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CPUのハードウェア的欠陥 [ハードウェア]

コンピュータの心臓部とも言えるCPU(中央演算処理装置)。
単純なラジオなどに使われるようなトランジスタ(正確にはCMOSプロセスで製造されるFETだが)が、現在では億単位集まって回路を形成しているこのCPUに、ハードウェア的な欠陥がごくふつうに存在する事を知る人は少ない。

何故なら、もしCPUに欠陥があれば正常に動作しないと一般的に信じられているからだ。

しかし現実には常に多数の欠陥を抱えながらも、仕様を満たす動作が正常に行われれば良いのであり、これに影響が無いものや再現性が極めて低いものは放置され、致命的であると判断された欠陥のみが修正され出荷されている。


こうした背景の中、現在AMD及びIntel双方の最新CPU(RYZEN,Skylake,Kabylake)にはそれぞれ大きな欠陥が見付かったとして、一部で問題になっている。


AMDのRYZENの場合、この問題は「SEGV問題」と呼ばれ、今の所はLinuxでカーネルビルドというOSの基幹プログラムをソースコードから実行プログラムに変換(コンパイル)する時、コンパイルが正常に終了しない“場合がある”という現象を引き起こしているようだ。

Ryzenで発生しているSEGV問題、原因はCPUのキャッシュ
https://srad.jp/story/17/06/23/0550221/

原因については一部の人達による検証において“CPUのハード的なエラーである”と推測されているが、同一条件での再現性が無いために原因が特定されているとは言えない状況。

さらに、多くの不具合報告が寄せられているにも関わらず、自分の環境では出ないという報告もまた多いようだ。

このような状況であるため、問題の深刻度は極めて低いと私個人では判断している。
なにしろ私自身RYZENでWindowzを使っていながら問題に遭遇した経験が無いからだ。

まあ、一部のプログラマには影響があると言えるが、それもコンパイルに失敗するケースは極めて限られた条件の上に確率は数%であり、失敗したらやりなおす事で正常にコンパイル可能で、いくつかの条件では回避策がすでに確立されていて、一部とはいえ問題は解決している。
またコンパイルしたプログラムが正常動作しないという報告は見かけないため、事実上影響はゼロに近いと思われる。

ただし、こうした目に見える不具合は今の所これだけに思えるが、実際には主にメインメモリのモジュールに関する相性という形で不具合は出ており、こうした実質的な影響が事実上ゼロに近い複数の欠陥について、不具合を解消したRYZENが近々出荷されるという話が出ている。


そしてIntelのSkylakeとKabylake場合、事態はRYZENよりも深刻そうだ。

IntelのSkylake&Kaby Lake世代のCPUには(中略)重大なバグがあると判明
http://gigazine.net/news/20170626-intel-skylake-kabylake-bug/

この問題はハイパースレッディングという、1つのCPUコアで二つのスレッドを走らせる機能を有効にしていると、データ欠損やプログラムエラーが発生するとういうもの。

しかしこれも発生の条件が非常に限られると考えられるので、事実上問題にならないと思われる。
これは発売以来この問題による混乱が起きていない事が証明している。

ただし今の所発生の条件がまったくわからないようなので、この問題が致命的トラブルを誘発する恐れがある環境の場合、ハイパースレッディングをオフにした方が良いと思う。


というわけで、最新のCPUに関する最も新しい欠陥のニュースを二つ取り上げたが、調べてみれば過去にある程度大きなニュースになった問題は検索すれば数多く見付かる。

こうした問題は一部でデマや風評被害の流布に利用されているため、それらに惑わされないためにも事実を知っておいたほうが良いと思う。

興味のある方は“CPU エラッタ”などのキーワードで検索すると良い。


CPU エラッタ
https://duckduckgo.com/?q=CPU+%E3%82%A8%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%BF&t=ffsb&atb=v58-3&ia=web


M.2 SSD用のヒートシンク [ハードウェア]

ssd_hc04.jpg

NVMe対応のM.2 SSDが熱い。いや、注目を浴びているとかそういう意味だけではなく、文字通り温度の話だ。

PCI-Express直結のインターフェイスで接続されるNVMe対応 SSDは、かつては拡張カード用PCIeスロットに増設するタイプが主流だった。しかしM.2スロットは元々PCIe規格に対応する。従って昨年頃からM.2対応のSSDの中に、SATA接続ではなくNVMe対応のSSDが出始め、現在少しずつ対応SSDの種類が増えている。

しかしNVMe対応のM.2 SSDには大きな問題がある。

NVMe対応SSDは、読み書き速度がSATA接続のSSDの4倍以上もある。これによってNAND FlashのI/OとNVMeインターフェイスを司るコントローラチップは処理能力の増大と共に消費電力も増大し、消費電力の増大は熱の発生を激増させた。
この問題はPCIeスロットに増設するタイプのNVMe対応SSDの場合、基板の大きさが放熱を助け、また大型のヒートシンク搭載が容易であるために問題になる事は無かった。

一方M.2 SSDの基板は小さい。
熱問題の解決のために、コントローラの温度が一定値を超えるとサーマルスロットリングという防御機構が作動してコントローラの能力を下げ、消費電力を減らす事で熱暴走や故障といった不具合を回避しているが、これではNVMe SSDを使うメリットが薄れるし、なによりもSSD全体が高温になるため書き込まれたデータの保全すら怪しくなるので安心して利用出来ない。


そして私がRYZENのパソコンに使うために買ったADATA製の“XPG SX8000”というM.2 SSDもまた、熱問題に悩まされるNVMe対応SSDなので、先日のテストで温度を測ったところたった2~3分の全力動作で容易に60℃近くまで温度が上昇。
アイドル状態でも50℃近く、省電力モードでも40℃中盤という状態で、室温20℃でPCケースに入れていない時にこの温度ならば、夏場のPCケース内の温度を勘案するとさらに10~20℃温度が上がる可能性がある。

ただしある情報サイトのテストでは約65℃でサーマルスロットリングが発生するとの事で、それ以上には上がらないかもしれないが、その場合読み書き性能はかなり落ちると思われるし、なにより温度が高いとSSDが故障する可能性がハネ上がる事だろう。


そこでSSDにヒートシンクを、と思うのだが、市販品にはロクな物が無い。

製品名は書かないが、1~2mm程度の厚さしかないアルミ板を、2cm x 7cmくらいの大きさに切ってテープ止めるだけみたいなのが数種類と、アルミの押出成型でいくらかフィンを備えたタイプでも取り付けに不安があったり、ヒートシンクの体積が少なくフィンの効果も薄そうなど、本当に無いよりはマシ程度の製品ばかりだった。

唯一これならば、と思った某台湾メーカー製の製品もあるにはあるのだが、ネット通販で買える店を見つけられないために田舎住まいの私には入手方法も無い。まさかそれだけのために秋葉原まで出向いて、在庫のある店を探し回るなどゴメンだ。


というわけで、面倒だが自分で作ってしまった。

材料はその辺に転がっていた5mm厚のA1100アルミフラットバーと、1mm厚のA1100アルミ薄板。

これらを適当に工作して出来たのがコレ。構成部品は高さ2mmのフィンを6本刻んだヒートシンク本体に、固定用金具とネジ、熱を伝えるための絶縁材料で出来た0.5mm厚のサーマルパッド。

ssd_hc01.jpg
ジャンクな材料を使った手作りなのでキズだらけ、アルマイト処理も無し。

ssd_hc02.jpg
XPG SX8000と並べてみた。

ssd_hc03.jpg
取り付けた状態。ヒートシンクは絶縁されていないので取り扱いには注意が必要。


正直後付け部品として売るならこの程度の作りの製品が出て欲しいと思う。
いくらなんでも薄いアルミ板を多少曲げて密着させるだけのヒートシンクでは無いよりマシな程度だし、その商品が1000円前後というのは高すぎると思う。

需要を考えれば生産数が稼げないために高くなるのは仕方ないかもしれないが。


根本の問題はコントローラの発熱なのでその発熱を減らす事が一番必要な事だが、しかしこれにはまだしばらく時間がかかる。

この問題が解決しない間は、貧弱な能力の市販ヒートシンクで耐え忍ぶか、自力でなんとか解決する方法をヒネリ出すしかなさそうだ。


参考:

RYZEN 1600X搭載パソコンの性能(ほんの一部だけ)
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-05-29


大きなオニギリに16個のウメボシ+α [ハードウェア]


ALIENWARE、16コアのRyzen Threadripper搭載ゲーミングPC
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1064829.html


スゴイ。

何がスゴイかって、まずはその見た目だ。

海苔と金箔で包んだオニギリ。

う~ん。


まあ見た目はともかく、問題は中身。

なんとウメボシ(CPUコア)が16個!

ウメボシの種類はAMDのZENで、ThreadripperというモンスターCPUだ。(Intelのもあるみたいだが)

ウメボシの他には二桁万円のビデオカード2枚にオーバークロックメモリ4枚でもオカズとして突っ込んでいるのだろうか。

ケース抜きで部品だけ買っても40~50万円?いや、もっとか。

パソコンとして完成品を売るとなると70万くらいになるか?


パソコン一式100万円以上の時代を知っていても、今の相場(10万以下が当たり前)に慣れるとこの値段はシビれる。

よほどこのスペックが必要でもなければ、バカバカしくて出せない内容と金額である。


しかも、それ以前に問題なのがCPUのコア当りの処理能力。

私がRYZENを買う時にX無し型番より高い動作周波数のX付き型番に拘ったのは、一般庶民の使うアプリケーションソフトウェアでは、コア数よりも1クロック当りの命令処理能力と動作周波数の方がタスクの処理に対する影響力が大きいからだ。

その点Threadripperは16コアもあってTDPの制約から動作周波数は低めだろうと・・・記事を読んだら3.8Ghzとか。水冷で冷やしているとか。


・・・ずいぶんと高級なオニギリである。



B350-PLUSにベータ版UEFI BIOSを入れてみた [ハードウェア]

6月に入ってから一度も電源を入れていなかったRYZENのパソコン
理由は普通に忙しかった事と、時間がある時は新しく買ったケースの加工に時間を割いていたからだ。

そんな事をしている内に、いつのまにかASUSからB350-PLUSの新しいUEFI BIOSがアップロードされていた。
それはAGESA 1006を適用したベータ版の0803だった。


そこで今日は午前中ヒマがあったので、期待をこめて私のB350-PLUSをアップデート

これでDDR4 2666で動くかなーと思いながらメモリ周りの設定変更をして再起動すると。

Windowz7のブート画面が出た。そして旗のアニメーションの最中にBSODで強制再起動。

・・・やはりダメか。


また、遊びでDDR4 3200の設定も試してみた。
レイテンシの設定は市販のオーバークロックメモリを参考にし、電圧は1.35Vで再起動。

こちらは当然のようにUEFIすら起動せず、自動的にSPDの設定を読み込んで再起動してきた。


まあ、元々がDDR4 2400までのメモリではAGESA 1006を適用したとしても無理があるか。

最後にアップデートする前のUEFI BIOSの時DDR4 2400で安定していた設定にした所、こちらは当然のように動いた。

というわけで今日はここまでだ。


PCI Express 4.0遅延の影響 [ハードウェア]

現在一般のパソコン用内部バスで最も高速なものは“PCI Express”であり、現在は“PCI Express 3.0”が利用されている。
PCI Express 3.0(以降PCIe 3.0)はシリアルインターフェイスであり、一般にはこれを1本で、或いは4本、8本、16本と束ねてその先に様々なデバイスを接続して利用されている。

現在最も高速な規格のPCIe 3.0の場合1本で1GB/sec(双方向2GB/sec)と非常に高速だが、近年SSDの高速化によってこれでも速度が足りないという意見が出てきた。実際NVMe対応のM.2規格SSDは2GB/secを超えるものがあり、現在はNVMeがPCIe 3.0を4本で接続されている事からまだ多少の余裕があるが、これでも足りなくなる事はそう遠くない未来に思える。

他の周辺デバイスではビデオカードがPCIeを16本束ねたインターフェイスを使い続けているが、こちらはPCIe 3.0ですでに8本分の速度でも十分間に合っており、それ以外のSATAに接続するハードディスクやギガビットイーサネットコントローラ、USB3.0などの速度が必要な物も、PCIe 3.0で十分間に合っている状況である。

従って現在PCIe 3.0を超える速度の新規格は高速なSSDの登場による必要性がほぼ全てであるが、これこそが現在危急の課題となり市場がPCIe 4.0の登場を待ち望んでいる理由であるにも関わらず、このPCIe 4.0は今年、2017年第一四半期に策定が完了する予定であったのが延期になっている。

PCI Express Gen4のRevision 1.0は2017年第1四半期を予定
http://news.mynavi.jp/articles/2016/07/05/pcisig2016/

New PCI Express 4.0 delay may empower next-gen alternatives
http://www.techrepublic.com/article/new-pci-express-4-0-delay-may-empower-next-gen-alternatives/

PCIe 4.0の規格策定は昨年まで順調とされていた。しかし実際には順調ではなかった。
そして第二四半期があと3週間で終わろうとしている今日、こんな記事が出た。


PCI-SIG、現行の4倍の速度を実現した「PCI Express 5.0」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1064398.html


この記事は主にPCIe 5.0のアーキテクチャを発表、という事になっている。だがこれに便乗する形でPCIe 4.0に関する発表も行われていて、記事では“またPCI-SIGは同時に、規格策定中のPCI Express 4.0についてもリビジョン0.9を公開した。こちらは2017年中の完成を目指す。”と書かれているではないか。

