUEFIモードで起動するように設定しなければ、NVMe SSDからOSを起動出来ないからだ。

しかしこの部分の設定がどうだったのか、はっきり思い出せない。
就寝前の多少ボケ気味の頭で作業を行った所為なのか、単に忘れただけなのか。

中途半端にWindowzが起動してしまった事も判断を誤らせた原因だが、何よりもUEFI biosの設定項目に対する理解が足りないために、何が間違っているのかすら判断が出来ないので何度か設定を見直して再起動しても症状が改善する事が無かった。


次に私が行ったのは、ビデオカード(GeForce GTX1050Ti)を外し、PCI接続のGeForce 6200Aに換える事だった。この際にもUEFIの設定を何度か変更してやっとデスクトップを拝むことが出来るようになった。

GeForce 6200Aは10年以上前のモノらしくカード上に持つVGA BIOSがUEFIに対応していないため、CSMの設定をレガシーとUEFI両方に対応するモードに設定しなければWindowzを起動出来ないからだ。

とはいえビデオカードをGeForce 6200Aに交換してデスクトップが表示されたはいいが問題の解決にはならない。だが、この作業を通じてCSMの設定について少しだけ理解出来た。

そのおかげで、Windowz7のデスクトップ画面を眺め一安心しながらこれまでの作業を頭の中で反芻していると、次にビデオカードを元のGeForce GTX1050Tiに戻せば上手くいくという確信が得られた。

それからパソコンの電源を切り、ビデオカードを元に戻し、頭の中で考えた通りの設定(過去に私が「RYZENのPCにWindows7をインストール」に書いた内容そのまま)をUEFI biosに施して再起動すると、やっと元のようにWindowz7が起動した。

原因はCSMの設定で「起動デバイスの制御」をUEFIにして、「ストレージデバイスからの起動」を「UEFIドライバーのみ」に変更せず「Legacy only」のままに設定していた事だった。結局「起動デバイスの制御」は「UEFI/レガシーOPROM」にし、「ストレージデバイスからの起動」を「UEFIドライバーのみ」に設定する事で元通りというわけだ。

uefi_csm.jpg
これが正しい設定。メインメモリの電圧が1.25Vになっているが、これは2666Mhzで動作させようとして変更したのを戻し忘れているだけだ。

というわけでなんとか無事にB350-PLUSのUEFI bios更新が終わったわけだが、CSMの設定に関しては普段触る事もなくヘタをすれば何年もそのままでなので、今回も過去にやった事をたったの数ヶ月で忘れたようにまた忘れてしまうだろう。(しかも自分でその設定をブログに書いた事すら思い出したのは問題が解決した後。)

まあ、いつかまたUEFI biosを更新するかもしれないので、CSMの設定だけはどこかにメモを貼っておこう・・・



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次世代プロセスによる新型プロセッサ製品化の遅延 [ハードウェア]

現在いくつかのニュースサイトに、Intelの10nmプロセスを使った最初の製品「Cannon Lake」が当初の予定より遅れて2018年末の出荷に延期された事と、AMDが2018年に予定していた7nmプロセスによるCPUとGPUの製造が12nmLPという製造プロセスに置き換わったという情報が出ているようだ。

ニュースソースについては今後日本語の記事が国内のIT関連ニュースサイトから出ると思われるのでここには書かないが、ソースを読みたい人は自分で検索して欲しい。


というわけでこの件に関する個人的な感想。


Intelについては意外としか。まさに寝耳に水である。
そもそもIntelの10nmは今年にはもう出ている予定のもので、過去に延期された事もあり、今になってまた遅れるとは予想できなかった。
この件に関しては未確認情報ながらCannonLake自体にも問題があるという話も出ているし、目標の性能を達成できないためにモバイル向けの省電力製品のみが先に出るという話もあるので、正確な情報を得るには待つ必要があるかもしれない。


そしてAMD。
こちらは半分予想通りで半分が予想外。
予想通りというのは2018年内の7nmによる製造が事実上キャンセルされたという事。
予想外は12nmLPという新しいプロセスが出てきた事である。

ただ12nmLPの登場は、7nmでの製造が遅れる事に対するバックアッププランであった可能性があるため納得がいく。
AMDは元々省電力向けチップのために12nmプロセスの開発を続けていた事実があるので、このノウハウを使って現行の14LPPを改良し12nmにシュリンクしたものと想像する。
ちなみに14LPPの改良という部分はAMD自身が発表している。


とまあこんな感じで、スマートフォン向けのような省電力チップ向けには現在の技術でも十分対応出来る10nm以下の製造プロセスであるが、動作周波数が4Ghzを超える高性能チップ向けにはまだまだ課題が残り、開発が難航しているという現実は過去10年以上前より散々言われている話から十分に納得いくものであり、今後もさらなる遅延が在り得るのだと思った。



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AMDのCPU販売シェアがIntelを抜く [ハードウェア]

直近10年で初めてAMDがCPU販売シェアでIntelを抜く
http://gigazine.net/news/20170904-amd-overtake-intel/

GIGAZINEの記事によると、この7月ヨーロッパ市場においてAMDのCPU販売シェアがついにIntelを超えたそうだ。

この歴史的快挙を素直に喜びたい。


が、日本国内の市場に限ってはそうとも言えない。

日本市場は海外と違いIntelの力がとても強く各方面にかなり強い圧力がかかると同時に、長い物に巻かれたい日本人らしくこれを迎合する者が圧倒的多数であるからだ。

しかも、これに追い討ちをかけるような混乱も起きている。

これはRYZENを始めとするAMDの新製品が軒並み海外の相場より高価格であり、○スク税とも言われる金額が上乗せされているという問題で、特にハイエンド製品として8月に販売が開始されたThreadripperの初値は、1950Xが$999の設定に対して国内価格が¥157,000以上であり、同じ$999のCore i9 7900Xが¥124,980であった事を考えると消費者を馬鹿にしているとすら思える。

結局このThreadripper 1950Xは2週間程度で一気に2万円の値下げがされ、現在値下げ前に買った顧客にはなんらかの対応があるという話も出ている。

この件はAMD製品の日本国内での不信につながって、CPUの販売シェアには少なくない影響があると思う。



混乱が続くRadeon RX Vega 56の国内価格
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/news/news/1078842.html

発売からたったの2週間で2万円近くの値下げをしたThreadripperに続き、つい先日出たばかりの「VEGA」もまた、今度は発売からたったの1日で5千円の値下げとか。

