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VAIO Phone A なるもの [ハードウェア]

もう二週間ほど前の事になるが、VAIO Phone BizのOSがWindows10 mobileからAndroidに変わった「VAIO Phone A」というスマートフォンが発売された。

ハード的には昨年発売された「VAIO Phone Biz」と同じであるようで、“アルミ削り出しの裏蓋”も同様。

というわけで、昨年からVAIO Phone BizのAndroid版が出たら欲しいと思っていたので買った。

vaio_phone.jpg

・・・嗚呼、ついに私もスマートフォンを持つ事になってしまったか。


見た目は地味そのもので、アルミ削り出しのボディも知らない人から見ればなんてことはない外観である。

だが私にとってはこれが最高。シンプルで金属にしか無い質感が良いのだ。


手に持った感触も、アルミ板をプレスした筐体のスマートフォンとは剛性感が違う。
これと比べるとプラスチック製ボディのスマートフォンなどまるでオモチャだ。


そしてAndroid 6.0.1がほぼ素のままインストールされている所がまた良い。

余計な物が無いという事は実に気分が良いものだ。


使い心地についてはまだわからないが、5.5inchのスマートフォンがこれほど大きく感じるとは思わなかった。これでは上着のポケットに入れるには大きすぎる。

持ち運びには脇の下に吊るすホルスターが欲しいところ。

携帯電話用に使っていた物を改造して使えるだろうか。


後は、電波の感度は悪くない。
中国や台湾企業のOEM製品をローカライズしたわけではない、日本製のスマートフォンだからだろうか。(生産は中国の工場だから日本製とは言えないかもしれないが。)


まあなんにせよ、私にとってロクに使い道のないスマートフォンではあるが、とりあえず所有するという所に意味がある。今のところは。

その内に山で山菜取りの最中、現在位置を確認する以外の使い方も覚えるだろう。



VAIO Phone Bizはきっと売れない
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-02-09



新しいRadeonにガッカリ [ハードウェア]

先日新しいRadeonが発表されたが、その内容にはカッガリだ。

件のブツは“Polaris”と呼ばれるGPUコアを使ったビデオカード群(RX550~RX580)だが、同じGPUコアを使った先代と比べて変わったのは事実上GPUの動作クロックだけであった。


Polarisは出た当時から“微妙”の烙印を押されたGPUだった。

何故なら、同世代のプロセスを使ったGeForceと比べて消費電力あたりの処理能力が著しく低かったからだ。
そしてその直後には、プロセスを改良して消費電力当りの性能が改善された製品が出るという噂が出た。

私はこの噂を信じた。
何故なら、Polarisを製造するGFの14nmはまだ開発途上であり、改良によって問題点を改善する余地は十分あると思ったからだ。


しかし、私の予想は裏切られた。

これはAMDにはまだVegaという本命のGPUの出荷が控えているからだろうか?
それともGFの14nmの開発はそれほど余裕が無いのか?

まあ、GFの余裕が無いのはなんとなくわかるが。


いずれにせよ、消費者の期待は裏切られた。

これが毎度のAMDであると受け入れるか、単にガッカリかは人によるが。

Vegaの出来次第では、今後のAMDの評価にどのような影響が出る事か。


AMDの綱渡り状態はまだ当分続く事だろう。



デュアルランクとか意味不明なんだけど [ハードウェア]

こんな記事がある。

Ryzenで話題になった、メモリの”Rank”って何のこと?
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/century_micro/1053794.html


私は過去の記事で、単純にメモリモジュール基板の片面にしかチップが貼ってない“片面実装”をシングルランク、両面に貼ってある“両面実装”をデュアルランク、と説明した。(もちろんこれはデスクトップ向けのモジュールに限る)

その根拠は実際の製品がそうなっているからで、チップの構成次第では両面実装でもシングルランクであるモジュールが存在する可能性を否定は出来ない。


そもそも“ランク”という言葉が悪い。
素人にはなんの事かイメージ出来ないからだ。

先に挙げた記事も、メモリモジュールメーカーの視点で専門用語を使い説明しているおかげで、予備知識が無い人にはちんぷんかんぷんだと思う。(私は予備知識があるにも関わらず理解が浅いためにちんぷんかんぷんである)