つまり今現在でも“リビジョン0.9”と完成しておらず、さらに何時完成するかということも公式に発表できるものが何も無いのだ。
もし完成の目処が立っていれば、昨年以前の公式発表で「2017年第一四半期」とされたように今年の第四四半期辺りの発表を予告しても良さそうだが、それが無いという事は問題解決の目処が立っていないという事と同義であると私は思う。


というわけで、何時実際の製品で使えるかわからないPCIe 4.0であるが。

私がこんな話題をここで書く事にも理由がある。
それは、RYZENのパソコンを組み立てる際にマザーボードを選ぶ作業中、SATAインターフェイスの数が足りないなぁと思った事が発端で、調べてみるとPCIeの数(具体的には内部バスの帯域)が足りていない事が一因ではないかと考えたからだ。

もちろん私が選んだB350チップセットのマザーボードではなく、X370チップセットのマザーボードを選べばSATAが6個あるので足りる。しかしこれは私個人のSATAが足りない問題の解決にはなるが、問題の本質からは外れているし、私はX370チップセットが乗った“ちんどん屋”みたいなマザーボードを使いたくなかったので、SATAが足りないとしてもB350搭載マザーボード以外に選択肢は無かった。

そもそもSATAインターフェイスが出ているチップセットは、CPUから出ているPCIe 4本で接続されている。これは片道4GB/s、双方向でも8GB/sの速度。
対してX370の場合、SATAが6本で4.5GB/s、USB3.0が四つとUSB3.1が二つで合計5GB/sの帯域が必要である。全てが同時に帯域の100%を使い切る事は無いとはいえ、単純な足し算ではこれだけで9GB/sにもなりまったく足りていない。(内部的にLANのハブみたいにスイッチでPCIeを分岐させているから帯域が足りていないにも関わらずこんなにデバイスをブラ下げる事が可能だと思われる)

さらに個人的にはNVMeのM.2スロットは2本あってもいいと考えている。
RYZENのNVMeはCPUから出ている専用のPCIe 4本で接続されていて、いくつかのマザーボードにある2本目のM.2スロットはSATAインターフェイス2本を使用できなくする代わりにチップセットから出るPCIe 2.0 4本で接続されたスロットになっていて、2GB/sを超える速度のSSDでは性能を100%発揮できない。

そして現在のNVMe M.2スロットはPCIe 3.0を4本で接続するが、もしこれが性能を落とさず2本に減らせればこれだけでNVMe SSDを2本接続出来るようになる。CPUから引き出せるPCIeの本数は配線の関係で限りがあるので、高速なSSDを複数使いたい場合にはPCIe 4.0は絶対に必要という結論になる。


以上の事から、PCIe 4.0の策定遅延は今後さらに高速なSSDの登場や、私のようにストレージを多く接続したい用途の場合致命的な影響を与えるのが理解出来ると思う。(単にハードディスクをたくさん使いたいだけならUSB3.0でも代用出来るし、SATAインターフェイスカードを増設すればまったく問題は無いのだが!)

もちろん一般消費者の大半は今後10年以上(もしかしたらもっとかも)、今のPCIe 3.0ですらオーバースペックだと思うが、今後速度と省電力化の両立を図る場合にも高速なバス技術は重要性を増すので、その礎として考えても、早くPCIe4.0が世に出て欲しいと私は考えるのである。


ネタだと思っていたCore i9 [ハードウェア]

先週辺り一部で「Core i9」のウワサが広がっていた。

この時点ではまだ海外のサイトでどこからかリークした情報が話題になり、それが日本に入って来たという状況だったので、可能性を排除出来ないまでもネタだと思っていた。

名前にしても、今までCore i7で統一していたのに今になってCore i9。名前に付く数字ですらAMDより大きくなければ気が済まないのかと。


が、昨日(05/30)ついにIntelからCOMPUTEX TAIPEI 2017において正式発表された。
細かい所で多少の差異はあったにせよ、ウワサは本当だったのだ。

COMPUTEX TAIPEI 2017 - Intel、16コアRYZEN対抗で最大18コアの「Core i9」を投入へ
http://news.mynavi.jp/articles/2017/05/31/computex14/

今回発表されたCoer i9のラインナップは5種類。7900X~7980XEまで、20番飛びで設定されている。(他にCore i7とCore i5も含まれる)
この中で動作周波数など詳細がはっきりしているのは7900Xのみで、他はコア/スレッド数と価格程度しか明らかにされていない。

BASETurboMAXコア/スレMemoryTDPSocket価格
Core i9 7980XE---18/36--2066$1,999
Core i9 7960X---16/32--2066$1,699
Core i9 7940X---14/28--2066$1,399
Core i9 7920X---12/24--2066$1,199
Core i9 7900X3.34.34.510/204ch DDR4 2666140W2066$999
Core i7 7820X3.64.34.58/164ch DDR4 2666140W2066$599
Core i7 7800X3.54.0NA6/124ch DDR4 2400140W2066$389
Core i7 7740X4.34.5NA4/82ch DDR4 2666112W2066$339
Core i5 7640X4.04.2NA4/42ch DDR4 2666112W2066$242


ウワサの中にはベースクロックが4.0Ghzという情報もあったが、これは否定された。

また一部のモデルを省きメインメモリはDDR4-2666に対応するようだ。同時に発表されたCore i7とCore i5もDDR4-2666に対応するようなので、今年末までにはオーバークロックメモリではないDDR4-2666に正式対応したモジュールが販売されるようになるのかもしれないが、AMD同様にシングルランクメモリに限り、各チャネル1枚までという制約が付くと私は予想する。


この件に関して思う事はあと一つだけ。

表を見る限りやっつけ感が酷いと感じるのは気のせいだろうか?
Intelとしては過去のハイエンドモデルとの差別化に苦労しているのかもしれないが、仕様にしろ価格にしろ、何か一本スジが通っていないような、中途半端な印象が強いのだ。

正直なところIntelほどの大企業で働く人達がこのような仕事をするとは思いたくはないが、これが現実か。


そんなわけで、今回の発表内容は実際に製品が出る頃には多少変わっている可能性がある。

それにしてもIntelの混乱振りを現す内容だと思う。



RYZENの省電力機能とX型番の“XFR” [ハードウェア]

RYZENは、型番の末尾に“X”の付く型番のみ、定格での運用中であってもターボブーストによるオーバークロックをさらに超える動作周波数に自動でオーバークロックをする「Extended Frequency Range(XFR)」という機能が備わっている。

今回はHWiNFOを使ってRYZEN 1600Xの省電力機能で電圧や動作周波数などがどう変化しているのか、そしてXFRがどの程度オーバークロックしているのか調べてみた。

以下はHWiNFOのスクリーンショット。

HWinfo_0.png
CPU、GPU、及びメインメモリの各種情報。メモリは1.2VのDDR4 2400で安定動作。

HWinfo_1.png
マザーボードのメーカー及び型番だけでなく、UEFI BIOSとAGESAのバージョンまでわかる

HWinfo_2.png
各項目の、赤線で囲んだ数値に注目。

省電力機能による電圧と動作周波数の降下は、それぞれ違った意味で思った以上だった。

電圧はまさかの0.4V。ここまで下がるのか。(CPUコア全体では0.8Vほどだが)
動作周波数は逆に2.1Ghz程度までしか下がっていない。(場合によって完全に停止している事もあり得るが)
この時のCPUコア単体の消費電力は、HWiNFOの数値を信用すれば1コア当り0.005~0.018W。6コア合計でも0.7W程度しか消費しない。
しかしCPUコア以外の、3次キャッシュメモリやメインメモリ及びPCIe等各種インターフェイスの消費電力を含めると12.374Wになっている。これはパソコン全体の消費電力が最低で21W程度だった事を考えると納得のいく数値だ。

この結果から、定格動作で一般的な事務用途程度の負荷で使う分には消費電力が低い割りに処理性能が高く、非常に優秀なCPUである事がわかる。

対して先日のCINEBENCH動作時の消費電力を見ると、動画のエンコードやゲームなどの長時間負荷の大きい処理を続ける用途では処理能力の優秀さは変わらないが、消費電力の上昇が大きいのでこれに対応した温度管理が必要になるだろう。

これは製造に使われる14LPPの性格を色濃く反映していると言える。


またXFRによる自動オーバークロックは、驚いた事に4092Mhzまでクロックが上がっている。AMDの公表する仕様ではターボブーストというオーバークロック機能で最大4.0GHzだが、瞬間的にとはいえXFRによるオーバークロックはこの数値を100Mhz近く超えた事になる。

それからこのXFRによるオーバークロックは8コア製品で6コア以上がC6ステートというアイドル状態になっていないと動作しない(つまり最大2コアしかオーバークロックしない)仕様だが、6コア製品の1600Xの場合どうなのか。4コアで1モジュールのCCX内でこの動作を行っているとすれば、4コア中1コアのみ有効の機能かもしれない。
この仮定が正しければ二通りの動作が考えられる。
一つは4コア全部が生きているCCXのみ、XFRが有効になる場合。もう一つは1コアでも有効になっていれば、全てのCCX内で3コアがC6ステート(2又は1コアのみ有効のCCXであれば、無効なコアは常時C6であるという考え)の場合残りの1コアでXFRが有効になるというものだ。
前者であれば6コア製品の場合1コアのみ、後者であれば2コアまでXFRによるオーバークロック動作するはずだ。もちろんどちらも違って、コア数に関わらずXFRは1コアのみオーバークロックする事も考えられるが。

そして電圧に関しては、XFRによるオーバークロック時CPUコアに供給される電圧は1.538Vにまで上がっている。

RYZENが4Ghzを超える高い動作周波数を実現するには、如何に高い電圧が必要になるかよく理解出来るというものだ。



RYZEN 1600X搭載パソコンの性能(ほんの一部だけ) [ハードウェア]

RYZEN 1600Xで組んだパソコンに無事Windowz7のインストールが出来たので、今回は軽く性能検証を行ってみる。

検証に用いたパソコンの構成は以下の通り。

CPU RYZEN 1600X
マザーボード ASUS PRIME B350-PLUS
メインメモリ Corsair CMK32GX4M2A2400C14 (16GB x 2)
ストレージ  ADATA XPG SX8000 256GB (NVMe、M.2)
ビデオカード MSI GeForce 1050Ti 4GB LP
電源装置   玄人志向 KRPW-PT600W/92+ Rev2.0
OS  Windowz7 Professional SP1 x64
UEFI BIOS及び各種ドライバは2017年05月28日時点で最新のもの
UEFI BIOSで省電力設定OFF、Windowzの電力設定はバランス


というわけで、以下はオーバークロック等一切無し(CPU 3.6Ghz、メモリ 2133Mhz)と、オーバークロック時(CPU 3.9Ghz、メモリ 2400Mhz)での比較

最初は消費電力。計測にはワットメーター使用し、アイドル時の最小消費電力とCINEBENCH中の最大消費電力を計測した。

アイドル中とCINEBENCH中の消費電力比較
アイドルCINEBENCH
Normal21W105W
Over Crock24W167W


アイドル時の消費電力は予想外に少なかった。Windowzの省電力機能が効いているのだろうか。

CINEBENCH中の消費電力は定格の場合大体予想通りだったが、オーバークロック時の消費電力は予想以上だった。たった300Mhz増やしただけで1.5倍以上。これでは常用出来たとしても、特別に処理能力を上げたい時以外は定格で使いたくなる。


次はCINEBENCHのスコア。
CINEBENCHはRYZENがIntel製CPUに対し最も有利なスコアを出せるベンチマークの一つで、今回は絶対性能がどうかというよりオーバークロックによるスコアと消費電力の変化を確認するためだけに行った。

1600x_Cine.png

良くわからないが、グラフでは3.9GhzのRYZEN 1600Xが一番速いようだ。
定格動作とオーバークロック時の差は、クロック差を考えても少なすぎる気がする。

スコアそのものに関しては他の同じCINEBENCHの結果と比べると若干低いが、これは電源プロファイルの違いか、メモリのクロックが低い事が理由だと推測する。


次はCINEBENCH中のVRMの温度。

CINEBENCH中のVRMの温度比較
Normal45℃
Over Crock45℃


これは計る意味が無かった。恐らくCINEBENCHが数分と短時間で終わってしまうため、温度上昇が有意な変化量に達する前にCPUが省電力モードになってしまうためだろう。


最後はCPUとはあまり関係が無いが、NVMe SSDの速度と温度について。
なお、コントローラチップには熱拡散と放射冷却機能がある放熱フィルム「クールスタッフ」を貼っている。
速度の計測は定番のCristal Disk Mark、温度は普通にサーミスタの温度計で。

Disk Markの結果は以下のスクリーンショットの通り。

SSD_Score.png

速度についてはおおむね満足。体感ではよくわからないが。

しかし問題は温度だ。
ベンチマークを始めて1分かそこらで60℃近くまで上がる。そしてベンチが終了するとアイドル状態に移行して大体51℃。さらに数分間なにもアクセスが発生しなければ省電力モードになって40℃台前半まで下がる。ある情報サイトでのテストでは65℃以上で安全装置が働き、コントローラの処理速度が落ちて遅くなるようだ。

SX8000_ondo.jpg

恐らく温度が上がりすぎれば読み書きにエラーが発生し、最悪SSDのコントローラがハングアップする事もあり得る。そうなるとWindowzもブルースクリーンが出て落ちる可能性が高いので、 XPG SX8000の熱問題はクールスタッフ貼り付けではなく別の冷却方法を考えて対策しなければならない。

実の所、後継機種か別バージョンか、XPG SX8000にはヒートシンクが追加されたモデルが最近追加されている。
きっと消費者からトラブルの報告が多かったために対策をしたのだろう。


というわけで、性能検証とは名ばかりの簡単な計測はこれで終わり。
RYZENの性能についてまともな検証をやっているところはいくらでもあるので、気になる方はそちらを参照していただきたい。