元々ボッタクリなIntelと比べれば割安とはいえRYZENもなかなか強気な値付けだと思ったが、VEGAとThreadripperはそのさらに上を行く強気な価格で、さすがに代理店ボッタクリしすぎじゃないかと思っていた中でのこの騒動。

まあ、RYZEN以降の新製品はそれなりに期待の高い新製品であったので、初物のご祝儀価格もある程度は納得できる。が、やりすぎは禁物って事を、彼らは理解していなかったらしい。結局短期間で値下げをし、消費者のAMDへの印象を悪化させた。

AMD製品の卸業者として有名な○スクがこの騒動の原因かわからないが、一部の業者の思惑で消費者が不利益を被っているのは間違いないわけで、これが日本国内でAMD製品のシェア拡大の足を引っ張っている事は間違いない。


Radeon RX Vegaが残念だった話
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-08-17



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Intel、またもやっつけでAMDに対処 [ハードウェア]

ついこの間、IntelのハイエンドデスクトッププロセッサであるXシリーズが出て間もない。

件のCore i9-Xはやっつけ仕事である事が明白な製品で、比較されたAMDのThreadripperと比べて明らかに優位に立てるほどの性能を出せなかったばかりか、消費電力当たりの性能では明確に負けてしまった。

だがCore i9-Xはその役目を十分果たした。
とりあえずAMDのケツに噛み付くくらいのインパクトを市場に与える事には成功しているからだ。


そして今日、Intelは新しいCore iシリーズである“Kaby Lake R”を発表した。

この“Kaby Lake R”は従来「Coffee Lake」と呼ばれていたCPUで、基本的なアーキテクチャはこれ以前のSkylakeやKabylakeとほぼ同じである。しかしIntelの新しい14nm++と呼ばれる製造プロセスによっていくらかの高性能化を果たし、ライバルであるAMDのRYZENと売り上げを競う事となる。

Intelの発表によるとこの“Kaby Lake R”、現行のKabylakeと比べて“プラットフォーム単位で40%の性能向上”を謳っているが、ポイントは“プラットフォーム単位”という部分。

要するにクロック当たりの性能指標であるIPCはほとんど上がっていない。
そして製造プロセスの変更で若干のクロックアップを可能にする事で、CPUの高性能化を果たしていると思われる。
つまり40%の中身のほとんどがCPU自体の性能向上ではなく、主にCPUに加わった新しいSIMD命令と改良されたGPUの新機能、そしてCPUの足枷となっている周辺デバイスの改良、恐らくメモリアクセスとストレージへのアクセス効率を上げていると思われ、これにはIntelの3D XPointメモリをキャッシュに使う「3D XPoint Technology」と、USB Type-Cコネクタを利用したThunderbolt 3 (最大40Gbpsの超高速汎用インターフェイス)までをも含んでいると想像する。

また今の所これがノート型パソコン等に向けたBGAパッケージの製品の話という事で、チップセットがCPUパッケージの上に実装されている事も見逃せない。

これはコストダウンだけでなく消費電力の低減や周辺デバイスへのアクセスに対する遅延削減をも可能にし、パソコン全体の性能をわずかながら底上げするだろう。
(デスクトップ向けはモバイル向けが出た後、秋以降に登場という話だが)


一方で高性能化の代償もそれなりには大きそうである。

TDP(熱設計の指標)はKabylakeと同等であるが、どうも消費電力自体はそれなりに上がっているようで、RYZEN同様にきめ細かく操作される省電力機能を前提としたTDPであり、全力運転をした場合相応に電力を食う=発熱も多いという、Core i-Xと同様の傾向を持つCPUのようだ。


というわけでやっつけ感しかない“Kaby Lake R”ではあるが、増大した消費電力分の性能向上はあるわけで、年末以降に出るという“予定”のAMD製“Ravenridge”と比較してどうなのか興味がある。
GPUを内蔵している以上、直接のライバルはRYZENというよりこちらになると思うからだ。


Intelとしてはあくまで“つなぎ”でしかないCPUであると思われるが、これといつまでも良い勝負をしているようではAMDの未来は無い。

AMDはこの製品を見て油断するのではなく、気合を入れなおすくらいでいてほしい。



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DDR4-2666メモリの販売が始まる [ハードウェア]


RYZENがDDR4-2666対応だからか、それともIntelの新しいCPUがDDR4-2666対応になったためか、最近はDDR4-2666のメモリモジュールも各社出揃い、色々なメーカーのモジュールを買えるようになって来た。
だが、これまでのDDR4-2666対応モジュールは全て選別チップを使ったオーバークロックメモリだった。

しかし今回秋葉原での販売が確認されたDDR4-2666対応モジュールは恐らく、一般消費者向けのモジュールとしては初めてDDR4-2666対応チップを使った正真正銘のDDR4-2666対応メモリである。


DDR4-2666ネイティブのメモリがセンチュリーマイクロとUMAXから登場
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/news/news/1076243.html


過去にはサーバー用などでDDR4-2666対応チップを使ったモジュールが存在したようだが、一般向けではこれで本当にDDR4-2666正式対応モジュールが出たと判断出来る。


それにしてもDDR4メモリのクロック上昇速度は遅い。DDR4-2666でチップの動作クロックは166Mhz。

秋葉原等でDDR4メモリモジュールの販売が初めて確認されたのは2014年6月頃で、確認されたモジュールの規格は1.2V DDR4-2133、チップのクロックは133Mhz。
デビューから約3年でやっと、133Mhzから166Mhzになった事になる。

対してDDR3は2007年4月のデビュー。1.5V DDR3-1066でチップのクロックは133Mhzだが、その1年3ヵ月後にはチップのクロックが200MhzのDDR3-1600モジュールが登場している。


一体これは何故なのか。

単純に考えるとモジュールの動作電圧が1.5Vから1.2Vへと下がった事が大きいと思われるが、DDR4の場合データの転送速度がDDR3の2倍になっているわけで、電圧以外にチップ内部の動作的な違いが動作速度の大きな足枷になっているのだろうか?