だから、DDR4メモリモジュールの“ランク”にまつわる諸問題について、素人がパソコンを自分で組み立てる上で必要な理解の仕方をここに書こうと思う。


まず知らなければいけない事は、現在主流のDDR4 SDRAMがCPUに内蔵されたメモリコントローラからどういう経路で接続されているのか。
それは以下の図を見て欲しい。

DDR4_mem1.png

一般的なパソコン用メモリは、このように一本の配線にメモリモジュールが数珠つなぎになっている。(モジュール内では直列ではなく分岐だし、スロットも実際にはA1-B1-A2-B2という並び方をしているが)

図中の赤枠、A1~B2はメモリスロットで、その赤枠中にある表や裏と書かれた黒枠はモジュールの表裏に貼り付けられたメモリチップである。

このような構造なので、右側のスロットに行くほど読み書き信号は乱れやすい。配線の長さが増えるからだ。

一方でメモリスロットを4本持つマザーボードの説明では、4本の内2本しか使わない場合に一番後ろのスロット(A2とB2)にメモリモジュールを刺す事を推奨している。
これは何故かと言うと、配線の都合上A1とB1スロットだけ使う場合、メモリモジュールの存在しないA2とB2スロットにまで信号が行ってしまうので、その結果配線の終端で信号が反射するので信号を乱す事になる。信号が乱れればCPUが信号を正確に送受信する事が難しくなるので、一番後ろのスロットにメモリモジュールを刺してください、という事になるのだ。

こうした事情を理解するには、以下の図を見るとわかりやすい。

DDR4_mem2.jpg

これはJEDECの公表している資料にある図で、メモリの配線を表している。
図によるとDDR1の時はマザーボード上最後列のスロットの後ろに終端抵抗があるので、後ろのスロットが空いていても信号が反射しないが、DDR2以降の場合マザーボード上の終端抵抗が規格上不要になっているため、終端抵抗を持たないマザーボードは最後列スロットにメモリモジュールが無いと信号の反射が起きる事がわかる。(DDR2以降はメモリモジュール上に終端抵抗を持つ仕様となっている。)

メモリモジュールのランクについては、横に這っている配線から立ち上がった先のメモリモジュールに該当する部分に注目すると、モジュール内で配線が分岐している事がわかる。
このモジュール当り二つあるDRAMが分岐せずに1つの場合シングルランク、分岐して二つになっているモジュールがデュアルランクという事になる。

また、「DDR2/3 or 4」の“DRAM”と書かれた部分の上には“ODT”という文字と“ギザギザの記号”が書かれているが、どちらも終端抵抗の事である。(ODTはチップ内臓の高機能な終端抵抗。)


こうした事情により、メモリモジュールは1ch当り1本の方が性能を出しやすいし、メモリモジュール内の配線が単純であるシングルランクの方が性能を出しやすい、というわけだ。


私は単純に片面8枚であればシングルランクという理解の仕方をしていたが、実際はそうとは限らない。極論すればチップの仕様によって片面8枚であってもデュアルランク、両面16枚でもシングルランクのモジュールは作れるからだ。

なので、単に片面か両面かではなく、メモリモジュールの仕様を確認してから選んだ方が利口である事は間違いない。



参考資料:

次世代ハイエンドDRAM「DDR4」の全貌
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/589890.html

前田真一の最新実装技術あれこれ塾:第1回 DDR4
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1211/09/news014.html



RYZENのメモリ周りの問題その2 [ハードウェア]

明後日に4月11日を控え、RYZEN 5の発売が待ち遠しい今日この頃。

あれからAMDよりメモリーのオーバークロック対策を施したUEFIの配布が5月にあると発表があったり、発売から1ヶ月の間に各マザーボードメーカーもUEFIの改良やバグ取りを行って今まで相性問題が出ていたメモリモジュールが使えるようになったりと、RYZENのメモリ周りに関する問題は改善しつつある。


私の場合昨年5月にあらかじめメモリモジュールを買っていたため、この問題は非常に関心の高い問題であった。

心配になってマザーボードメーカーの出している動作検証リストから、自分の所有するモジュール型番を探したりもした。幸いASUSのマザーボードでは動作確認が取れているので、ASUSのマザーボードが購入の第一候補になりそうだ。