この検証で出た事実は、やはりRYZENは動作周波数の低い省電力モード時の消費電力は極めて少ないが、定格での動作でも動作周波数が上がるとかなり消費電力が多いという事だ。したがってTDPの低さはフルパワーで動作する時間が短い場合での数値であり、数時間に渡って全力運転するような場合にはTDPで示されたよりもワンランク上の冷却能力が求められ、消費電力についてもこれに応じて上がるので電源も相応の物が必要になるという事だ。

また今回私が行った検証で他のサイトの検証と違うところは、私の環境が省電力を意識した構成になっているところだ。実際パソコン関係の有名情報サイトでの検証は、CPUが同じ1600Xであっても、CPU以外にも高性能な部品を使っているためかアイドルで40W以上、CINEBENCH中で120W以上の消費電力を記録しているものが少なくない。
だから私のように中途半端な構成が狙いの方には参考になると思う。


オーバークロックについては、UEFI BIOSの自動設定によるお手軽オーバークロックがどの程度か調べた記事を見た事が無いので、これはこれで一つの情報として価値があると思いたい。

正直なところ、個人的には1.5倍の消費電力と引き換えの結果がたった300Mhzのオーバークロックならばあまり価値はないと思う。
ただ、自動ではなく人力で設定を詰めていけばもっと低い消費電力に出来るかもしれないし、或いは4Ghz以上のクロックが狙える気がしなくもない。

CPUだけでなくメモリについても同様で、やろうと思えばDDR4 2666くらいなら動いてくれそうな気はするが、電圧を盛ってまでメモリのオーバークロックをしたくないというのが本音である。気が向いたらその内に挑戦するかもしれないが、電圧を盛らなければならないのならばとりあえずDDR4 2400で動けば満足なので、適当に遊んだ後に今の状態へ戻すだろう。

ヘタレと言われてしまえばそれまでだが、私は平時の能力が一定水準を超えていればピーク性能よりも安定性を重視するので、RYZEN 1600Xほどの性能ならば無理せず定格で使いたいと思う。



高速転送と安定性が魅力。最新3D NAND MLC採用NVMe SSD、ADATA「XPG SX8000」
http://www.gdm.or.jp/review/2016/1112/185053



RYZENのPCにWindows7をインストール [ハードウェア]

新しく組んだRYZENのパソコンに対する、Windowz7のインストールが終了した。

インストール先がこれまで経験の無いNVMe SSDなので不安があったが、事前に情報収集を行ったおかげで多少の試行錯誤のみで問題なくインストール出来た。

RYZENとそのチップセットを使ったシステムにWindowz7をインストールするための主な障害は二つ。

一つ目はUSB3.0ドライバがWindowz7に組み込まれていない事。
私の選んだ「PRIME B350-PLUS」には一応キーボードとマウス両方に対応したPS2ポートが一つ付いているため、これを利用すれば一応インストール作業に問題は出ない。しかしPS2のキーボードとマウスがなければ、USB3.0のドライバを組み込まない限りインストールする事が不可能になる。
また、インストールにSATA接続の光学ドライブを使わず、USB接続のデバイスでインストールする場合には当然インストールは不可能だ。

二つ目はNVMe SSDのドライバがWindowz7に組み込まれていない事。
今回私はNVMe SSDにWindowz7をインストールしなければならないので、このドライバが無いとインストーラがNVMe SSDを認識しない。もちろんSATA接続のドライブにインストールするのなら、この問題は発生しない。

尚、これらの問題はWindowz8.1とWindowz10には存在しないため、面倒だと思う人は素直にWindowz7をあきらめるという選択も出来る。

私の場合は問題解決のためにASUSのサイトからダウンロード出来る「ASUS EZInstaller」を使って、あらかじめ必要なドライバを組み込んだWindowz7のインストール用USBメモリを作成し、これでインストールを行った。


asus_ezin.jpg
“Micro$oft NVMe Hotfixをインストールする”のチェックを入れ忘れないこと。


また、これはWindowz7~10まで共通の問題であるのだが、NVMe SSDを起動ディスクとして使う場合にはWindowzをUEFIモードで起動させる必要があるので、OSが64bit版でなければならない(一部特殊な例外もあるらしいが)。うっかり32bit版のWindowzをインストールしてしまわないようにしたい。

さらにUEFIモードでの起動にはGPTでパーティションを切ったドライブにOSをインストールする必要があるので、あらかじめMBRでパーティションを切ったSATA SSDにインストールするような場合には気をつけるべきだ。

ただ今回は最初からNVMe SSDへのインストールなので、必要な条件が揃っていればインストーラが自動的にGPTでパーティションを切ってフォーマットするので気にする必要は無い。


それからUEFIモードでの起動には、マザーボードのUEFI BIOSの設定をUEFIモードでの起動に設定する必要もある。何故なら自作用マザーボードは互換性維持のために標準設定が旧来のBIOSモードでの起動に設定されている場合があり、ここを十分確認しないままインストールするとインストール中の再起動でNVMe SSDに書き込まれたブートローダーが起動できない。
私は設定を一ヶ所見落とした(下記CSMのところ)ためこれに引っ掛かった。

この問題に対処するには、PRIME B350-PLUSの場合以下の設定を変更する。


Advanced modeにて「起動」の設定を

CSM → ストレージデバイスからの起動 を「UEFIドライバーのみ」に変更

セキュアブートメニュー → OSタイプ を「UEFIモード」に変更


設定変更が終わったら、後は作成したNVMe SSDとUSB3.0のドライバ組み込み済みインストールメディアでWindowz7をインストールする。特に問題が出なければ、数年前の標準的な構成のパソコン同様に自動でインストールが進み、途中いくつかの情報を入力するだけでインストールが終わって、デスクトップ画面が表示されるはずだ。


Windowz7のインストール終了後にはWindows updateを行うが、素のWindowz7 SP1から自動でアップデートすると必ずアップデートに失敗するので、あらかじめ必要なものをダウンロードしておき、トラブルが出ないと確認されている順番でインストールした後に自動アップデートを行う。

その手順は以下の通り。(2~5に必要なファイルは先にダウンロードしておく)

1.Windows updateの設定を「更新を確認しない」に設定する。
2.KB3020369 をインストールする。
3.KB3172605 をインストールする。
4.KB3125574 をインストールする。
5.WindowsUpdateAgent-7.6-x64.exe をインストールする。
6.Windows updateの設定を「更新プログラムを確認するが~」に設定する。
7.「推奨される更新プログラムについても~(以下略)」のチェックを外す。
8.Windows updateを実行し、2016年10月以降の「マンスリー品質ロールアップ~」
  が出ていたらチェックを外して非表示にしてからアップデートを実行。
9.何度か繰り返して何も出なくなったら、2016年10月以降のセキュリティのみの
  アップデート全てと、最新のIE11の累積的なセキュリティ更新プログラムを
  Windows update catalogで検索して落とし、インストールする。

  2016年10月以降のセキュリティのみ更新プログラム (2017年2月分は無し)
  2016年10~12月分 kb3192391,kb3197867,kb3205394
  2017年01~05月分 kb3212642,kb4012212,kb4015546,kb4019263
  Internet Explorer 11の累積的なセキュリティ更新プログラム kb4018271

以上。(※悪意あるソフトウェアの削除ツールは任意で最新版を入れること

WindowsUpdateAgent-7.6-x64.exeについては一部のサイトで正常にアップデートが出来ないと報告されているが、少なくとも私は今年3月以降、今回のRYZENのパソコンを含め4台、新規にWindowz7のインストールをしているが、この手順で一度もアップデートに失敗した事はない。

なお、RYZENやIntelの最新システムでは今年3月以降のアップデートを適用すると「アップデート出来ません」とハネられるので、2017年4月以降のセキュリティアップデートはのWindows updateはMicrosoft Update Catalogからダウンロードして手動でアップデートファイルをインストールする必要がある。
RYZENでWindowz7を使う場合にはそれなりの労力が継続的に必要になるという事だ。

それからドライバ関係はAMDの公式サイトから最新のB350用チップセットドライバを、Nvidiaからは最新のGeForce 1050Ti用ドライバをダウンロードしてインストールした。
特にRYZENの場合チップセットが新しいだけに古いドライバにはバグが存在する可能性が高いので、バグの修正が少しでも進んでいると思われる最新のものが現時点では望ましいと思う。もちろん最新のドライバが最悪のバグを抱えている可能性も否定は出来ないので、そこは考慮する必要があるが。

Ryzen_w7pc.png
デバイスドライバまでインストールが終わった後、タスクマネージャを開いた。


こうして、私のRYZEN搭載パソコンはとりあえず使える状態になった。

今後は軽くベンチマークでRYZENの性能を確認しつつ少しばかりのオーバークロックで遊んだ後、現在メインで使うパソコンから環境を移行するために必要なアプリケーションソフトウェアのインストールと、データの移行を行うつもりだ。



参考:


ASUS EZ Installer
https://www.asus.com/jp/Motherboards/PRIME-B350-PLUS/HelpDesk_Download/

UEFI モードまたは従来の BIOS モードでの起動
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/hh825112.aspx

NVMe PCI Express で起動する
http://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/support/memory-and-storage/enthusiast-ssds/000005967.html

Windows セットアップ: MBR または GPT パーティション スタイルを使ったインストール
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/dn336946.aspx

Windows 7 セキュリティのみの品質更新プログラム
http://www.catalog.update.microsoft.com/Search.aspx?q=Windows+7+%u30bb%u30ad%u30e5%u30ea%u30c6%u30a3%u306e%u307f%u306e%u54c1%u8cea%u66f4%u65b0%u30d7%u30ed%u30b0%u30e9%u30e0

Internet Explorer 11の累積的なセキュリティ更新プログラム
http://www.catalog.update.microsoft.com/Search.aspx?q=Internet+Explorer+11%u306e%u7d2f%u7a4d%u7684%u306a%u30bb%u30ad%u30e5%u30ea%u30c6%u30a3%u66f4%u65b0%u30d7%u30ed%u30b0%u30e9%u30e0

悪意あるソフトウェアの削除ツール
https://www.microsoft.com/ja-jp/safety/pc-security/malware-removal.aspx


AGESA 1.0.0.6のDDR4 4000対応について考えてみる [ハードウェア]

昨日AMDよりリリースが発表された、RYZEN用の新しいファームウェア「AGESA 1.0.0.6」だが、更新された内容にDDR4メモリの対応周波数が4000Mhzにまで上がっている事が含まれているため、こうまでメモリの動作周波数を上げようとする理由がなんなのか考えてみた。


AMD,Ryzen向け新ファームウェア「AGESA 1.0.0.6」のリリースを発表。メモリはDDR4-4000対応に
http://www.4gamer.net/games/300/G030061/20170526032/


現在AMD製のCPU、RYZENではDDR4 2666まで正式に対応し、オーバークロック動作では最新のアップデート「AGESA 1.0.0.6」を適用する事でDDR4 4000まで対応する事になっているが、DRAMモジュールの標準規格化を担うJEDECで正式に規格化されたDDR4メモリモジュールの最高周波数は2400Mhzで、3200Mhzまで設定されているが、2017年5月現在、実際に市販されるモジュールは2400Mhzが最高で(恐らくIntelのCPUがDDR4 2400までしか対応しないためと、高クロック動作のチップが十分に生産できないためと思われる)、それ以上の周波数で動作するとされるモジュールは規格外のオーバークロックメモリとなる。※2017/5/30 事実と異なる説明を修正。
※オーバークロックメモリとは、高い周波数で動作する事が確認されたDRAMチップを選別し、それを載せたモジュールをさらに選別して高いクロックで動作する“可能性”を持っているとされるメモリモジュール。製造に手間がかかり、また量産出来ないために高価である。

オーバークロックメモリであるので、当然動作周波数が表示通りに出る保証はない。実際DDR4 3200と書かれたモジュールが2400以下でしか動作しないという事も当たり前に起きているし、2666Mhz以上での動作にはDDR4の規格で定められた1.2Vよりも高い電圧をかけなければならない事がほぼ当たり前になっている。

このような状況になっている理由を知るためには、AMD側の都合と、DRAMの標準規格をまとめているJEDECの都合と、両面から考えなければならない。


というわけでまずはAMD側の都合を考えてみよう。

AMDがこんな無謀とも思える「対応メモリーの高クロック化」に突き進むのは、RYZENの仕様に寄るところが大きいと私は考えている。

そのRYZENの仕様というのは「Infinity Fabric」の存在で、この「Infinity Fabric」とはCPU内でデータを相互にやりとりするためのもの。RYZENは4つのCPUコアを一つのモジュールとして二つのモジュールを1コアの中に収めているのだが、この二つのモジュールは「Infinity Fabric」で接続されている。
そしてCPU内にちりばめられた多数のセンサやメインメモリなどの周辺デバイスも「Infinity Fabric」で接続されているし、恐らくAPUではCPUとGPUの接続にも用いられるだろう。

「Infinity Fabric」の詳細はこの記事が詳しい。

西川善司の3DGE:「Ryzen」は何が新しくなったのか。そのマイクロアーキテクチャに迫る
http://www.4gamer.net/games/300/G030061/20170228119/

それゆえに「Infinity Fabric」はRYZENの性能に大きく影響を与え、ある意味ボトルネックになっているのだが、「メモリコントローラの周波数に同期して動く」という仕様になっているために、メインメモリの周波数を上げるとCPUの性能を底上げする事が可能になる、というわけだ。