そしてコンピュータとしてのメモリと周辺回路及びCPUのメモリコントローラ全てを含めた、回路全体の問題も在る。

同クロックのDDR3と比較してデータの転送速度が2倍になった分、回路全体で見た場合正しくデータを送受信出来るかどうかが難しい問題となっているためで、この問題は例え今200Mhz動作のDDR4メモリチップが出たとしても、他の部分が即座にその速度に対応出来ないという事につながるのだ。


というわけで、やっとDDR4-2666正式対応のモジュールが出たわけだが。

少なくともRYZENではモジュールの片面だけにチップが貼ってある「シングルランクモジュール」限定で、しかもメモリスロットは2本までしか使えない条件での正式対応である。


この先DDR4メモリはどこまで高速化が進められるのか。

次の200Mhz動作のチップと、それを搭載するDDR4-3200のモジュールは何時登場するのか。
(DDR4はDDR3の半分、16.5Mhz刻みでメモリクロックを上げて来ているので、実際の次のクロックは180MhzでDDR4-2966かもしれない)

まったく予想出来ない。



まだ使えないけど、初のDDR4メモリーがSanMaxからデビュー!
http://ascii.jp/elem/000/000/906/906630/

初のDDR3対応メモリモジュールの販売がスタート!
http://ascii.jp/elem/000/000/032/32118/

DDR3-1600定格動作のELPIDA JAPANチップ採用DDR3!
http://ascii.jp/elem/000/000/150/150212/



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Radeon RX Vegaが残念だった話 [ハードウェア]

結論から言うと、RX Vegaは性能が悪いとは言わないが消費電力が多すぎる。

それも、消費電力が多いなりに高性能ならまだしも、競合するNVIDIA製GPU製品と比べ同等かやや落ちる性能で、だ。(ある検証記事によるとGeForceよりMAXで100Wも多く消費するらしい)

つまり消費電力を同じにすると、GeForceと比較してかなり性能が落ちる。


まあ、先行して出荷が始まった「Radeon Vega Frontier Edition」が出て以降各所で言われ続け、ついに一般向けのRX VEGAが出たかと思いきや結果は覆らなかったと。

特に日本国内での販売価格が、RX Vega 64の場合北米価格で$499($1=110円換算約55,000円)が73,800円前後とかなり割高で、これがRX Vegaの評価を落とすことに拍車をかけている。総合的に見て性能が上のGeForceよりも1万円前後高い事になるので、これではかなり客を逃がす事になると思われる。


しかしこの残念な話は本来の使い方を求める客に限る。

どういう事かというと、近年は仮想通貨のマイニングという用途にパソコン用のビデオカードが大変良く売れているという話だ。

それもゲームのベンチマークで劣るAMD製GPU(Radeon RX460~RX580)が、ライバルのGeForceよりもマイニング用途では高性能で大人気なのだそうだ。その人気ぶりは二桁単位で買っていく客のおかげで市場の在庫が枯渇し、一部の店では一人1個という購入制限があるほどらしい。

こうした傾向はRX Vegaでもまったく同じで、やはり競合するGeForceよりもかなり高性能らしいから、マイニング用途としてかなり売れるだろう事は確実といえる状況だ。


RX Vega 64がGeForce1080より約1万円も高い73,800円前後というのは、もしかするとマイニング用の需要を見込んでいるのか。

海外と比べコアなPCゲーマーが少ない日本なので、どうせRX Vegaの日本市場への割り当ては少ないだろう。ならばゲーマーなんかに売るのではなく、金儲けの道具として大活躍間違いなしのRX Vegaにかならず飛びつくだろう、マイニングをやってる人達に売ればいい。
仕入れの数に限りがあるのなら、より高い値段で買ってくれる客に売ったほうが儲かるからだ。

そう思えるほどの強気な日本国内での価格設定である。


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USB Type-C ケーブルは何を買えば良いのか [ハードウェア]

今年の6月にUSB 3.1の新しい仕様書が手に入るようになった(私が入手したのは7月末)事から、最近USB Type-CとUSB PDに関する製品の情報を調べている。

最新の規格では、USB PDの上位モード(5V 1.5A以上の電源供給)がType-Cケーブルを使用した場合に限られ、USB PD対応のType-AやType-Bコネクタを持つケーブル自体が仕様から削除された事が比較的目立った変化だろうか。

後はUSB 3.1のGen1(5Gbps)の場合ケーブルの仕様は従来のUSB 3.0と同等だが、Gen2の10Gbpsを利用する場合ケーブル長は最大1Mまでの制限となり、USB 3.0では実用上最大2mもあれば足りていた事から1.5~2m程度の長さが主流でケーブル長の制限を意識しなかったが、USB 3.1 Gen2の速度が必要な場合はケーブル長の制限を意識しなければならなくなった。


こうした状況の中で、USB Type-Cコネクタを持つケーブルは同じ見た目にも関わらず大きく仕様が違う製品が多数売られ、そのおかげで外見だけで判断して必要な製品を選ぶ事が困難になった。

type-c cable.png
現在売られているType-Cケーブルの種類。細かい仕様違いを全部含めると何種類になるのか考えたくない。

単に従来からあるUSB Type-Aコネクタを持つ充電器とType-Cコネクタを持つデバイス間をつなぐ場合、普通に考えれば単純に片方がType-Aでもう片方がType-Cのケーブルを買えば良いと思うのは普通だし、充電器とデバイス双方がType-Cコネクタならば両端がType-CコネクタのケーブルであればなんでもOKと思うのが普通だろう。

しかしUSB給電による充電は、単に5V 500~2000mA程度の給電で充電する最も初期の仕様と、USBの追加仕様で定められたUSB BCやQualcommのQuick Chargeに代表される急速充電規格、そして最新のUSB 3.1の規格策定でほぼ仕様が固まったUSB PDによる充電の、大雑把に3つの規格が混在する。

従って消費者は、自分の持つUSB電源装置(例えば充電器)とType-Cコネクタを持つデバイスがどの規格をサポートするのか把握し、把握した規格に合った仕様のケーブルを買う必要がある。USB PDによる専用Modeで5V 1.5A以上 ~ 20V 5Aの充電(給電)が必要なら、USB PD対応のIC チップ(E-Marker)を内蔵し、必要なら最大で5Aの電流を流せるケーブルが必要だが、現在売られているE-Marker内蔵のケーブルの大半が3A以下しか流せないケーブルであるから、そういう所まで見極めて選ばなければならない。

尤も、5V 900mA以下(或いはUSB BCに対応すれば5V 1500mA)の充電で良ければ、電源用の銅線に1000mA以上の電流を流すに十分な断面積を持つ、単にコネクタ間を結線しただけのケーブルでも問題は無い。とはいえこの場合でも充電電流を制御するための適切な値を持つ抵抗器を内蔵(この抵抗器自体が電流制限しているわけではない)していないと、デバイスを破壊する場合もあるようだが。