ところでこの問題について、最近気付いた事がある。

拙速とも言える、客層を限定したRYZENの販売開始。

そして様々な問題が発覚していく。

狙いの客層は遊びでパソコンを組み立て、本来の設定された動作よりも高性能な動作を志向するオーバークロッカーがメインターゲットであるから、何か問題が起きたとしても彼らにとっては遊びの要素が増えるだけの事に過ぎない。

問題が起きるから、彼らは検証のために同じ部品の、メーカー違いや型番違いをどんどん買っていく。場合によってはCPUのRYZENも複数買う。


・・・あれ? なんだこの状況は。


私の感覚では、客をモルモット扱い(実際実験台になるのはパソコンの部品だが、金を出すのは客だ)にしているようにしか見えない。

メモリモジュールの相性問題に関しても、本来ならばメーカーがきっちりバグ取りを終わらせてから販売する責任があるので、もしそのような問題が客の買った後に出たのなら、本来ならクレーム対象になる問題のはずである。

少なくとも、一般的なCPUを買う顧客であるパソコンメーカーから見れば、部品調達に大幅な制限がかかる相性問題はコスト増に繋がるため、出来るだけそういう問題が出ない製品が欲しいはず。

では、趣味でパソコンを組み立てている一般の消費者は?


まあ、昔からパソコンを自作するという行為はかなりリスクの高いものだった。
(その代わり、リターンは今と比べ物にならないほど大きかったが)

私が初めてパソコンを自分で組み立てた当時は、自作というジャンルの黎明期が終わった頃なのでそれ以前からやっていた人からすれば全然ぬるま湯だったかもしれない。しかしその当時でも相性問題は頻発していたし、相性問題以前に16個あるCPUの割り込みタイミング(INTとかIRQと呼ばれていた)の内、システムに予約されていない数個を各種デバイスで取り合うため、その割り当てを手動で調整する必要があり(その頃PnPなんて出始めであまり機能していなかった)、デバイスごと使用出来る割り込みが決まっていたため、ジグソーパズルのピースを市販されているモノの中から自分で探して合う合わないというような作業をやっていた。

メモリモジュールにしても、72Pin SIMという形態のモジュールがFP DRAMからEDO DRAMに切り替わり、そこへ新しいSDRAMを搭載した168Pin DIMMなんてものが出始めた頃で、しかも新旧のマザーボードでSIMとDIMMのスロットが混載されていたりいなかったり、モジュールの最大搭載メモリ容量(チップ辺りなんM bitとか)の対応出来る上限が違ったりと、かなり複雑なうえにその上で相性問題が存在した。
・・・友人のために高価なメモリモジュールを秋葉原で買ってきたは良いが、相性問題で動作せず、動作確認が取れている自分が使用中の物を渡したのも良い思い出だ。(幸い、買ったモジュールは自分の環境で動作したが)

そういう事を考えると、今回のRYZENのメモリ周りの問題など昔から当たり前にあった問題であるとも言える。(しかも部品代は今よりもずっと高かった)

が、論点はそこではない。

そんな一般の消費者にとって参入障壁の高い当時の自作業界ではあったが、同様の部品構成で問題なく動作するパソコンが各メーカーから平行して販売されていたのだ。そしてそれは現在に至るまで変わらない常識だったはず。

ところがRYZENの場合、一般のパソコンメーカーからは一切販売はない。
自作部品を売るような小売店が、自社ブランドで販売するBTOと呼ばれる完成品の自作パソコン以外、RYZENの完成したパソコンを買う選択肢は存在しないのだ。


メーカーが自社製品の開発を、客を使って、客の金で堂々と行う。
(この例ではAMDとマザーボードメーカーとUEFIメーカーか?)