このような仕様であるため、メモリアクセスのレイテンシを増やして実効転送速度が上がらなくとも、メモリの動作クロックを上げたほうが性能が出る場合があるという現象が起きている。
ただし、レイテンシを増やしすぎるとメモリからのデータ転送を待つ時間が増えるため、メインメモリに頻繁に細切れのアクセスが発生するようなケースでは逆に性能が落ちる可能性があるのだが。

さらに、現在のRYZENは主な顧客が自分で部品を買ってパソコンを組み立てるという、あまり一般的ではないマニア層向けの製品である事も無視出来ない。であれば尚更、性能を追求するためのオーバークロック競争に拍車をかけ、盛り上げる事がAMDにとっての利益に繋がる。
この事もAMDが徒にメインメモリの高クロック化を押し進めようとする理由だと思われる。



さて、次はJEDEC側の都合を考えてみる。

JEDECとしては動くかどうかもわからない高クロックのメモリモジュール規格を標準化など絶対に出来ない。JEDECが規格化するならば、いかなる状況においても規格の範疇における使用であれば規格通りの動作をしなければならないからだ。

例えば店頭で「DDR4 3200」として売っているメモリモジュールは、どのパソコンに取り付けても自動的にその動作周波数で動き、万が一にもエラーなど起こしてはならない。(例外的な相性問題は除外する。)

現時点では、すでに技術的限界に近い(チャネル当り2モジュールというのが厳しいらしい)のがDDR4 2400という事で、実際にRYZENでDDR4 2400での動作がサポートされるのは2本あるメモリチャネルに1本のメモリまで、つまりスロットが4本あっても2本しか使えないし、4つのメモリスロット全てを使う場合、シングルサイドと呼ばれる片面だけにチップの載ったメモリモジュール4枚の場合でDDR4 2133までしかサポートしない。正式にDDR4 2666に対応しているにも関わらず、だ。
もしメインメモリの量を32GBを超えるほど必要とする場合(具体的には48GBか64GBの二通りになるが)、AMDがRYZENで動作すると保証できる動作周波数はDDR4 1866Mhzまで下がってしまう。


こうした事情により、まだしばらくの間はDDR4 2400までが標準規格のモジュールになり、それ以上のクロックで動くものは動作保証の無いオーバークロックメモリという事にするしかない。

この状況は何時動くかはわからないが、少なくともDDR4 2666以上の高クロックでの動作が安定したチップが選別品ではなく量産品として生産されるようになるまでは、標準規格のモジュールは最高の動作クロックがDDR4 2400のままになると思う。



以上の事から、AMDとしては現状のお祭り騒ぎの火に油を注ぎたいという事、そして高クロックメモリ使用によってベンチマークのスコアをもっと上げたいという事、さらに「Infinity Fabric」の仕様上メモリクロックは高いほうが都合が良いので、JEDECはもとよりDRAMメーカーやメモリモジュールメーカーに高クロックメモリの需要というものを見せ付けて、早く標準規格化して欲しいのではないかと私は思った。

そして今までDDR4メモリの市場を引っ張って来たのはDDR4をAMDよりも早く採用したIntelなので、DRAM標準化の主導権を引き寄せてなんとか自分達に有利な状況を作ろうと、そういう活動の一環ではないかとも思われる。


参考:

DDR4のB1ガーバーとは何か
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-03-05

今DDR4メモリーを買うべきか、我慢すべきか
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-05-22

今DDR4メモリーを買うべきか その2
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-05-23

RYZENのメモリ周りの問題
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-03-21

RYZENのメモリ周りの問題その2
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-04-09

デュアルランクとか意味不明なんだけど
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-04-13



PRIME B350-PLUS のUEFI BIOSのアップデート他 [ハードウェア]

昨日ASUSのサイトに、PRIME B350-PLUS のUEFI BIOS「0613」がアップロードされていたので、更新してみた。

尚、元々のバージョンは「0606」で、0606~0613までの更新内容は以下の通り。


バージョン 0613
Improve system stability
更新 2017/05/24

バージョン 0609
Improve memory stability
更新 2017/04/25

バージョン 0606
Update AGESA to 1.0.0.4a
更新 2017/04/10


残念ながら本日AMDからリリースが発表されたAGESA 1.0.0.6はまだ適用されていないようだ。

AMD,Ryzen向け新ファームウェア「AGESA 1.0.0.6」のリリースを発表
http://www.4gamer.net/games/300/G030061/20170526032/

しかし0609でメモリの安定性が、0613ではシステムの安定性が改善されているようである。
ASUSはRYZENデビュー後すぐに、更新するとマザーボードが死ぬUEFI BIOSを配布した前科があるためにアップロード直後の更新を入れるには不安が大きいが、万が一UEFI BIOSが壊れても私にはROMライターがあるので更新に踏み切った。


なお、更新には公式サイトからダウンロードしたROMファイルをFAT32のUSB2.0対応USBメモリにコピーして、UEFI BIOSのGUIから EZ Flash3を使って更新した。


結果は更新に成功、再起動も問題なく起動して来た。

この最新UEFI BIOSによるCPUとメモリのオーバークロックがどのように変化したかの検証は出来ないが、更新作業に問題が無ければとりあえずマザーボードが死ぬことは無さそうだ。



次の話題は最新の半導体製造プロセスに関するニュース。

昨日こんな記事が出ていたので読んでみた。

IMECの半導体ロードマップ展望
http://eetimes.jp/ee/articles/1705/24/news048.html


この記事によると、半導体の製造プロセスは現時点で13Å(オングストローム)まで見えているようだ。

Åは現在半導体製造プロセスの最小単位であるnm(ナノメートル)の、ナノの1/10だ。つまり13Åは1.3nmという事になる。14nmのさらに1/10までが可能だと、この記事では言っているのだ。

Å単位まで縮小されるとなると、もう原子数個分という大きさになる。例えば半導体の基板に使われる珪素原子の半径は1.11Åだから、13Åだと珪素原子6個分弱しかない。

私には、そんなんで電流の流れを制御できるのか?という疑問が湧くし、出来たとしてもリーク電流の問題もあるとも思う。私程度の低知能ではまるで想像が付かない世界だから、実際には問題解決の方法などすでに目処が立っているのかもしれない。


また、それ以前にリソグラフィの問題もある。

リソグラフィは光で硬化する樹脂を使い、半導体を構成する各材料の残す部分だけ硬化させて覆い、不要な部分は硬化していない樹脂を洗い流してから腐食液で腐食させて除去するという工程に必要なものだ。

だが、原子数個分の幅で高分子材料である樹脂を適切に硬化させる事など可能なのだろうか。


まあ、素人がどのような心配をした所でどうにかなるものではないが。

2019年に出るという7nmの新型RYZENも、半導体製造プロセスがこの記事の予測通りに進歩するのであれば心配は無用である。



とりあえず動かしてみた [ハードウェア]

昨日CPUヒートシンクが取り付けられるようになった、私のRYZEN。

今日はとりあえずバラックで組んでUEFI BIOSの設定を勉強がてら色々いじってみた。

が、設定の項目が多すぎて理解に時間がかかる。

そしてUEFI BIOSの機能を使ったオーバークロック設定と、標準設定では当然に2133Mhzで起動してくるメモリ周波数の設定を2400Mhzにした結果、こんな状態になった。

1600x_ocb.jpg


UEFI BIOS上の動作とはいえ、CPUが3.9Ghz。
メモリはパッケージの表示通りの2400Mhzでの起動に成功した。

後はこの設定がWindowz上で負荷をかけた状態でも安定するかどうかだなぁ。


まあ、次は設定を全部標準に戻してOSをインストールし、もう一度オーバークロックの設定を試してみるか。


せっせと工作 [ハードウェア]

昨日RYZENのパソコンを組み立てるために必要な部品一式が揃ったが、未だ組み立てには至っていない。

理由はCPUのヒートシンクを取り付けるためのブラケット製作と、マザーボードのVRM周辺の気になる部分を工作したいためだ。


というわけでまずはブラケットを作った。
0.8mmと薄いとはいえ、材料に使ったSUS304の板は硬くて工作するのに難儀した。たったこれだけの物を作るのに図面を引いてから完成まで約5時間とか。手作業はこれだから辛い。

br_001.jpg
製作したブラケット。ブラケットの下はマザーボード裏に付くバックプレート。

コイツを使ってSocket AM4に取り付けが可能となる。

br_002.jpg
組み立ててマザーボードに取り付けた状態。


こんな風に取り付ける。ネジが極度に締め難いが、まあ許容範囲。
ちなみにこのヒートシンク(GELID SlimHero)はTDP136Wまでイケるそうだ。
元々1500Xをちょっぴりオーバークロックのつもりでこれを選んだのだが、これなら1600Xでもなんとか冷やせるだろうか。


次はマザーボードのVRM(Voltage Regulator Module)。元々は初代Pentiumくらいの時代にあったマザーボードとは別基板で製作・実装されたCPU用の電源基板を指した名前だったと思うのだが、今ではマザーボード上に実装されたCPUの電源回路の事をVRMと呼ぶようだ。
すでにモジュールではないので単にVRとかレギュレータとかで良いと思うのだが、慣例でVRMと呼ばれているのだろう。

VRMはCPUに電力を供給するマザーボードの心臓部であるにもかかわらず、一般的なパソコン用マザーボード(オーバークロック用として設計された物を省く)はVRM周りの作りがあまり良くなく、特に安物は色々な意味で余裕が少なめの設計になっている。私が買ったASUS製のPRIME B350-PLUSは安物の部類ではないのだが、FETのヒートシンクを剥がして見た感じ、精々1800XのMAX消費電力+αの120W程度までの定格運用を想定した設計に思える。(根拠がFETの数やフェーズ数のみの、なんとなくの素人判断なので注意。)

vrm_01.jpg
PRIME B350-PLUSのVRM周辺の拡大写真

この程度の作りだとRYZEN7 1700を4Ghz前後で動かそうとした場合、VRM全体の発熱が激増してVRMとしての動作そのものが不安定になりかねないし、仮に問題なく動作したとしてもVRMへの積極的な冷却無しではFETやPWMコントローラが死んだり、マザーボードの基板上に存在するヒートスポットが原因で基板の一部が炭化する事も十分に有り得ると私は思う。(専門家の人はどう思うのか興味がある)

いずれにせよVcoreが4フェーズでFETはHi側が1個、Low側が2個、SoCが2フェーズでHi側2個Low側2個の4+2フェーズという構成は、FETにしろインダクタにしろフェーズ数がこれよりも多い物と比べて素子一個当りに流れる電流が多い分発熱が増える事は間違いないのではなかろうか。

というわけでPRIME B350-PLUSは一応、大メシ食らいのRAYZENをちょっとでもオーバークロックしたい場合にそのような使い方には貧弱なVRMの温度を少しでも下げるためなのか、それとも単に見栄えを良くするためなのか、あっても無くても大差ないかもしれない程度のヒートシンクがFETの上に2個ほど、ちょこんと乗っかっている。

このヒートシンクを強化したい所だが、残念な事にVRMの主な発熱源であるFETとインダクタが発生する熱の大半はマザーボードの基板に移動してしまう。従ってここを強化する事は労力の割りに効果が低いので、ヒートシンクはそのままでトップフローのCPU用ヒートシンクのファンから吹き下ろす風を当てて冷やすのがコストパフォーマンスの面で最も良い。

私はそれに加えてFETとヒートシンクの接触面に注目した。

以下はその接触面の写真だが、見てわかる通りFETとヒートシンクの接触面には熱伝導用の非常に柔らかいパッドが貼られているのだが、これがFETのパッケージ上面の半分程度の面積にしか当っていない。

vrm_02.jpg
ケチらないでもっと大きいサーマルパッドを貼れと言いたい。

これではただでさえ“冷却効果が低いFET上面”に貼ったヒートシンクが、本当にただのお飾りになってしまう。
実際ただのお飾りかもしれないが、ここはもう少し接触面積を増やしてあげて、ただのお飾りから“無いよりはマシな冷却装置”へと昇格させてあげたい。

vrm_03.jpg
このようにサーマルパッドを真ん中で切って、FETとの接触面積が稼げる位置へ移動する。

まあ、こんなものか。

後はさらなる冷却のために、マザーボードの裏からもファンの風を当ててやればいい。(もちろんオーバークロックなど絶対にしないというのであれば、そこまでする必要は無い)
可能であればマザーボード裏面の、CPUとVRM周辺全てをヒートシンクで覆って、これを強制空冷してあげればより良い結果が得られると思うが、私の場合はそこまでする必要もないだろう。


というわけで今回はここまで。

次回このブログに記事を書く時は組み立ててOSのインストールまでやりたいと思っているが、出来るかなぁ・・・



RYZENがやってきた [ハードウェア]

今年3月3日の“ひなまつりの日”に販売が始ったRYZENだが、あれから約2ヶ月半経ってようやく私も購入した。

昨年5月にメインメモリのDDR4モジュールを買ってから約1年。

・・・長かった。

以下はRYZENで組むために買い集めた部品達。

R5_1600_1.jpg
R5_1600_2.jpg
写真に写っている物以外にATX電源もあるのだが、それは先日の雷で故障したモノの代わりに現在使用中。

何故かCPUが6コアのRYZEN5 1600Xになっているが、それは気が変わったからだ。

自分の使い方では4コアで十分!

などとこのブログで書いておきながらなんという事だ。

まあ、これはより高性能なCPUが欲しいという欲求に負けてしまったまでの事。

本当ならば8コアが欲しいというのが本音なのだが・・・


というわけで早速組み立てだ!