また、単に充電や給電のみを求めるのならまだ問題は単純であるのだが、USB 3.1 Gen2(10Gbps)のデータ送受信をしたいとか、オルタネートモード(以下 Alt mode)によるUSB以外の信号伝送で外部ディスプレイ等の周辺機器を利用したい場合、ケーブルの選択は“最悪単にコネクタ形状が合っていれば良い”という事にはならないため、ケーブルの選択はさらに難しくなる。

前者の場合ケーブル長が1M以下という制限がある上、例え長さが1M以下であってもケーブルの品質が悪ければ信号の劣化を招いてトラブルの原因になる。これはパッケージでUSB 3.1 Gen2対応を謳う製品を買う以外に消費者が選び出す方法が無い。

そしてAlt mode対応の可否はさらに問題だ。
Alt modeに対応するにはケーブルにE-Markerを導入する必要があるが、E-Markerのあるケーブルの製品パッケージには「USB-IF認証取得」とか「USB PD対応」としか書かれていない。少なくとも私はAlt modeに対応と明記されたケーブルを見たことがなく、メーカーの製品情報でかろうじて“DisplayPort対応で4K 60pの表示が可能”と、間接的にAlt mode対応を匂わせる説明を1件だけ見つけたのみである。

またE-Markerのチップはメーカーや仕様にいくつも種類があり、Alt modeがどの程度動くかはチップの仕様に拠る(最悪USB PD対応のみでAlt mode無しなんて事もあり得る)ためにケーブルの仕様を見て何がどこまで対応可能か確認したいのに、仕様にAlt modeの対応に関する情報が書かれた製品は先に書いた一つだけ。

これではどのケーブルを買えば目的が果たせるかわからないではないか。


まあ、私個人に限って今の状況で「両端がType-Cコネクタで、USB PDは20V 5A給電に対応、USB 3.1 Gen2の10Gbps伝送に対応し、Alt modeで外部ディスプレイや外付けグラフィックモジュール(PCI Expressを外に引っ張り出してデスクトップ用ビデオカードを接続するモノ)が利用できる」という、フルスペックのType-Cケーブルなど必要は無いのだが。


USB Type-Cケーブルはフルスペックの1種類だけあればいい。


そう思うのは私だけだろうか。




参考:

USB超入門
http://www.ratocsystems.com/products/feature/usb31/

サイプレス、(中略)コントローラーを発表
http://www.chip1stop.com/news/NC00016254/

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330TB記録できる磁気テープ [ハードウェア]

まあ、磁気テープといえばオープンリールで12インチくらいのでかいのが2個回ってるイメージを思い浮かべる事が出来るのは40台後半以降かかなりのマニアしか居ない。

テープバンザイ! http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2015-04-11-1

70年代のSF系実写ドラマやアニメとかではお馴染みであると思う。


そんなに昔から使われ、一時は音楽やビデオの記録媒体としても標準の地位を誇った磁気テープ。

そんなに古くからある磁気テープであるがしかし、今現在でも最先端技術の一つでもあるのだ。


ソニー、1カートリッジで330TBを実現する世界最高密度の磁気テープ技術
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1073918.html


高校生の頃、精々数十kbのデータを10~30分程度の音楽用カセットテープに記録したり読み出したりした事から始まり、社会人になってからはUnixワークステーションでデータの持ち運びにテープカートリッジを使ったりもしたが、それ以来磁気テープという記録媒体を使う機会が無いまま今日まで至る。
そしてデータの長期保存という用途のためにサーバー用のテープドライブの導入を検討するも、コストパフォーマンスの観点から結局ハードディスクに保存する事で落ち着いているが、「いつかはテープドライブ」という気持ちが今でも拭いきれないでいる私にとっては、今日発見したこのニュースは非常にうれしい事だ。

ただし、最近になって気付いた事がある。

テープの寿命がどれほど長くても、ドライブの寿命が短ければ意味がない事に。

思えばカセットテープとβやVHSのビデオデッキ、それに8ミリビデオ。
これらのカセットを大量に保存している私は、気付いたら再生する機械がいつの間にか無くなっていた。

コンピュータ用のテープドライブの場合はどうか。言うまでもない。
ただでさえ機構の複雑なテープドライブであるからなおさらだ。


ちなみにこの磁気テープの新技術を発表したソニーは、最初の磁気テープ製品である音楽用のテープを開発する過程で、テープに塗る酸化鉄の粉末をフライパンで炒って作っていたという話は有名である。

フライパンで磁性体の粉末を作っていた会社がどうすれば7nmの磁性体を使った超々高密度記録が可能な磁気テープを開発するに至るのか。

凡人の私には謎でしかない。


USB3.2の規格が発表される [ハードウェア]

USBはコンピュータの汎用インターフェイスとして最も普及しているもので、一般的なパソコンから始まって、今では携帯端末や家電、各種AV関連機器(含むカーオーディオ)など、あらゆるデバイスに搭載される。

こうした機器の主流は今でもUSB2.0であり、USB3.0は主にデスクトップ&ノートパソコンと、ごく一部のスマートフォンやタブレットに普及するのみ。(市場が限られる業務用の機器には意外と普及しているようだが、ほとんどの人は知らないので事実上存在しないに等しい)

USB3.1に至ってはまだ普及の“ふ”の字が見え始めた状態で、しかも様々な問題を孕んでいるためにそれらが普及の妨げになっているほどであり、USBの特徴である“ハブ”による分岐接続も、現状ではUSB3.1 Gen2の10Gbpsという転送速度に対応したハブの製品が存在しないためGen1の5Gbpsに制限されてしまう。

さらにUSB3.1で追加された様々な機能もまったく浸透していないので、現状では事実上USB3.0と大差ない。


このような現状では時期尚早とも思えるが、この度USBの規格を策定・普及させるUSB.orgのUSB 3.0 Promoter Groupより、新しいUSBの規格(USB 3.2)が発表された。

このUSB3.2の特徴は、単純に言えば「USB3.1(10Gbps)の2倍の速度」である。

他にはType-Cに対応するケーブルを利用する事で2レーン動作が出来るという。USB3.1の2倍の速度とはこの「2レーン動作」によるもので、Type-Cコネクタには2対のUSB3.1用送受信端子がある事から、それぞれに異なる配線を施すのか、或いは一対のケーブルに2種類の信号を通すのか、いずれにせよ今まで遊んでいた端子を利用したものだと推測できる。(若しくは、TX・RXの両方をTXかRXどちらかで占有出来るのかも)