そういう状況が、21世紀に入って非常に目立つようになったが。

これもそんな状況の一つに見えてならない。



RYZENのメモリ周りの問題
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-03-21

今DDR4メモリーを買うべきか その2
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-05-23



BDM4350UC11の使用感 [ハードウェア]

BDM4350UC11を使い始めて約1週間。

この間、設定の微調整などを行いながら使用感を確認しているが、画面表示に関わる設定はほぼ固まった。

以下は“私の使用環境における私好みの設定値”


画像
輝度:0
コントラスト:45
シャープネス:50

カラー:ユーザー定義
赤色 100
緑色 85
青色 60


以上。これら以外は標準のままである。

輝度とコントラストが低いのは、環境光が暗いからだ。私がパソコンを使う部屋は室内への紫外線の影響を減らすために日中でも薄暗く、照明は電球色のLED電球(60W相当2個)を使っているので照度が低い。

そのおかげでカラーをプリセットのsRGBなどにしようものなら、まぶしすぎて目がツブれてしまう。


ところで、現在パソコンとの接続にはHDMIを使っている。
理由はビデオカードの出力の内、4Kに対応するのがDisplayPortとHDMIの二つであるのに対し、DisplayPortは使用されていてHDMIが空いていたからだ。

そしてHDMIで4Kに対応するバージョンはHDMI 1.4とHDMI 2.0の2種類あるのだが、HDMI 1.4はリフレッシュレートが30Hzまで、HDMI 2.0は60Hzに対応する。そこで試しにディスプレイ側のHDMIサポートを1.4から2.0に変更した所、思わぬ弊害が出てしまった。

その弊害とはマウスカーソルがテキスト選択モードのI型になると、ほとんど見えなくなってしまう事。
まるで光学迷彩のように、目を凝らすとやっと見えるような半透明になってしまう。

stealth_mouse_cursor.jpg
HDMI 1.4(一番上)ではI型のカーソルがはっきり見えるが、HDMI 2.0(下二つ)では上下の横棒がかすかに見えるだけ

とはいえ、そもそもビデオカードのHDMI出力自体、GeForce730はHDMI 1.4までしか対応しない事から、信号処理の関係でそのような現象が起きる事があるのかもしれない。下位互換があるはずのHDMI 2.0であるが、ディスプレイ側でわざわざ設定を分けているのはこうした理由があるのだろう。

よって、BDM4350UC11のHDMI入力設定は接続する機器のHDMI対応バージョンに合わせ、HDMI 2.0に対応しない機器を接続する場合はHDMI 1.4にする必要があると思われる。


他には画像データの情報量に関する問題が目立つようになった。

24inchでWUXGA程度では目立つ事が無かった粗が、BDM4350UC11だと非常に目立つ。
これはディスプレイの画素数と表示面積が4倍近く増えたので当然といえば当然である。

例えばJpeg画像の場合、今まで目立たなかったモスキートノイズもはっきり見えるようになるので、24inch程度のディスプレイでは美しく感じる画像が43inchの4Kディスプレイでは見るも無残な汚い画像に。
デジタルカメラの写真などは安物や古い機種で撮影したものだとかなり酷い。
写真を撮った当時は満足していた画質が実はこんなに汚いものだったとは、と気付かされる。

その代わりに元々高画素高画質で保存された写真は非常にきれいでかつ迫力を増す。
理屈では以前より理解していたが、実際に体験するとこうも違うのか、想像以上に強く感じるものだ。

もちろん部分的に拡大すれば24inch WUXGAのディスプレイでも同じ様に写真の粗を見る事が出来るが、全体が映っているのと一部分だけ拡大するのとでは印象がかなり違う。


最後は画面の面積に関する問題。

やはり43inchは大きい。いや、大きすぎると言っても良い。

私は今まで15~27inchまで、様々なデスクトップ用液晶ディスプレイを使用した経験があるが、27inchは大きいと感じても画面の全てがなんとか視界に入るし、解像度もFull HDなので違和感なく使う事が出来た。

が、43inchはまさに未知との遭遇だった。

今までの椅子の位置とディスプレイまでの距離だと、画面の1/3程度しか視界に入らない。
おかげでせっかくの大画面がまるで活かせていない。

もっと椅子を引いてみれば、と思うかもしれないが、そうすると手がキーボードに届かないし、マウスも操作出来ない。無理にやろうと思えばキーボードもマウスも膝の上で操作すれば出来ない事も無いが。

これは43inchディスプレイの使用を前提とした環境構築が必要だなァ。


BDM4350UC11を買った
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-04-02


BDM4350UC11を買った [ハードウェア]