と行きたい所だが、CPUのヒートシンクSocket AM3用(ツメではなくネジ留め)なので取り付けが出来ない。

トップフローとロープロファイルにこだわっての選択なのだが、これは最初からブラケットを作り直す前提なのだ。
だからまずはブラケットを作る必要がある。

それ以外にも細々とした気になるところの工作もやっておきたいので、しばらくはおあずけだなぁ。



16コアRyzenは今年夏 [ハードウェア]

今年夏にデスクトップPC用16コア/32スレッドのRYZENが投入されるという。

ウワサを知ってはいたが、ついにAMDから正式発表された。

しかし正直なところこんなに早く出るとは思わなかった。恐らくAMDは事前に準備をしていたものの、Intelの動向を見るためにあえて情報を隠し、RYZEN登場後のIntelがRYZENへの対抗方針がある程度出たタイミングでぶつけて来たのだと思う。


その16コアRYZENであるが、CPUの構成は8コアのダイを二つMCMでパッケージしたもの(或いは四つのダイの内合計16コアを殺した?)で、サーバー向けのCPUと同種の手法だがソケットは別となる。

そしてメモリチャネルが2倍の4chとなるために当然AM4とも違うソケットになり、既存のAM4プラットフォームに載せる事は出来ない。PCI-Expressのレーン数はCPUのダイが増えた分8コアのRYZENより多くなっている。具体的な数はここでは書かないが、いずれにせよメモリや周辺デバイスと接続するインターフェイスの帯域が増えた事により、ZENコアの持つ計算能力は8コア製品よりも効率よく引き出されると思われる。

これらの相乗効果により、Intel製のハイエンドプラットフォームに対抗するにふさわしいスペックを持つようになった事だけは確かだろう。(もちろんスペックだけでなくそのお値段も張り合う事に。)


過去にRYZEN7はIntelのハイエンドプラットフォームであるLGA2011系のシステムとの比較をし、同等以上の性能である事を証明して見せたが、Intelはこれに対し今年中盤までに12コアのCore i9 (Skylake-X)を出す事で対抗するというウワサ話が出ている。この話はIntelの正式発表ではないが、可能性としてはあり得ると思う。だがこの話がデマだったとすると、IntelのRYZEN対抗CPUは10コアのSkylake-Xという事になる。

このSkylake-Xの対抗が16コアRYZENなので、出てくるのが12コアだとしても、少なくとも今後1年程度は性能でIntelを上回る事になるのかもしれない。



それから同じタイミングで、これまで“Raven Ridge”と呼ばれていたGPU統合型のCPUであるAPUが、モバイル向けの「Ryzen Mobile」として今年の第3四半期に出ることが発表された。

主にノート型パソコン用SoCとして設定されているため、APU単体では自作市場には出てこない。だが、CPU組み込み済みのベアボーン(半完成パソコン)としてならば出回る可能性もゼロではないと思う。


統合されるGPUはウワサ通りVEGAと呼ばれるAMDの最新式GPUコアで、CPUコアの性能と共に今までほぼIntel一色だったノートパソコン市場のシェアを一定以上奪う事が出来るスペックである。ただし一般消費者向けのパソコン市場は、パソコンの処理能力がすでに飽和気味であり、一部のハイエンド市場でしか受け入れられない可能性は否定できず、AMDも現在の自作向けRYZENと同様、登場してからしばらくは高性能或いは高級なパソコンを必要とする消費者向けに少数を出荷するに留まる可能性が高いと予想する。

従って少なくとも1年、長ければ今後2年程度は、ノートパソコンに採用されるCPUのシェアはあまり動かないかもしれない。


他にもシェアの動きが長期間抑制される要因として、市場への影響力を駆使した絶大な政治力を持つIntelがどう動くかが問題だ。Intelの動き次第では、実際にパソコンとして組み立て、市場に供給する各メーカーへの採用が阻まれる可能性も少なくはない。(Intelは過去に他社のx86互換CPUを市場から排除するため違法行為を繰り返した過去があり、その結果現在AMDとVIA以外は廃業に追い込まれたりx86互換CPU事業から撤退している)

その辺りをAMDがどのように解決するのか、解決出来なければAMD製CPU全ての行く先に大きく影響するため心配だ。




AMD、16コア/32スレッドの「RYZEN Threadripper」を2017年夏に投入
http://news.mynavi.jp/news/2017/05/17/076/

FTC、反競争的なビジネス慣習でインテルを提訴
https://japan.cnet.com/article/20405496/

巨人Intelに挑め! ? 最終章:インテルとの法廷闘争、その裏側
http://news.mynavi.jp/series/amd_final/001/



上海問屋の磁石式充電コネクタの性能とやら [ハードウェア]

新しいデバイスを手に入れると、それに関連する様々な用品が欲しくなる。

VAIO Phone Aを入手後、私がVAIO Phone Aのために最初に買ったモノはスマートフォン用のケース。持ち歩くためにハダカのままポケットに入れた場合色々不便なので、20年ほど前に買った携帯電話脇の下に吊るすショルダーホルスターのハーネスだけを再利用し、VAIO Phone Aを吊るせるよう改造するために買った。

vh_sh.jpg
改造したケースをハーネスに取り付けた状態。ケースはハーネスから外してズボンのベルトに付けたり、ネックストラップで首からブラ下げたりも出来る。


次に欲しいと思ったのがVAIO Phone Aの各部に開いた穴を埋めるプラグ。

特に充電時最大2A程度の大電流が流れるMicro-USBコネクタは、可能なら常にフタをしておきたい。何故なら、脇の下に吊るすとなると汗の蒸発による水蒸気が原因で結露が起きやすいからだ。

が、充電の度にプラグを付け外しするのは面倒だ。
だったらMicro-USBコネクタに刺しっぱなしに出来る“何か”があればいい。

そう考えて検索するとあっさり見付かった。

それは磁石で付け外しが可能なMicro-USBコネクタの付いた充電ケーブルだ。

ただ、最初に見つけたいくつかの製品は、そもそも製品の構造上信頼に値するモノはほぼ望めない状況の中で2000円前後とあまりに高価であった。正直ゴミになる可能性が高い製品に2000円払う気はまったく起きないし、同様にMicro-USBコネクタで電源供給する必要がある他の製品にも使いたいため最低でも3個、予備も考えれば5個欲しい。するとゴミに1万円も払う必要があるので、それらは全て却下された。

そして次に思いついたのが“上海問屋”。
あそこはこのような「中国製のあったら便利」な製品を安価に売りに出す事があるので、“扱っているのであれば、タイミングが悪くなければ購入出来る可能性があると思った”。

結果はビンゴ。


上海問屋では磁石式ケーブルと通常のMicro-USBケーブルを変換する磁石式アダプタの二種類がタイミングよく売られていた。上海問屋ではこういう類の製品が毎日のように新製品として登録されているが、ほとんどがスポット入荷であり、継続して何度も入荷する物は限られる。従って、売り切れると再度入荷する保証は無いのだ。

これらはケーブルが税込み899円、アダプタが税込み399円と安価で、特にデバイスに刺しっぱなしにするコネクタを安価に入手したい私としては、ケーブルに付属するモノと同じコネクタが付属するアダプタが399円で買える事は非常に有難かった。

こうしてケーブルを1本、アダプタを4個注文。合計で送料込み2711円で買う事が出来た。

usb_mag_01.jpg
上海問屋で売られていた“microUSB マグネットケーブル”及び“マグネット式microUSB 変換アダプタ”。
赤いケーブルと温度計は性能を測るために用意したもの。


さて、目的のモノが入手出来た所で、問題となるのは充電のロスがどれだけ増えるかと、磁石式のコネクタ部の発熱がどの程度になるかだ。

usb_mag_03.jpg
磁石式の接続部分。よく見ると、アダプタの方は磁石が二分割なのがわかる。
端子の部分はリバーシブルになるよう工夫されているが、接触面積は極めて小さい。

磁石の吸引力で点接触の端子を押し付ける。こんな接続方法では適切な設計と設計を100%反映した製造がなされなければ接触部の抵抗が多すぎて発熱が激しいシロモノになる事は確実。しかも、モノが中国製である。磁石による接続のコネクタ部だけでなく、その前段部であるケーブルや、Type-Aコネクタだって信用できない。だから私はケーブルを一本しか注文しなかった。


そこで、まずは充電ロスがどれほどのものになるのか試験した。

条件は充電器が5Vで最大2Aというスペックの充電器を用い、負荷となるデバイスには消費電力の多い「Teclast X98 3G」を動作中のまま充電する。この条件であれば充電器の2Aという最大電流を余す事無く引き出せるからだ。(本当ならば最大3A以上の充電器を用意すべき。手持ちに3A充電器はあるが、コネクタがMicro-B直付けなのでしょうがない)
また、電流の計測は充電器の負荷によって電圧が変動したため、いずれも5.2V時の電流値を記録した。


手順は

1.過去にロスが少ないと判明している、信頼性の高いケーブルで何A流れるか計測。
2.“microUSB マグネットケーブル”で何A流れるか計測。
3.信頼性の高いケーブル+“マグネット式microUSB 変換アダプタ”で何A流れるか計測。

である。
充電中の電圧と電流の計測には、USB接続タイプの「RT-USBVAC」という簡易な測定器を用いた。

usb_mag_04.jpg
計測中の図。

そして結果は以下の通り。

信頼性の高いケーブル1.96A
microUSB マグネットケーブル1.44A
信頼性の高いケーブル+アダプタ1.70A


この結果から判明した事は、“microUSB マグネットケーブル”では0.52Aものロスが起きている事と、同じ磁石式コネクタを使う“マグネット式microUSB 変換アダプタ”では0.26Aとケーブルに対し半分のロスしか起きていない事だ。

つまり“microUSB マグネットケーブル”はケーブル本体だけで0.26Aのロスが起きている事になる。

これはもうどちらを使うべきか、迷う必要も無いだろう。


次は最も重要な、磁石式コネクタ部の温度計測。

条件は約1A流れている時と、約2A流れている時のコネクタ表面温度を、充電開始から30分ほど放置した時点で計測。室温は約20度で、コネクタの周囲は放熱を遮るものが一切無い状態で行った。

結果は以下の通り。

usb_mag_06.jpg
usb_mag_05.jpg

計測時電流1.13A35.3℃
計測時電流1.90A48.2℃


室温が約20℃の状態でこれだ。
アルミ製のガワの表面温度でこれなので、コネクタ内部の温度はもっと高いと想像出来る。
また、コネクタの個体差や接触部の状態及び周囲の環境によってはさらに温度が高くなるだろう。

これではコネクタの温度が上がり過ぎないように対策しなければ、最悪の場合コネクタの焼損、場合によっては発火の可能性もゼロではない。


以上の事から、私の主観で「上海問屋の磁石式充電コネクタの性能」とやらは、その形状から想像するよりかは充電ロスと発熱は低いが、何も考えずに使うと事故に繋がる危険性がある、という結論に至った。

耐久性については時間をかけてテストしなければ結論は出ないが、値段を考えれば耐久性は高くないと思われる。特にこの形状は端子の接触部が簡単に汚れるし、その結果電食が起きやすくなるので、もしそのような状態で充電をしたら一発で壊れる事もあり得る。
デバイス側の端子は充電するまえに目視でチェックして、汚れたり濡れている場合はきれいにふき取ってから充電する必要がある。

もしこの記事を見てこのような製品を買う(或いはすでに使用している)人がいたならば、充電中のコネクタ温度と、充電する前の接点の汚れには十分注意を払ってほしいと思う。




VAIO Aのおかげで救われる [ハードウェア]

一昨日、先日購入したVAIO Aを活用する機会があった。

ある親戚の家へ行ったのだが、道を完璧に覚えているつもりがあと少しの所で迷子になった。
いつも使う道を使わず、ちょっと寄り道のつもりで数年間使っていなかった道路を使い遠回りした事が仇となった。

たった数年でまるで違う景色に変わってしまった道中の道路で、過去の記憶にあった道順はまるで役にたたなくなっていたのだが、迷子になったと気付いた時点でVAIO Aを持ってきた事を思い出す。

そしてGoogle MAPで現在位置を確認。

その後難なく目的地に到着。


カーナビ?そんなものは自分の脳みそで十分だ!