・・・まあ、なんにせよ。

USB3.1とType-Cコネクタ(及び対応するケーブルと機器)が普及しない事には話にならない。

Alt modeやUSB PDなど各機能を実現するチップはもう出揃っているのだが、どうしてこう実際の製品に反映されるのが遅いのか。単純に考えればコストの問題だとは思うが。

他にも色々問題があってその対処が進んでいない(技術的にはとっくに解決している)と思われるが、それこそコストの問題で進んでいないわけで、実際の所USB3.2が市場に出てくるまではまだ数年以上、私個人の感覚では最短でも5年先になると思う。


RYZEN5 1600Xの定格クロックとは [ハードウェア]

今日、以前私が撮ったビデオファイルをHandBrakeでフォーマット変換したのだが、同様の作業で今まで使っていたPhenomⅡ X6 1065Tと比較してあまりに処理時間が短くなって、非常に快適に思えた。

このとき作業の途中からHWiNFOを起動し、CPUの動きを眺めてヒマを潰したのだが、十数分という短い時間とはいえ、定格の最高動作周波数は3.6Ghzのはずが6コア全て3.7Ghzで動作していたのが少々不可解に思った。

ryz_tcc.png

RYZENは全てのモデルでターボコアというオーバークロック機能が存在するが、1600Xの場合最大で4.0Ghzという事になっている。しかしこの数字はコアごと別個に設定されたものであり、必ず全てのコアで可能な数字ではない。そして設定されたCPUの温度によっては4.0Ghzより低い周波数までしかオーバークロック出来ない。

今回6コア全てが3.7Ghz動作していたのはこのターボコアによるオーバークロックだと思われるが、これが一部のコアだけであるとか、いくつか(或いは全て)のコアが時々3.6Ghzまで落ちるならばともかく、6つとも3.7Ghzで安定するなら最初から定格の最高動作周波数を3.7Ghzと表示すれば良いのではないかと、この時ふと思い至った。


結局、RYZEN5 1600Xの定格クロックとはなんなのか。

改めてよく考えると、気候の違う世界各地の国々で同じものが売られているCPUは、それぞれの地域で一般的な屋内環境であればどのような環境でも安定動作しなければならない以上、動作マージンというものが存在し、ターボコアはそのマージンを削って定格より高い周波数で動作させる機能である。

そう考れば、たとえ4Ghzで安定動作しようとも定格はあくまで定格である。


まあそういう事なのだろう。


CPUのハードウェア的欠陥 [ハードウェア]

コンピュータの心臓部とも言えるCPU(中央演算処理装置)。
単純なラジオなどに使われるようなトランジスタ(正確にはCMOSプロセスで製造されるFETだが)が、現在では億単位集まって回路を形成しているこのCPUに、ハードウェア的な欠陥がごくふつうに存在する事を知る人は少ない。

何故なら、もしCPUに欠陥があれば正常に動作しないと一般的に信じられているからだ。

しかし現実には常に多数の欠陥を抱えながらも、仕様を満たす動作が正常に行われれば良いのであり、これに影響が無いものや再現性が極めて低いものは放置され、致命的であると判断された欠陥のみが修正され出荷されている。


こうした背景の中、現在AMD及びIntel双方の最新CPU(RYZEN,Skylake,Kabylake)にはそれぞれ大きな欠陥が見付かったとして、一部で問題になっている。


AMDのRYZENの場合、この問題は「SEGV問題」と呼ばれ、今の所はLinuxでカーネルビルドというOSの基幹プログラムをソースコードから実行プログラムに変換(コンパイル)する時、コンパイルが正常に終了しない“場合がある”という現象を引き起こしているようだ。

Ryzenで発生しているSEGV問題、原因はCPUのキャッシュ?
https://srad.jp/story/17/06/23/0550221/

原因については一部の人達による検証において“CPUのハード的なエラーである”と推測されているが、同一条件での再現性が無いために原因が特定されているとは言えない状況。

さらに、多くの不具合報告が寄せられているにも関わらず、自分の環境では出ないという報告もまた多いようだ。

このような状況であるため、問題の深刻度は極めて低いと私個人では判断している。
なにしろ私自身RYZENでWindowzを使っていながら問題に遭遇した経験が無いからだ。

まあ、一部のプログラマには影響があると言えるが、それもコンパイルに失敗するケースは極めて限られた条件の上に確率は数%であり、失敗したらやりなおす事で正常にコンパイル可能で、いくつかの条件では回避策がすでに確立されていて、一部とはいえ問題は解決している。
またコンパイルしたプログラムが正常動作しないという報告は見かけないため、事実上影響はゼロに近いと思われる。

ただし、こうした目に見える不具合は今の所これだけに思えるが、実際には主にメインメモリのモジュールに関する相性という形で不具合は出ており、こうした実質的な影響が事実上ゼロに近い複数の欠陥について、不具合を解消したRYZENが近々出荷されるという話が出ている。


そしてIntelのSkylakeとKabylake場合、事態はRYZENよりも深刻そうだ。

IntelのSkylake&Kaby Lake世代のCPUには(中略)重大なバグがあると判明
http://gigazine.net/news/20170626-intel-skylake-kabylake-bug/

この問題はハイパースレッディングという、1つのCPUコアで二つのスレッドを走らせる機能を有効にしていると、データ欠損やプログラムエラーが発生するとういうもの。

しかしこれも発生の条件が非常に限られると考えられるので、事実上問題にならないと思われる。
これは発売以来この問題による混乱が起きていない事が証明している。

ただし今の所発生の条件がまったくわからないようなので、この問題が致命的トラブルを誘発する恐れがある環境の場合、ハイパースレッディングをオフにした方が良いと思う。


というわけで、最新のCPUに関する最も新しい欠陥のニュースを二つ取り上げたが、調べてみれば過去にある程度大きなニュースになった問題は検索すれば数多く見付かる。

こうした問題は一部でデマや風評被害の流布に利用されているため、それらに惑わされないためにも事実を知っておいたほうが良いと思う。

興味のある方は“CPU エラッタ”などのキーワードで検索すると良い。


CPU エラッタ
https://duckduckgo.com/?q=CPU+%E3%82%A8%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%BF&t=ffsb&atb=v58-3&ia=web


M.2 SSD用のヒートシンク [ハードウェア]

ssd_hc04.jpg

NVMe対応のM.2 SSDが熱い。いや、注目を浴びているとかそういう意味だけではなく、文字通り温度の話だ。

PCI-Express直結のインターフェイスで接続されるNVMe対応 SSDは、かつては拡張カード用PCIeスロットに増設するタイプが主流だった。しかしM.2スロットは元々PCIe規格に対応する。従って昨年頃からM.2対応のSSDの中に、SATA接続ではなくNVMe対応のSSDが出始め、現在少しずつ対応SSDの種類が増えている。