先日カミナリで故障したU2410の代わりになるディスプレイを買った。

ブツは色々検討した結果、「BDM4350UC11」というフィリップス製の43インチ4Kディスプレイにしたのだが、置き場所の確保に難儀した。


一番困ったのが高さ。

私のパソコン用机は幅こそ1200mmあるので、幅約1Mの43inchディスプレイでも余裕があるのだが。

問題は机が2段になっているため、上段までの空間が60cmしか無い。
しかし「BDM4350UC11」の高さはスタンド込み63cmで、上のテーブルに当ってしまう。

付属スタンドの高さが約5cmなのでこれを外すと約56cm。高さが2cm以下のスタンドを自作すればイケるか。


そこでその辺に転がっていた13mm角の鉄パイプを適当な長さに切り、2mm厚のゴム板から作った滑り止めを貼り付けて足を製作。付属のスタンドはディスプレイ本体の底部にM4のネジ2本止めで左右別々だったので、取り付けは単に角パイプに穴を開けただけで済んだ。

こうしてかなり手抜き作業で作った足を日のあるうちに塗装して、乾燥後に取り付けた。

BDM_ashi.jpg
とりあえず設置したので撮影。手狭なため全景の撮影はしない。対比に15cmの定規を置いた。

ディスプレイの設置は、その軽さにかなり助けられた。

幅968mm x 高さ567mm(自作足込み)というサイズの割りに9.5kg程度しかないため、昔の20インチクラスのCRTディスプレイとは比較にならないほど簡単だった。



というわけで使い心地だが。

でかい。でかすぎる。

今まで視線の移動だけで済んだ事が、上半身を動かさなければならない。
かといってあまり距離を取ると、今度は遠すぎて支障が出る。この辺りは慣れだろうか。慣れれば離れた時の文字の小ささも問題なくなるか?

色に関しては今まで使っていたU2410と遜色ないように感じる。
単純に色域のスペックを比較するとU2410の方が広いが、一般人が普通に使う分には十分だと思う。
少なくとも、安物のTNパネルを使ったディスプレイのような、色が違って見えるという事にはなっていない。(とはいえ自分好みに調整はしたが。)

そして何よりも大きいのが、CADを使う場合の画面の広さだ。
B1用紙より一回りほど小さいが、今までのA3程度の広さとは比較にならない。

またブラウザやOfficeソフトなどは、私の使い方だとこの広大な領域を使いきれないほど。
しかしそのおかげで今まで窓の切り替えで賄っていた操作が、窓を並べて出来るようになった。これはデュアルディスプレイでも可能といえばそうなのだが、今まではそれでも狭く感じる事があったので作業効率が上がるだろう。

BDM_2.jpg
ビデオカードはGeForce GT730と貧弱だが、4Kの表示は可能。問題ない。

まあなんにせよ、今までの4倍弱の表示領域である。今はまだサブディスプレイを付けたままだが、これはもう不要になるだろう。

今まではその大きさに必要性を感じつつも、大きすぎるからと導入に躊躇していたが買って良かった。

後はこの大きさに慣れるだけだ。

ちなみにいくつかのレビュー記事で調整機能の使いにくさが指摘されていたが、私にはまったく問題無いと感じた。手が大きいからか、裏に指をまわして十字パッド状の操作キーを使うのは苦にならないし、操作自体も直感的に悪くは無い操作性で、むしろU2410のディスプレイ枠右側へ縦に設置されたボタンの操作の方が解り辛く感じたほどだ。

まあこの辺りは個人差なので、人によってはやはり使いにくいのかもしれない。



RYZENのメモリ周りの問題 [ハードウェア]


RYZENの販売解禁に伴う市販製品による検証結果がある程度出た所で、RYZENの高性能ぶりが広く知られる事になったのは大変喜ばしいと思う。

過去、事前に公開されたRYZENの仕様やそれに関する考察やES品を使ったベンチマークテストの結果などと違い、実製品によるリアルタイムの検証は重みが違う。


こうした中、現在私が問題であると思っているのがメインメモリに関する問題だ。


メモリの動作クロックに関して「DDR4-2666に正式対応する」という想定外のスペックで登場したRYZENであるが、DDR4-2400以上の動作に関して制約が多く、また条件を満たしていても動作しない、或いは自動でクロックが落とされてしまう現象がネット上で多数報告されている。