と、普段から周囲に言ってはいるが、油断して事前に道順を確認し忘れると、道路工事や再開発などで過去20年以上変化していなかった道が未知の世界に変わっていた、なんてよくある話だ。

特に日本の都市計画は世界的に見て最低のデタラメさなので、大規模な再開発があったり新しい道路が出来たりすると慣れるまで非常に生活し辛い。いや、慣れても、か。
まあ全てがそうではないにしろ、とにかく土地勘があるにもかかわらず道を覚えなおさなければ簡単に迷子になってしまう。

なんにせよ、今回はVAIO Aのおかげで定刻通り目的地に着いて良かった。


Ultra☆ He12 [ハードウェア]


今月26日(米国時間)、HGSTブランドの12TBハードディスク「Ultrastar He12」の量産出荷を開始、というニュースが米Westen Digitalより発表された。

以下はHGSTが公表するスペックより抜粋。


Ultrastar He12

容量    :12TB
プラッタ枚数:8枚
回転数   :7200r.p.m
バッファ  :256MB
転送速度  :最大255MB/s
シークタイム:8.0ms (Read) / 8.6ms (Write)
消費電力  :アイドル 5.3W / 読み書き 7.2W


プラッタ8枚で12TBという事は、プラッタ1枚あたり1.5GBか。
密閉型でない通常のハードディスクで最大容量は現在8TBで、1.33GBのプラッタ6枚が使われている。
これよりもプラッタ容量が多いのか。

まあ、ハードディスクの最大容量が増えた事は素直にうれしく思う。


ところで記事にしていなかったが、最近東芝が通常タイプの8TBハードディスクの販売を始めている。現在秋葉原などで約3万円らしい。

8TBのハードディスクもついに、コストパフォーマンスで私の購入候補に上がるような価格になって来たか。

このような時代が来る事も、Ultrastar He12のようにハイエンドのハードディスク容量が増え続けているおかげである。



WD、容量12TBのヘリウム充填HDDを量産出荷
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1057233.html

HGST Ultrastar He12
http://www.hgst.com/products/hard-drives/ultrastar-he12

2万9800円の安価な8TB HDD「MD05ACA800」が東芝から登場
http://ascii.jp/elem/000/001/472/1472106/



VAIO Phone A なるもの [ハードウェア]

もう二週間ほど前の事になるが、VAIO Phone BizのOSがWindows10 mobileからAndroidに変わった「VAIO Phone A」というスマートフォンが発売された。

ハード的には昨年発売された「VAIO Phone Biz」と同じであるようで、“アルミ削り出しの裏蓋”も同様。

というわけで、昨年からVAIO Phone BizのAndroid版が出たら欲しいと思っていたので買った。

vaio_phone.jpg

・・・嗚呼、ついに私もスマートフォンを持つ事になってしまったか。


見た目は地味そのもので、アルミ削り出しのボディも知らない人から見ればなんてことはない外観である。

だが私にとってはこれが最高。シンプルで金属にしか無い質感が良いのだ。


手に持った感触も、アルミ板をプレスした筐体のスマートフォンとは剛性感が違う。
これと比べるとプラスチック製ボディのスマートフォンなどまるでオモチャだ。


そしてAndroid 6.0.1がほぼ素のままインストールされている所がまた良い。

余計な物が無いという事は実に気分が良いものだ。


使い心地についてはまだわからないが、5.5inchのスマートフォンがこれほど大きく感じるとは思わなかった。これでは上着のポケットに入れるには大きすぎる。

持ち運びには脇の下に吊るすホルスターが欲しいところ。

携帯電話用に使っていた物を改造して使えるだろうか。


後は、電波の感度は悪くない。
中国や台湾企業のOEM製品をローカライズしたわけではない、日本製のスマートフォンだからだろうか。(生産は中国の工場だから日本製とは言えないかもしれないが。)


まあなんにせよ、私にとってロクに使い道のないスマートフォンではあるが、とりあえず所有するという所に意味がある。今のところは。

その内に山で山菜取りの最中、現在位置を確認する以外の使い方も覚えるだろう。



VAIO Phone Bizはきっと売れない
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-02-09



新しいRadeonにガッカリ [ハードウェア]

先日新しいRadeonが発表されたが、その内容にはカッガリだ。

件のブツは“Polaris”と呼ばれるGPUコアを使ったビデオカード群(RX550~RX580)だが、同じGPUコアを使った先代と比べて変わったのは事実上GPUの動作クロックだけであった。


Polarisは出た当時から“微妙”の烙印を押されたGPUだった。

何故なら、同世代のプロセスを使ったGeForceと比べて消費電力あたりの処理能力が著しく低かったからだ。
そしてその直後には、プロセスを改良して消費電力当りの性能が改善された製品が出るという噂が出た。

私はこの噂を信じた。
何故なら、Polarisを製造するGFの14nmはまだ開発途上であり、改良によって問題点を改善する余地は十分あると思ったからだ。


しかし、私の予想は裏切られた。

これはAMDにはまだVegaという本命のGPUの出荷が控えているからだろうか?
それともGFの14nmの開発はそれほど余裕が無いのか?

まあ、GFの余裕が無いのはなんとなくわかるが。


いずれにせよ、消費者の期待は裏切られた。

これが毎度のAMDであると受け入れるか、単にガッカリかは人によるが。

Vegaの出来次第では、今後のAMDの評価にどのような影響が出る事か。


AMDの綱渡り状態はまだ当分続く事だろう。



デュアルランクとか意味不明なんだけど [ハードウェア]

こんな記事がある。

Ryzenで話題になった、メモリの”Rank”って何のこと?
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/century_micro/1053794.html


私は過去の記事で、単純にメモリモジュール基板の片面にしかチップが貼ってない“片面実装”をシングルランク、両面に貼ってある“両面実装”をデュアルランク、と説明した。(もちろんこれはデスクトップ向けのモジュールに限る)

その根拠は実際の製品がそうなっているからで、チップの構成次第では両面実装でもシングルランクであるモジュールが存在する可能性を否定は出来ない。


そもそも“ランク”という言葉が悪い。
素人にはなんの事かイメージ出来ないからだ。

先に挙げた記事も、メモリモジュールメーカーの視点で専門用語を使い説明しているおかげで、予備知識が無い人にはちんぷんかんぷんだと思う。(私は予備知識があるにも関わらず理解が浅いためにちんぷんかんぷんである)

だから、DDR4メモリモジュールの“ランク”にまつわる諸問題について、素人がパソコンを自分で組み立てる上で必要な理解の仕方をここに書こうと思う。


まず知らなければいけない事は、現在主流のDDR4 SDRAMがCPUに内蔵されたメモリコントローラからどういう経路で接続されているのか。
それは以下の図を見て欲しい。

DDR4_mem1.png

一般的なパソコン用メモリは、このように一本の配線にメモリモジュールが数珠つなぎになっている。(モジュール内では直列ではなく分岐だし、スロットも実際にはA1-B1-A2-B2という並び方をしているが)

図中の赤枠、A1~B2はメモリスロットで、その赤枠中にある表や裏と書かれた黒枠はモジュールの表裏に貼り付けられたメモリチップである。

このような構造なので、右側のスロットに行くほど読み書き信号は乱れやすい。配線の長さが増えるからだ。

一方でメモリスロットを4本持つマザーボードの説明では、4本の内2本しか使わない場合に一番後ろのスロット(A2とB2)にメモリモジュールを刺す事を推奨している。
これは何故かと言うと、配線の都合上A1とB1スロットだけ使う場合、メモリモジュールの存在しないA2とB2スロットにまで信号が行ってしまうので、その結果配線の終端で信号が反射するので信号を乱す事になる。信号が乱れればCPUが信号を正確に送受信する事が難しくなるので、一番後ろのスロットにメモリモジュールを刺してください、という事になるのだ。

こうした事情を理解するには、以下の図を見るとわかりやすい。

DDR4_mem2.jpg

これはJEDECの公表している資料にある図で、メモリの配線を表している。
図によるとDDR1の時はマザーボード上最後列のスロットの後ろに終端抵抗があるので、後ろのスロットが空いていても信号が反射しないが、DDR2以降の場合マザーボード上の終端抵抗が規格上不要になっているため、終端抵抗を持たないマザーボードは最後列スロットにメモリモジュールが無いと信号の反射が起きる事がわかる。(DDR2以降はメモリモジュール上に終端抵抗を持つ仕様となっている。)

メモリモジュールのランクについては、横に這っている配線から立ち上がった先のメモリモジュールに該当する部分に注目すると、モジュール内で配線が分岐している事がわかる。
このモジュール当り二つあるDRAMが分岐せずに1つの場合シングルランク、分岐して二つになっているモジュールがデュアルランクという事になる。

また、「DDR2/3 or 4」の“DRAM”と書かれた部分の上には“ODT”という文字と“ギザギザの記号”が書かれているが、どちらも終端抵抗の事である。(ODTはチップ内臓の高機能な終端抵抗。)


こうした事情により、メモリモジュールは1ch当り1本の方が性能を出しやすいし、メモリモジュール内の配線が単純であるシングルランクの方が性能を出しやすい、というわけだ。


私は単純に片面8枚であればシングルランクという理解の仕方をしていたが、実際はそうとは限らない。極論すればチップの仕様によって片面8枚であってもデュアルランク、両面16枚でもシングルランクのモジュールは作れるからだ。

なので、単に片面か両面かではなく、メモリモジュールの仕様を確認してから選んだ方が利口である事は間違いない。



参考資料:

次世代ハイエンドDRAM「DDR4」の全貌
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/589890.html

前田真一の最新実装技術あれこれ塾:第1回 DDR4
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1211/09/news014.html



RYZENのメモリ周りの問題その2 [ハードウェア]

明後日に4月11日を控え、RYZEN 5の発売が待ち遠しい今日この頃。

あれからAMDよりメモリーのオーバークロック対策を施したUEFIの配布が5月にあると発表があったり、発売から1ヶ月の間に各マザーボードメーカーもUEFIの改良やバグ取りを行って今まで相性問題が出ていたメモリモジュールが使えるようになったりと、RYZENのメモリ周りに関する問題は改善しつつある。


私の場合昨年5月にあらかじめメモリモジュールを買っていたため、この問題は非常に関心の高い問題であった。

心配になってマザーボードメーカーの出している動作検証リストから、自分の所有するモジュール型番を探したりもした。幸いASUSのマザーボードでは動作確認が取れているので、ASUSのマザーボードが購入の第一候補になりそうだ。


ところでこの問題について、最近気付いた事がある。

拙速とも言える、客層を限定したRYZENの販売開始。

そして様々な問題が発覚していく。

狙いの客層は遊びでパソコンを組み立て、本来の設定された動作よりも高性能な動作を志向するオーバークロッカーがメインターゲットであるから、何か問題が起きたとしても彼らにとっては遊びの要素が増えるだけの事に過ぎない。

問題が起きるから、彼らは検証のために同じ部品の、メーカー違いや型番違いをどんどん買っていく。場合によってはCPUのRYZENも複数買う。


・・・あれ? なんだこの状況は。


私の感覚では、客をモルモット扱い(実際実験台になるのはパソコンの部品だが、金を出すのは客だ)にしているようにしか見えない。

メモリモジュールの相性問題に関しても、本来ならばメーカーがきっちりバグ取りを終わらせてから販売する責任があるので、もしそのような問題が客の買った後に出たのなら、本来ならクレーム対象になる問題のはずである。

少なくとも、一般的なCPUを買う顧客であるパソコンメーカーから見れば、部品調達に大幅な制限がかかる相性問題はコスト増に繋がるため、出来るだけそういう問題が出ない製品が欲しいはず。

では、趣味でパソコンを組み立てている一般の消費者は?


まあ、昔からパソコンを自作するという行為はかなりリスクの高いものだった。
(その代わり、リターンは今と比べ物にならないほど大きかったが)

私が初めてパソコンを自分で組み立てた当時は、自作というジャンルの黎明期が終わった頃なのでそれ以前からやっていた人からすれば全然ぬるま湯だったかもしれない。しかしその当時でも相性問題は頻発していたし、相性問題以前に16個あるCPUの割り込みタイミング(INTとかIRQと呼ばれていた)の内、システムに予約されていない数個を各種デバイスで取り合うため、その割り当てを手動で調整する必要があり(その頃PnPなんて出始めであまり機能していなかった)、デバイスごと使用出来る割り込みが決まっていたため、ジグソーパズルのピースを市販されているモノの中から自分で探して合う合わないというような作業をやっていた。

メモリモジュールにしても、72Pin SIMという形態のモジュールがFP DRAMからEDO DRAMに切り替わり、そこへ新しいSDRAMを搭載した168Pin DIMMなんてものが出始めた頃で、しかも新旧のマザーボードでSIMとDIMMのスロットが混載されていたりいなかったり、モジュールの最大搭載メモリ容量(チップ辺りなんM bitとか)の対応出来る上限が違ったりと、かなり複雑なうえにその上で相性問題が存在した。
・・・友人のために高価なメモリモジュールを秋葉原で買ってきたは良いが、相性問題で動作せず、動作確認が取れている自分が使用中の物を渡したのも良い思い出だ。(幸い、買ったモジュールは自分の環境で動作したが)

そういう事を考えると、今回のRYZENのメモリ周りの問題など昔から当たり前にあった問題であるとも言える。(しかも部品代は今よりもずっと高かった)

が、論点はそこではない。

そんな一般の消費者にとって参入障壁の高い当時の自作業界ではあったが、同様の部品構成で問題なく動作するパソコンが各メーカーから平行して販売されていたのだ。そしてそれは現在に至るまで変わらない常識だったはず。

ところがRYZENの場合、一般のパソコンメーカーからは一切販売はない。
自作部品を売るような小売店が、自社ブランドで販売するBTOと呼ばれる完成品の自作パソコン以外、RYZENの完成したパソコンを買う選択肢は存在しないのだ。


メーカーが自社製品の開発を、客を使って、客の金で堂々と行う。
(この例ではAMDとマザーボードメーカーとUEFIメーカーか?)