しかしNVMe対応のM.2 SSDには大きな問題がある。

NVMe対応SSDは、読み書き速度がSATA接続のSSDの4倍以上もある。これによってNAND FlashのI/OとNVMeインターフェイスを司るコントローラチップは処理能力の増大と共に消費電力も増大し、消費電力の増大は熱の発生を激増させた。
この問題はPCIeスロットに増設するタイプのNVMe対応SSDの場合、基板の大きさが放熱を助け、また大型のヒートシンク搭載が容易であるために問題になる事は無かった。

一方M.2 SSDの基板は小さい。
熱問題の解決のために、コントローラの温度が一定値を超えるとサーマルスロットリングという防御機構が作動してコントローラの能力を下げ、消費電力を減らす事で熱暴走や故障といった不具合を回避しているが、これではNVMe SSDを使うメリットが薄れるし、なによりもSSD全体が高温になるため書き込まれたデータの保全すら怪しくなるので安心して利用出来ない。


そして私がRYZENのパソコンに使うために買ったADATA製の“XPG SX8000”というM.2 SSDもまた、熱問題に悩まされるNVMe対応SSDなので、先日のテストで温度を測ったところたった2~3分の全力動作で容易に60℃近くまで温度が上昇。
アイドル状態でも50℃近く、省電力モードでも40℃中盤という状態で、室温20℃でPCケースに入れていない時にこの温度ならば、夏場のPCケース内の温度を勘案するとさらに10~20℃温度が上がる可能性がある。

ただしある情報サイトのテストでは約65℃でサーマルスロットリングが発生するとの事で、それ以上には上がらないかもしれないが、その場合読み書き性能はかなり落ちると思われるし、なにより温度が高いとSSDが故障する可能性がハネ上がる事だろう。


そこでSSDにヒートシンクを、と思うのだが、市販品にはロクな物が無い。

製品名は書かないが、1~2mm程度の厚さしかないアルミ板を、2cm x 7cmくらいの大きさに切ってテープで止めるだけみたいなのが数種類と、アルミの押出成型でいくらかフィンを備えたタイプでも取り付けに不安があったり、ヒートシンクの体積が少なくフィンの効果も薄そうなど、本当に無いよりはマシ程度の製品ばかりだった。

唯一これならば、と思った某台湾メーカー製の製品もあるにはあるのだが、ネット通販で買える店を見つけられないために田舎住まいの私には入手方法も無い。まさかそれだけのために秋葉原まで出向いて、在庫のある店を探し回るなどゴメンだ。


というわけで、面倒だが自分で作ってしまった。

材料はその辺に転がっていた5mm厚のA1100アルミフラットバーと、1mm厚のA1100アルミ薄板。

これらを適当に工作して出来たのがコレ。構成部品は高さ2mmのフィンを6本刻んだヒートシンク本体に、固定用金具とネジ、熱を伝えるための絶縁材料で出来た0.5mm厚のサーマルパッド。

ssd_hc01.jpg
ジャンクな材料を使った手作りなのでキズだらけ、アルマイト処理も無し。

ssd_hc02.jpg
XPG SX8000と並べてみた。

ssd_hc03.jpg
取り付けた状態。ヒートシンクは絶縁されていないので取り扱いには注意が必要。


正直後付け部品として売るならこの程度の作りの製品が出て欲しいと思う。
いくらなんでも薄いアルミ板を多少曲げて密着させるだけのヒートシンクでは無いよりマシな程度だし、その商品が1000円前後というのは高すぎると思う。

需要を考えれば生産数が稼げないために高くなるのは仕方ないかもしれないが。


根本の問題はコントローラの発熱なのでその発熱を減らす事が一番必要な事だが、しかしこれにはまだしばらく時間がかかる。

この問題が解決しない間は、貧弱な能力の市販ヒートシンクで耐え忍ぶか、自力でなんとか解決する方法をヒネリ出すしかなさそうだ。


参考:

RYZEN 1600X搭載パソコンの性能(ほんの一部だけ)
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-05-29


大きなオニギリに16個のウメボシ+α [ハードウェア]


ALIENWARE、16コアのRyzen Threadripper搭載ゲーミングPC
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1064829.html


スゴイ。

何がスゴイかって、まずはその見た目だ。

海苔と金箔で包んだオニギリ。

う~ん。


まあ見た目はともかく、問題は中身。

なんとウメボシ(CPUコア)が16個!

ウメボシの種類はAMDのZENで、ThreadripperというモンスターCPUだ。(Intelのもあるみたいだが)

ウメボシの他には二桁万円のビデオカード2枚にオーバークロックメモリ4枚でもオカズとして突っ込んでいるのだろうか。

ケース抜きで部品だけ買っても40~50万円?いや、もっとか。

パソコンとして完成品を売るとなると70万くらいになるか?


パソコン一式100万円以上の時代を知っていても、今の相場(10万以下が当たり前)に慣れるとこの値段はシビれる。

よほどこのスペックが必要でもなければ、バカバカしくて出せない内容と金額である。


しかも、それ以前に問題なのがCPUのコア当りの処理能力。

私がRYZENを買う時にX無し型番より高い動作周波数のX付き型番に拘ったのは、一般庶民の使うアプリケーションソフトウェアでは、コア数よりも1クロック当りの命令処理能力と動作周波数の方がタスクの処理に対する影響力が大きいからだ。

その点Threadripperは16コアもあってTDPの制約から動作周波数は低めだろうと・・・記事を読んだら3.8Ghzとか。水冷で冷やしているとか。


・・・ずいぶんと高級なオニギリである。



B350-PLUSにベータ版UEFI BIOSを入れてみた [ハードウェア]

6月に入ってから一度も電源を入れていなかったRYZENのパソコン。
理由は普通に忙しかった事と、時間がある時は新しく買ったケースの加工に時間を割いていたからだ。

そんな事をしている内に、いつのまにかASUSからB350-PLUSの新しいUEFI BIOSがアップロードされていた。
それはAGESA 1006を適用したベータ版の0803だった。