そういう状況が、21世紀に入って非常に目立つようになったが。

これもそんな状況の一つに見えてならない。



RYZENのメモリ周りの問題
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-03-21

今DDR4メモリーを買うべきか その2
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-05-23



BDM4350UC11の使用感 [ハードウェア]

BDM4350UC11を使い始めて約1週間。

この間、設定の微調整などを行いながら使用感を確認しているが、画面表示に関わる設定はほぼ固まった。

以下は“私の使用環境における私好みの設定値”


画像
輝度:0
コントラスト:45
シャープネス:50

カラー:ユーザー定義
赤色 100
緑色 85
青色 60


以上。これら以外は標準のままである。

輝度とコントラストが低いのは、環境光が暗いからだ。私がパソコンを使う部屋は室内への紫外線の影響を減らすために日中でも薄暗く、照明は電球色のLED電球(60W相当2個)を使っているので照度が低い。

そのおかげでカラーをプリセットのsRGBなどにしようものなら、まぶしすぎて目がツブれてしまう。


ところで、現在パソコンとの接続にはHDMIを使っている。
理由はビデオカードの出力の内、4Kに対応するのがDisplayPortとHDMIの二つであるのに対し、DisplayPortは使用されていてHDMIが空いていたからだ。

そしてHDMIで4Kに対応するバージョンはHDMI 1.4とHDMI 2.0の2種類あるのだが、HDMI 1.4はリフレッシュレートが30Hzまで、HDMI 2.0は60Hzに対応する。そこで試しにディスプレイ側のHDMIサポートを1.4から2.0に変更した所、思わぬ弊害が出てしまった。

その弊害とはマウスカーソルがテキスト選択モードのI型になると、ほとんど見えなくなってしまう事。
まるで光学迷彩のように、目を凝らすとやっと見えるような半透明になってしまう。

stealth_mouse_cursor.jpg
HDMI 1.4(一番上)ではI型のカーソルがはっきり見えるが、HDMI 2.0(下二つ)では上下の横棒がかすかに見えるだけ

とはいえ、そもそもビデオカードのHDMI出力自体、GeForce730はHDMI 1.4までしか対応しない事から、信号処理の関係でそのような現象が起きる事があるのかもしれない。下位互換があるはずのHDMI 2.0であるが、ディスプレイ側でわざわざ設定を分けているのはこうした理由があるのだろう。

よって、BDM4350UC11のHDMI入力設定は接続する機器のHDMI対応バージョンに合わせ、HDMI 2.0に対応しない機器を接続する場合はHDMI 1.4にする必要があると思われる。


他には画像データの情報量に関する問題が目立つようになった。

24inchでWUXGA程度では目立つ事が無かった粗が、BDM4350UC11だと非常に目立つ。
これはディスプレイの画素数と表示面積が4倍近く増えたので当然といえば当然である。

例えばJpeg画像の場合、今まで目立たなかったモスキートノイズもはっきり見えるようになるので、24inch程度のディスプレイでは美しく感じる画像が43inchの4Kディスプレイでは見るも無残な汚い画像に。
デジタルカメラの写真などは安物や古い機種で撮影したものだとかなり酷い。
写真を撮った当時は満足していた画質が実はこんなに汚いものだったとは、と気付かされる。

その代わりに元々高画素高画質で保存された写真は非常にきれいでかつ迫力を増す。
理屈では以前より理解していたが、実際に体験するとこうも違うのか、想像以上に強く感じるものだ。

もちろん部分的に拡大すれば24inch WUXGAのディスプレイでも同じ様に写真の粗を見る事が出来るが、全体が映っているのと一部分だけ拡大するのとでは印象がかなり違う。


最後は画面の面積に関する問題。

やはり43inchは大きい。いや、大きすぎると言っても良い。

私は今まで15~27inchまで、様々なデスクトップ用液晶ディスプレイを使用した経験があるが、27inchは大きいと感じても画面の全てがなんとか視界に入るし、解像度もFull HDなので違和感なく使う事が出来た。

が、43inchはまさに未知との遭遇だった。

今までの椅子の位置とディスプレイまでの距離だと、画面の1/3程度しか視界に入らない。
おかげでせっかくの大画面がまるで活かせていない。

もっと椅子を引いてみれば、と思うかもしれないが、そうすると手がキーボードに届かないし、マウスも操作出来ない。無理にやろうと思えばキーボードもマウスも膝の上で操作すれば出来ない事も無いが。

これは43inchディスプレイの使用を前提とした環境構築が必要だなァ。


BDM4350UC11を買った
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-04-02


BDM4350UC11を買った [ハードウェア]

先日カミナリで故障したU2410の代わりになるディスプレイを買った。

ブツは色々検討した結果、「BDM4350UC11」というフィリップス製の43インチ4Kディスプレイにしたのだが、置き場所の確保に難儀した。


一番困ったのが高さ。

私のパソコン用机は幅こそ1200mmあるので、幅約1Mの43inchディスプレイでも余裕があるのだが。

問題は机が2段になっているため、上段までの空間が60cmしか無い。
しかし「BDM4350UC11」の高さはスタンド込み63cmで、上のテーブルに当ってしまう。

付属スタンドの高さが約5cmなのでこれを外すと約56cm。高さが2cm以下のスタンドを自作すればイケるか。


そこでその辺に転がっていた13mm角の鉄パイプを適当な長さに切り、2mm厚のゴム板から作った滑り止めを貼り付けて足を製作。付属のスタンドはディスプレイ本体の底部にM4のネジ2本止めで左右別々だったので、取り付けは単に角パイプに穴を開けただけで済んだ。

こうしてかなり手抜き作業で作った足を日のあるうちに塗装して、乾燥後に取り付けた。

BDM_ashi.jpg
とりあえず設置したので撮影。手狭なため全景の撮影はしない。対比に15cmの定規を置いた。

ディスプレイの設置は、その軽さにかなり助けられた。

幅968mm x 高さ567mm(自作足込み)というサイズの割りに9.5kg程度しかないため、昔の20インチクラスのCRTディスプレイとは比較にならないほど簡単だった。



というわけで使い心地だが。

でかい。でかすぎる。

今まで視線の移動だけで済んだ事が、上半身を動かさなければならない。
かといってあまり距離を取ると、今度は遠すぎて支障が出る。この辺りは慣れだろうか。慣れれば離れた時の文字の小ささも問題なくなるか?

色に関しては今まで使っていたU2410と遜色ないように感じる。
単純に色域のスペックを比較するとU2410の方が広いが、一般人が普通に使う分には十分だと思う。
少なくとも、安物のTNパネルを使ったディスプレイのような、色が違って見えるという事にはなっていない。(とはいえ自分好みに調整はしたが。)

そして何よりも大きいのが、CADを使う場合の画面の広さだ。
B1用紙より一回りほど小さいが、今までのA3程度の広さとは比較にならない。

またブラウザやOfficeソフトなどは、私の使い方だとこの広大な領域を使いきれないほど。
しかしそのおかげで今まで窓の切り替えで賄っていた操作が、窓を並べて出来るようになった。これはデュアルディスプレイでも可能といえばそうなのだが、今まではそれでも狭く感じる事があったので作業効率が上がるだろう。

BDM_2.jpg
ビデオカードはGeForce GT730と貧弱だが、4Kの表示は可能。問題ない。

まあなんにせよ、今までの4倍弱の表示領域である。今はまだサブディスプレイを付けたままだが、これはもう不要になるだろう。

今まではその大きさに必要性を感じつつも、大きすぎるからと導入に躊躇していたが買って良かった。

後はこの大きさに慣れるだけだ。

ちなみにいくつかのレビュー記事で調整機能の使いにくさが指摘されていたが、私にはまったく問題無いと感じた。手が大きいからか、裏に指をまわして十字パッド状の操作キーを使うのは苦にならないし、操作自体も直感的に悪くは無い操作性で、むしろU2410のディスプレイ枠右側へ縦に設置されたボタンの操作の方が解り辛く感じたほどだ。

まあこの辺りは個人差なので、人によってはやはり使いにくいのかもしれない。



RYZENのメモリ周りの問題 [ハードウェア]


RYZENの販売解禁に伴う市販製品による検証結果がある程度出た所で、RYZENの高性能ぶりが広く知られる事になったのは大変喜ばしいと思う。

過去、事前に公開されたRYZENの仕様やそれに関する考察やES品を使ったベンチマークテストの結果などと違い、実製品によるリアルタイムの検証は重みが違う。


こうした中、現在私が問題であると思っているのがメインメモリに関する問題だ。


メモリの動作クロックに関して「DDR4-2666に正式対応する」という想定外のスペックで登場したRYZENであるが、DDR4-2400以上の動作に関して制約が多く、また条件を満たしていても動作しない、或いは自動でクロックが落とされてしまう現象がネット上で多数報告されている。

「条件を満たしていても動作しない」問題はいわゆる「相性問題」であるのだが、それがあまりに多い。


以下はそのメインメモリの動作に関する条件である。

・RYZENが定格で対応する規格は「DDR4-1866,DDR4-2133,DDR4-2400,DDR4-2666」の4種

・DDR4-2400及びDDR4-2666に対応するモジュールは、チャネルに付き1モジュールのみ

・DDR4-2666は片面実装(A0ガーバー)のモジュールのみ対応(両面実装のB0 or B1は×)

・4スロット全て使う場合、片面モジュールでDDR4-2133、両面モジュールはDDR4-1866になる


要するにDDR4-2400以上で使いたい場合はメモりスロット2本まで(各チャネル1本)、DDR4-2666の場合は片面実装のモジュールしかダメ、と。(DDR4-2400以上の高クロックでの動作がチャネルごとスロット一本という制約は過去にメモリモジュールメーカーの技術者が言及していた事なので、いわば当然に起きる問題かもしれないが)

さらに両面実装のモジュールで4スロット使いたい場合、DDR4-1866までクロックを落とさなければならない。



なぜこんな事が起きるのだろう?

DDR4-2666の場合は事実上オーバークロック扱いと考える事も可能だが、DDR4-2400以下はIntelの製品でこのような制約を聞いた事が無い。

考えられる理由は2つある。

一つはRYZENのメモリコントローラの出来が悪い可能性。これはAMD自身がメインメモリの制約に関する発表を行っている事から推測出来る。

二つ目はマザーボードのUEFIの出来が悪い事。実際UEFIをアップデートしてそれまで動作しなかったモジュールが動作したという報告もある。

恐らく、相性問題も含めてこの二つの理由がどちらも存在して現状の混乱が起きているのだろう。マザーボードメーカーは動作確認の取れたメモリモジュールの型番を公表しているが、そもそも一般の消費者の多くは事前にその情報を得てからメモリを買うという事はしないので焼け石に水状態である。

またこの混乱を助長しているのが、各メーカーのマザーボードがDDR4-3200以上のオーバークロック動作を自社製品の“売り”としていて、広告やパッケージに堂々と表示している事だ。

動作保証などまったく無いオーバークロックでの動作周波数とはいえ、このような数字が出ていればそれより低い定格のクロックならば問題なく動くはずだと思う消費者は多いと考えられるし、さらに単純にそう思うような者ならば、AMDが発表した制約など知らない者がほとんどであると思われる。


なんにせよ、メモリモジュールに関しては製品ごと、或いは使われているチップごとにアクセスタイミングが微妙に違うし、マザーボードのメモリ周りの配線やノイズ対策の良し悪しなども無関係ではないので、CPUのメモリコントローラがこうした違いを吸収できるだけの性能を持ち、マザーボード側のUEFIは適切なタイミングでアクセス出来るよう、CPUに設定を指示しなければならない。

この辺りがRYZENの場合あまりにも未熟なのだと思うし、DDR4のバスクロックが高い事からアクセスタイミングの同期を取るのがDDR3よりもシビアである事の見積もりが甘かったとか、広告のために定格でDDR4-2666に対応するという、私から見てスペックを盛った表示をするとか、AMDロクなもんじゃないな、と思わざるをえない。


まあ、まずはDDR4-2400で両面実装のモジュールを各チャネル2枚刺してもマトモに動くようにして欲しいと思う。



参考:

今DDR4メモリーを買うべきか、我慢すべきか
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-05-22

今DDR4メモリーを買うべきか その2
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-05-23



Ryzen5は2017年4月11日発売らしい [ハードウェア]



Ryzen 5
https://duckduckgo.com/?q=Ryzen+5&t=ffcm&atb=v51-2&ia=web

あひる先生で“Ryzen 5”を検索すると、4月11日に発売という記事が見付かる。


Ryzen 5は第二四半期からという話だったが、第二四半期に入って早々の4月11日とは。

これは良いニュースだ。


ネット上のウワサではRyzen 3がAPUになるという未確認情報もあり、4コア狙いの私としてはRyzen 5 1500Xでもいいか、という気になっている。

だが、問題はマザーボードだ。

今、Ryzenの最大のウィークポイントはマザーボードがゴミだという事。
具体的にはマザーボードのファームウェアであるUEFIがダメすぎるのだ。

この問題、一ヵ月後には解決するのだろうか。

いや、それはないだろう。


私は昨年5月頃にDDR4メモリを買い、そして今月に入ってM2のSSDとビデオカードも買ってしまった。
全てRyzenで新しいパソコンを組むためだ。

一日も早くRyzenのパワーを味わいたいのだが、正直トラブルの解決に費やす時間が惜しい。
というか、今そんなヒマは無い。

まあ、Ryzenの購入は来月の11日を待って、その時の状況次第という事になるだろう。


RYZENの、殻割りが無意味なほど放熱が優秀な理由 [ハードウェア]

AMDのRyzen 7は殻割りが無意味なほど放熱が優秀
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/1048219.html


古来よりCPUの放熱問題は、放熱に関して様々なアイデアを生み出し実行されて来た。

それこそ能動的な冷却が不要だった頃はともかく、CPUにヒートシンクと呼ばれる熱を逃がすための部品を取り付けるのが当たり前になった時代から、そのヒートシンクに送風する事で強制空冷という手段を追加した電動ファンモータ付きのアクティブヒートシンクの出現(水冷式はその延長上の技術)、その後さらにダイナミックな変化としてそれまでCPUのダイが金属製の熱を拡散させる部品であるヒートスプレッダに覆われるのが普通だったのがダイむき出しに変化した時代があり、ダイむき出しの頃はCPUの熱処理にかなり苦労していた時代であった事を伺わせる。

Am5x86_P75.jpg
ヒートシンクが不要だった時代は、CPU表面からの放熱と、パッケージや端子を通じて基板へ熱を逃がすだけで問題なかった。

Heat_sink.jpg
ヒートシンクが必要になったばかりの頃はファンモータも無く、ヒートシンクの追加で熱放射面積を増加させる事で対応していた。 その後CPUの発熱が増えていくと、ファンモータを追加したタイプが当たり前になっていく。