そこで今日は午前中ヒマがあったので、期待をこめて私のB350-PLUSをアップデート。

これでDDR4 2666で動くかなーと思いながらメモリ周りの設定変更をして再起動すると。

Windowz7のブート画面が出た。そして旗のアニメーションの最中にBSODで強制再起動。

・・・やはりダメか。


また、遊びでDDR4 3200の設定も試してみた。
レイテンシの設定は市販のオーバークロックメモリを参考にし、電圧は1.35Vで再起動。

こちらは当然のようにUEFIすら起動せず、自動的にSPDの設定を読み込んで再起動してきた。


まあ、元々がDDR4 2400までのメモリではAGESA 1006を適用したとしても無理があるか。

最後にアップデートする前のUEFI BIOSの時DDR4 2400で安定していた設定にした所、こちらは当然のように動いた。

というわけで今日はここまでだ。


PCI Express 4.0遅延の影響 [ハードウェア]

現在一般のパソコン用内部バスで最も高速なものは“PCI Express”であり、現在は“PCI Express 3.0”が利用されている。
PCI Express 3.0(以降PCIe 3.0)はシリアルインターフェイスであり、一般にはこれを1本で、或いは4本、8本、16本と束ねてその先に様々なデバイスを接続して利用されている。

現在最も高速な規格のPCIe 3.0の場合1本で1GB/sec(双方向2GB/sec)と非常に高速だが、近年SSDの高速化によってこれでも速度が足りないという意見が出てきた。実際NVMe対応のM.2規格SSDは2GB/secを超えるものがあり、現在はNVMeがPCIe 3.0を4本で接続されている事からまだ多少の余裕があるが、これでも足りなくなる事はそう遠くない未来に思える。

他の周辺デバイスではビデオカードがPCIeを16本束ねたインターフェイスを使い続けているが、こちらはPCIe 3.0ですでに8本分の速度でも十分間に合っており、それ以外のSATAに接続するハードディスクやギガビットイーサネットコントローラ、USB3.0などの速度が必要な物も、PCIe 3.0で十分間に合っている状況である。

従って現在PCIe 3.0を超える速度の新規格は高速なSSDの登場による必要性がほぼ全てであるが、これこそが現在危急の課題となり市場がPCIe 4.0の登場を待ち望んでいる理由であるにも関わらず、このPCIe 4.0は今年、2017年第一四半期に策定が完了する予定であったのが延期になっている。

PCI Express Gen4のRevision 1.0は2017年第1四半期を予定
http://news.mynavi.jp/articles/2016/07/05/pcisig2016/

New PCI Express 4.0 delay may empower next-gen alternatives
http://www.techrepublic.com/article/new-pci-express-4-0-delay-may-empower-next-gen-alternatives/

PCIe 4.0の規格策定は昨年まで順調とされていた。しかし実際には順調ではなかった。
そして第二四半期があと3週間で終わろうとしている今日、こんな記事が出た。


PCI-SIG、現行の4倍の速度を実現した「PCI Express 5.0」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1064398.html


この記事は主にPCIe 5.0のアーキテクチャを発表、という事になっている。だがこれに便乗する形でPCIe 4.0に関する発表も行われていて、記事では“またPCI-SIGは同時に、規格策定中のPCI Express 4.0についてもリビジョン0.9を公開した。こちらは2017年中の完成を目指す。”と書かれているではないか。

つまり今現在でも“リビジョン0.9”と完成しておらず、さらに何時完成するかということも公式に発表できるものが何も無いのだ。
もし完成の目処が立っていれば、昨年以前の公式発表で「2017年第一四半期」とされたように今年の第四四半期辺りの発表を予告しても良さそうだが、それが無いという事は問題解決の目処が立っていないという事と同義であると私は思う。


というわけで、何時実際の製品で使えるかわからないPCIe 4.0であるが。

私がこんな話題をここで書く事にも理由がある。
それは、RYZENのパソコンを組み立てる際にマザーボードを選ぶ作業中、SATAインターフェイスの数が足りないなぁと思った事が発端で、調べてみるとPCIeの数(具体的には内部バスの帯域)が足りていない事が一因ではないかと考えたからだ。

もちろん私が選んだB350チップセットのマザーボードではなく、X370チップセットのマザーボードを選べばSATAが6個あるので足りる。しかしこれは私個人のSATAが足りない問題の解決にはなるが、問題の本質からは外れているし、私はX370チップセットが乗った“ちんどん屋”みたいなマザーボードを使いたくなかったので、SATAが足りないとしてもB350搭載マザーボード以外に選択肢は無かった。

そもそもSATAインターフェイスが出ているチップセットは、CPUから出ているPCIe 4本で接続されている。これは片道4GB/s、双方向でも8GB/sの速度。
対してX370の場合、SATAが6本で4.5GB/s、USB3.0が四つとUSB3.1が二つで合計5GB/sの帯域が必要である。全てが同時に帯域の100%を使い切る事は無いとはいえ、単純な足し算ではこれだけで9GB/sにもなりまったく足りていない。(内部的にLANのハブみたいにスイッチでPCIeを分岐させているから帯域が足りていないにも関わらずこんなにデバイスをブラ下げる事が可能だと思われる)

さらに個人的にはNVMeのM.2スロットは2本あってもいいと考えている。
RYZENのNVMeはCPUから出ている専用のPCIe 4本で接続されていて、いくつかのマザーボードにある2本目のM.2スロットはSATAインターフェイス2本を使用できなくする代わりにチップセットから出るPCIe 2.0 4本で接続されたスロットになっていて、2GB/sを超える速度のSSDでは性能を100%発揮できない。

そして現在のNVMe M.2スロットはPCIe 3.0を4本で接続するが、もしこれが性能を落とさず2本に減らせればこれだけでNVMe SSDを2本接続出来るようになる。CPUから引き出せるPCIeの本数は配線の関係で限りがあるので、高速なSSDを複数使いたい場合にはPCIe 4.0は絶対に必要という結論になる。


以上の事から、PCIe 4.0の策定遅延は今後さらに高速なSSDの登場や、私のようにストレージを多く接続したい用途の場合致命的な影響を与えるのが理解出来ると思う。(単にハードディスクをたくさん使いたいだけならUSB3.0でも代用出来るし、SATAインターフェイスカードを増設すればまったく問題は無いのだが!)