CPU1.jpg
左から各年代ごと縦に並べたCPU達。もちろん左が古く、右側が新しい。
左奥のCPUはセラッミックパッケージという仕様であり、パッケージそのものがヒートスプレッダの役目を持つ。 左下と中央2個はヒートスプレッダの付いたタイプ。 右側の2個がヒートスプレッダを最初から省いたダイむき出しのCPUで、ダイの上に直接ヒートシンクを乗せる。 当然ヒートスプレッダの付いたCPUよりも、無いCPUの方が熱伝導の距離が短い分、冷却効率は高い。 しかしヒートスプレッダが無いとダイを破損するリスクや、ヒートシンクを安定してダイに密着させる事が難しい ため、ヒートシンクを傾いた状態で固定してしまうとCPUを冷却できずに破損する事もあった。

こうした時代の変遷の中で、CPUのダイとそれを覆うヒートスプレッダとの間でどのように安価かつ効率よく熱を伝えるかという事も研究されて来た。

CPUの発熱に関して時代や製品によって苦しい時とそうでない時があるため、ダイとヒートスプレッダの間を埋めるサーマルコンパウンドという熱伝導部品は、熱的に苦しい場合は熱伝導に優れる“低融点合金”を、そうでない場合は安価な“金属酸化物を高温時に粘度低下が少ない油脂で練った放熱グリス”を、というように使い分けられて来たが、こうしたサーマルコンパウンドは材質による熱伝導率だけでなくその使用量に関して手抜きが少なくなかったように思う。

これは熱源と放熱器との距離が長ければ、その間を埋めるサーマルコンパウンド厚みが増えるため熱伝導の効率が激減するので放熱性能に大きな影響を与えるが、ダイとヒートスプレッダの間をゼロに近い距離で厳密に管理する事が難しいためコストを考えるとルーズになりがちだからだ。

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サーマルコンパウンドの例。一般には“放熱グリス”と呼ばれ、用途によって様々な種類がある。 CPUのダイとヒートスプレッダの間に使う場合、120℃前後で融ける融点の低い金属である“低融点合金”を使う事があるが、その場合ダイの材質により液状化した金属が馴染まない=ヒートスプレッダとダイが密着しなくなる場合があるため、馴染みの良い材質(一般に高価)を使うか、もしくは馴染みが良くなる表面処理(これも高い)を行ったり、ハンダ付けに用いるフラックスのような薬品(これが一般的)で馴染みを改善する必要がある。

そうした点において、今回紹介した記事はRYZENがサーマルコンパウンドの性能とその使用量を最小限にする事について近年のIntel製CPUよりも突き詰めた技術を用いている事を証明している。

CPU_netsuyosou.png
2017年現在、CPUダイからヒートシンクまで熱が移動する経路には、二ヶ所のサーマルコンパウンドとそれに挟まれたヒートスプレッダという熱的な障壁が立ち塞がる。このうちヒートスプレッダは銅製で熱伝導が良いが、サーマルコンパウンドの熱伝導率は銅の400W/(m·K)に対しグリスタイプで1/100前後、低融点合金でも数分の一(材質により幅がある)しかないため、これが熱輸送の妨げになる。
ただし、モバイル向けのCPUは厚み側のスペースが無いため、ダイむき出しがほとんどである。

この件に関しては多くの人が性能追求のための選択だったと解釈するだろう。

だが私は性能追求のためというよりも、「ここまでしなければ現在の動作周波数を実現出来なかった」という見方が正しいと思う。

こう言うと、「性能追求とどう違うのか」と思う方が多いだろう。

表面的な物の見方をすれば「性能追求以外のなにものでもない」からだ。

しかし、一方でそこまでしてもオーバークロックのマージンが低すぎる(空冷のままで大体4Ghz辺りが上限)という事にもなる。だから私の目には、「製造プロセスによる瑕疵を少しでも隠蔽しようと努力した結果」にしか見えない。


その背景には“現在のRYZENに使われる14LPPという製造プロセスは、Intel製のプロセスと比べてかなり低い動作周波数で劇的に消費電力が増え始めるから、この問題を解決出来ない間は消費電力が増えた分増大する熱を上手く処理できないと商品として成り立たなくなる”という現実がある。

従って放熱が悪いと動作周波数が上げられないため現在のIntel製CPUには太刀打ち出来ず、しかし性能面で引けを取る製品の出荷が許されないAMDはどうしてもRYZENの動作周波数を引き上げる必要があった。

そうした理由で放熱性能を上げる必要があったのだと私は推測している。


ただ、このCPUダイとヒートスプレッダの間を埋める優秀な熱伝導の技術は怪我の功名とも言える。

優秀な放熱技術は、今後AMDの出す新しいCPUの性能を常にワンランク上に押し上げる可能性を持っているからだ。

1年後か2年後かはわからないが、RYZENの持つ弱点の一つである動作周波数が低い問題もその内に解決する時が来るだろう。その時こそ、この放熱技術が真価を発揮する時だと私は考えている。



ハード・ランディング [ハードウェア]

昨日(2017/03/03)正式に販売が始ったばかりのRYZEN 7シリーズだが。

すでに様々なトラブルが起きているようだ。


最も表面に出ている問題は、マザーボードの品不足。

これは過去に報告があったいくつかのトラブル(恐らく主にUEFIのバグ問題と、DDR4周りの問題)の解決が間に合わないため、出荷が遅れているからだろう。

また、マザーボードの仕様にある機能が使えないケース(設定が有効にならないとか、有効にすると起動しなくなるなど)も散見される。

そして一見してDDR4メモリモジュールの相性問題のような現象もあって、自動でメモリクロックが下げられるならまだしも、OSが起動しなかったり起動はしても落ちる場合もあるようだ。


これは熱心なマニアであればこれ以上のご馳走は無いという嬉しい状況ではあるのだが、ほとんどの消費者にとっては単純に悪夢でしかない。

恐らくAMD側はこうした状況も想定済みだったのだろう。

大手パソコンメーカーにRYZENを搭載したパソコンが無い事も、このような不完全すぎる製品は自社の商品にはとても採用など出来ないからだとも言える。(それ以前の問題がほとんど全てだが。)

要するに、AMDが我々消費者を使って自社の商品のテストしているという事だ。

この手法はすでに様々な企業が行っていて、パソコン業界であればMicro$oftは伝統的にやっている事は有名だ。

要はこんなゴミに金を払わされた挙句、貴重な時間を問題解決のために無駄に消費させられるという、トンデモない事態になっているという事だ。


昔の私ならば喜んでこうした事態に身を投じて人柱となったものだが、今はもう無理。

やはり、私はもうしばらく様子見しよう。


販売が始った、RYZENに対する感想 [ハードウェア]


今日はRYZENの販売解禁に伴って、レビュー記事がいくつか出ている。

AMDが新CPU「Ryzen 7」を発売。続けて「Ryzen 5」と「Ryzen 3」も投入へ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/1047492.html

RYZEN 7 1800X徹底検証 - ついに登場した新世代CPUは「AMD反撃の狼煙」となるか
http://news.mynavi.jp/articles/2017/03/02/ryzen/index.html

AMD「Ryzen 7 1800X」はIntelの牙城を崩せるか?
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/review/1047474.html

「買える値段」の8コアCPUはゲーマーに何をもたらすのか?
http://www.4gamer.net/games/300/G030061/20170302065/

インテル超え確実!? Ryzen 7最速ベンチその実力とは?
http://ascii.jp/elem/000/001/445/1445029/?topnew=1

AMD Ryzen速報レビュー!
http://review.dospara.co.jp/archives/52181287.html


これらの記事を見る限りAMDの最新CPU、RYZENには良い意味でも悪い意味でも裏切られた。
また別の視点では想像通りだった。

良い意味でとは、多くの比較でIntelを上回る事だ。特に整数演算に関しては完全に上回っている。これは通常のデスクトップアプリケーション(ブラウザとかオフィス関係)で高性能である事を意味する。
また、私はクロック当りの性能(IPC)が最低でも1割は負けると思っていたので、IPCがほぼ同等という結果については大きな誤算だった。なお、AMDの公式な発表ではIPCの向上が従来の4割増しから5割増しに変更されている。

悪い意味に関しては、相変わらずキャッシュの遅延が弱点のままである事だ。
確かに従来のBulldozer系CPUと比較して大幅な性能向上を果たしているキャッシュ周りなのだが、Intelのそれと比べると明確に弱点と言える結果が出ている。これはいくつかの実アプリケーションを使ったベンチマークで致命的な問題となり、振るわない結果という形で現れている。
また、これは主にマザーボードの設計とUEFIの最適化の問題に主な原因があると思われるが、メインメモリのアクセスに関してもIntelの後塵を拝している。この辺りは最適化が進む事を待つ必要があるのだろう。

想像通りという点に関しては、良い点も悪い点も含めて想定の範囲(リークされた性能に関する情報は半分程度にしか信じていなかった)で、なおかつ今後に期待であるという事だ。
想定の範囲と言えば後からなんとでも言えるのだが、この件に関しては過去に各所で様々な情報が大量に公開されていたので、素人でも十分に想像出来る事ばかりであり、その結果からの判断である。
動作クロックに関してもギリギリまで上げたようで、オーバークロックの余地はKabylakeよりも低い。にも関わらず最も上位の1800Xで定格3.6Ghz、ターボコアで4.0Ghzでしかない。これは製造プロセスそのものに問題があるためなので、これも事前にリークされた情報から想像出来る範囲の結果だった。


全体的な見方をすると、現在のRYZEN(Summit Ridge)はIntel製CPUに対し得手不得手が明確に存在する。特にAVX2を使ったマルチメディア処理の比較や、ゲームなどのCPU内部キャッシュやメインメモリへのアクセスに対する負荷が高い一部のアプリケーションでは若干及ばない結果が出ている。
ただこうした結果はコア数や周波数の違いの問題を絡めて考える必要もあるので、単純に勝ち負けを決める事は出来ない。とはいえ最終的な判断で言えば、ソフトウェアの最適化も含め、まだ絶対性能についてIntelのCPUには及ばない事は間違いない。(ソフトウェアの最適化についてはIntelの政治力に勝てないので、一部のゲーム以外あまり期待は出来ないだろう)

私個人の考えでは、全てのテストで完勝した時に初めてIntelに勝ったと言えると思う。
一部のベンチマークで大差を付けて勝ったと言ってもその分野で使う人以外には無意味であるし、消費電力当りの性能で勝っていると言っても絶対性能が必要な人にとってはあまり意味が無い。

全ての演算性能比較で勝ち、なおかつ消費電力当りの性能でも勝つ。

Intelもこのまま黙って見てはいないだろうから不可能に近い条件だが、AMDにはそういう結果が出る事を期待しているし、ZENはそれが出来る可能性があると思う。


というわけで、RYZENに関する一発目の性能比較はなんとも微妙な結果になったが。

初物という事で、CPU本体に手を入れずともやるべき改善(主にマザーボード≒UEFIの出来が悪すぎる事)がまだ残っているという意味で本来の性能を出し切ってはいない事や、ベンチマークに使われているソフトウェアの多くがIntel製CPUに最適化されたコンパイラを利用しているなど不利な条件である事を考えると、相当に頑張っていると感じた。

しかも、最も需要が多いと思われる一般的な家庭内での用途と企業内で事務仕事に使う用途では、絶対性能と消費電力の少なさにおいて完全に勝っている。
ハイエンドCPUである事がそうした需要に合っていないので、この事がSummit Ridgeが売れる理由にならないのは残念だが、年末にはグラフィック機能を内蔵したAPU(Raven Ridge)が出るので、AMDの本当の戦いはある意味年末からだと言える。

またAMDは過去の実績から需要に対する供給能力の問題があるので、この点も改善されているかが問題だ。
特に今後数年間は歩留まりに大問題を抱える三星の14LPPを使った製造プロセスで行く必要があるため、この14LPPの歩留まりに関する問題が供給能力に大きな足枷となる事は目に見えている。

今回RYZENの正式発表に伴い主に市場の1%にも満たない需要に狙いを定めた商品展開を見せている事も、製造に関する問題が解決出来ていない事を如実に表していると思う。もしIntelであったなら、このような見切り発車ではなく全ての需要に対し潤沢な供給力を確保した上で販売を始めるわけで、そうした面から見れば、RYZENはまだまだIntelにはまったく歯が立たないのである。


最後に、RYZENは買いかどうかだが。

苦手な分野での性能差を受け入れる事が出来るのならば買いだと思う。
特にコストパフォーマンスと省電力性能は抜群に優れているので、この点についてIntel製CPUはRYZENに遠く及ばない。
もちろん私個人にとっては間違いなく「買い」だ。

とはいえ、現時点でRYZENがどーとかいう話が通じるのは一部のマニア限定の話。

結局のところ、家電屋で売っているノートパソコンに載らない以上、買いかどうかいう話自体、世の中の大半の人には無意味な話かもしれない。



4コアRYZENはまだ先か [ハードウェア]

いくつかの情報源から確定であると思われるが、Ryzenの4コア版は当分先になる模様。

8コアの1800Xと1700X及び1700は3月3日に販売が始るが、その他は第二四半期以降という事らしい。
この中で6コア版は第二四半期に販売開始という情報があり、4コア版の1100~1400Xは第3四半期という情報も見かけた。
私としては8コアでなければいけない理由がゼロで、4コアで十分な使い方しかしないので1200Xでもいいかと思っていたのだが、1200Xが買いたいならば9月まで待つ必要があると。

とはいえしばらく様子見のつもりだったのでそれでも問題が無いといえばそうなのだが、3月3日が近付くにつれて1700Xを買ってしまえ!という心の叫びが次第に大きくなっている事もあり、もしかすると買ってしまうかもしれない。

しかし3月はパソコン以外の出費が多いので、その事が自制につながるかもしれないが・・・今の所綱引きは五分という状況なので、どちらに転んでもおかしくないのである。



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