もちろん一般消費者の大半は今後10年以上(もしかしたらもっとかも)、今のPCIe 3.0ですらオーバースペックだと思うが、今後速度と省電力化の両立を図る場合にも高速なバス技術は重要性を増すので、その礎として考えても、早くPCIe4.0が世に出て欲しいと私は考えるのである。


ネタだと思っていたCore i9 [ハードウェア]

先週辺り一部で「Core i9」のウワサが広がっていた。

この時点ではまだ海外のサイトでどこからかリークした情報が話題になり、それが日本に入って来たという状況だったので、可能性を排除出来ないまでもネタだと思っていた。

名前にしても、今までCore i7で統一していたのに今になってCore i9。名前に付く数字ですらAMDより大きくなければ気が済まないのかと。


が、昨日(05/30)ついにIntelからCOMPUTEX TAIPEI 2017において正式発表された。
細かい所で多少の差異はあったにせよ、ウワサは本当だったのだ。

COMPUTEX TAIPEI 2017 - Intel、16コアRYZEN対抗で最大18コアの「Core i9」を投入へ
http://news.mynavi.jp/articles/2017/05/31/computex14/

今回発表されたCoer i9のラインナップは5種類。7900X~7980XEまで、20番飛びで設定されている。(他にCore i7とCore i5も含まれる)
この中で動作周波数など詳細がはっきりしているのは7900Xのみで、他はコア/スレッド数と価格程度しか明らかにされていない。

BASETurboMAXコア/スレMemoryTDPSocket価格
Core i9 7980XE---18/36--2066$1,999
Core i9 7960X---16/32--2066$1,699
Core i9 7940X---14/28--2066$1,399
Core i9 7920X---12/24--2066$1,199
Core i9 7900X3.34.34.510/204ch DDR4 2666140W2066$999
Core i7 7820X3.64.34.58/164ch DDR4 2666140W2066$599
Core i7 7800X3.54.0NA6/124ch DDR4 2400140W2066$389
Core i7 7740X4.34.5NA4/82ch DDR4 2666112W2066$339
Core i5 7640X4.04.2NA4/42ch DDR4 2666112W2066$242


ウワサの中にはベースクロックが4.0Ghzという情報もあったが、これは否定された。

また一部のモデルを省きメインメモリはDDR4-2666に対応するようだ。同時に発表されたCore i7とCore i5もDDR4-2666に対応するようなので、今年末までにはオーバークロックメモリではないDDR4-2666に正式対応したモジュールが販売されるようになるのかもしれないが、AMD同様にシングルランクメモリに限り、各チャネル1枚までという制約が付くと私は予想する。


この件に関して思う事はあと一つだけ。

表を見る限りやっつけ感が酷いと感じるのは気のせいだろうか?
Intelとしては過去のハイエンドモデルとの差別化に苦労しているのかもしれないが、仕様にしろ価格にしろ、何か一本スジが通っていないような、中途半端な印象が強いのだ。

正直なところIntelほどの大企業で働く人達がこのような仕事をするとは思いたくはないが、これが現実か。


そんなわけで、今回の発表内容は実際に製品が出る頃には多少変わっている可能性がある。

それにしてもIntelの混乱振りを現す内容だと思う。



RYZENの省電力機能とX型番の“XFR” [ハードウェア]

RYZENは、型番の末尾に“X”の付く型番のみ、定格での運用中であってもターボブーストによるオーバークロックをさらに超える動作周波数に自動でオーバークロックをする「Extended Frequency Range(XFR)」という機能が備わっている。

今回はHWiNFOを使ってRYZEN 1600Xの省電力機能で電圧や動作周波数などがどう変化しているのか、そしてXFRがどの程度オーバークロックしているのか調べてみた。

以下はHWiNFOのスクリーンショット。

HWinfo_0.png
CPU、GPU、及びメインメモリの各種情報。メモリは1.2VのDDR4 2400で安定動作。

HWinfo_1.png
マザーボードのメーカー及び型番だけでなく、UEFI BIOSとAGESAのバージョンまでわかる

HWinfo_2.png
各項目の、赤線で囲んだ数値に注目。

省電力機能による電圧と動作周波数の降下は、それぞれ違った意味で思った以上だった。

電圧はまさかの0.4V。ここまで下がるのか。(CPUコア全体では0.8Vほどだが)
動作周波数は逆に2.1Ghz程度までしか下がっていない。(場合によって完全に停止している事もあり得るが)
この時のCPUコア単体の消費電力は、HWiNFOの数値を信用すれば1コア当り0.005~0.018W。6コア合計でも0.7W程度しか消費しない。
しかしCPUコア以外の、3次キャッシュメモリやメインメモリ及びPCIe等各種インターフェイスの消費電力を含めると12.374Wになっている。これはパソコン全体の消費電力が最低で21W程度だった事を考えると納得のいく数値だ。

この結果から、定格動作で一般的な事務用途程度の負荷で使う分には消費電力が低い割りに処理性能が高く、非常に優秀なCPUである事がわかる。

対して先日のCINEBENCH動作時の消費電力を見ると、動画のエンコードやゲームなどの長時間負荷の大きい処理を続ける用途では処理能力の優秀さは変わらないが、消費電力の上昇が大きいのでこれに対応した温度管理が必要になるだろう。

これは製造に使われる14LPPの性格を色濃く反映していると言える。


またXFRによる自動オーバークロックは、驚いた事に4092Mhzまでクロックが上がっている。AMDの公表する仕様ではターボブーストというオーバークロック機能で最大4.0GHzだが、瞬間的にとはいえXFRによるオーバークロックはこの数値を100Mhz近く超えた事になる。

それからこのXFRによるオーバークロックは8コア製品で6コア以上がC6ステートというアイドル状態になっていないと動作しない(つまり最大2コアしかオーバークロックしない)仕様だが、6コア製品の1600Xの場合どうなのか。4コアで1モジュールのCCX内でこの動作を行っているとすれば、4コア中1コアのみ有効の機能かもしれない。
この仮定が正しければ二通りの動作が考えられる。
一つは4コア全部が生きているCCXのみ、XFRが有効になる場合。もう一つは1コアでも有効になっていれば、全てのCCX内で3コアがC6ステート(2又は1コアのみ有効のCCXであれば、無効なコアは常時C6であるという考え)の場合残りの1コアでXFRが有効になるというものだ。
前者であれば6コア製品の場合1コアのみ、後者であれば2コアまでXFRによるオーバークロック動作するはずだ。もちろんどちらも違って、コア数に関わらずXFRは1コアのみオーバークロックする事も考えられるが。

そして電圧に関しては、XFRによるオーバークロック時CPUコアに供給される電圧は1.538Vにまで上がっている。

RYZENが4Ghzを超える高い動作周波数を実現するには、如何に高い電圧が必要になるかよく理解出来るというものだ。



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