「条件を満たしていても動作しない」問題はいわゆる「相性問題」であるのだが、それがあまりに多い。


以下はそのメインメモリの動作に関する条件である。

・RYZENが定格で対応する規格は「DDR4-1866,DDR4-2133,DDR4-2400,DDR4-2666」の4種

・DDR4-2400及びDDR4-2666に対応するモジュールは、チャネルに付き1モジュールのみ

・DDR4-2666は片面実装(A0ガーバー)のモジュールのみ対応(両面実装のB0 or B1は×)

・4スロット全て使う場合、片面モジュールでDDR4-2133、両面モジュールはDDR4-1866になる


要するにDDR4-2400以上で使いたい場合はメモりスロット2本まで(各チャネル1本)、DDR4-2666の場合は片面実装のモジュールしかダメ、と。(DDR4-2400以上の高クロックでの動作がチャネルごとスロット一本という制約は過去にメモリモジュールメーカーの技術者が言及していた事なので、いわば当然に起きる問題かもしれないが)

さらに両面実装のモジュールで4スロット使いたい場合、DDR4-1866までクロックを落とさなければならない。



なぜこんな事が起きるのだろう?

DDR4-2666の場合は事実上オーバークロック扱いと考える事も可能だが、DDR4-2400以下はIntelの製品でこのような制約を聞いた事が無い。

考えられる理由は2つある。

一つはRYZENのメモリコントローラの出来が悪い可能性。これはAMD自身がメインメモリの制約に関する発表を行っている事から推測出来る。

二つ目はマザーボードのUEFIの出来が悪い事。実際UEFIをアップデートしてそれまで動作しなかったモジュールが動作したという報告もある。

恐らく、相性問題も含めてこの二つの理由がどちらも存在して現状の混乱が起きているのだろう。マザーボードメーカーは動作確認の取れたメモリモジュールの型番を公表しているが、そもそも一般の消費者の多くは事前にその情報を得てからメモリを買うという事はしないので焼け石に水状態である。

またこの混乱を助長しているのが、各メーカーのマザーボードがDDR4-3200以上のオーバークロック動作を自社製品の“売り”としていて、広告やパッケージに堂々と表示している事だ。

動作保証などまったく無いオーバークロックでの動作周波数とはいえ、このような数字が出ていればそれより低い定格のクロックならば問題なく動くはずだと思う消費者は多いと考えられるし、さらに単純にそう思うような者ならば、AMDが発表した制約など知らない者がほとんどであると思われる。


なんにせよ、メモリモジュールに関しては製品ごと、或いは使われているチップごとにアクセスタイミングが微妙に違うし、マザーボードのメモリ周りの配線やノイズ対策の良し悪しなども無関係ではないので、CPUのメモリコントローラがこうした違いを吸収できるだけの性能を持ち、マザーボード側のUEFIは適切なタイミングでアクセス出来るよう、CPUに設定を指示しなければならない。

この辺りがRYZENの場合あまりにも未熟なのだと思うし、DDR4のバスクロックが高い事からアクセスタイミングの同期を取るのがDDR3よりもシビアである事の見積もりが甘かったとか、広告のために定格でDDR4-2666に対応するという、私から見てスペックを盛った表示をするとか、AMDロクなもんじゃないな、と思わざるをえない。


まあ、まずはDDR4-2400で両面実装のモジュールを各チャネル2枚刺してもマトモに動くようにして欲しいと思う。



参考:

今DDR4メモリーを買うべきか、我慢すべきか
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-05-22

今DDR4メモリーを買うべきか その2
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-05-23



Ryzen5は2017年4月11日発売らしい [ハードウェア]



Ryzen 5
https://duckduckgo.com/?q=Ryzen+5&t=ffcm&atb=v51-2&ia=web

あひる先生で“Ryzen 5”を検索すると、4月11日に発売という記事が見付かる。


Ryzen 5は第二四半期からという話だったが、第二四半期に入って早々の4月11日とは。

これは良いニュースだ。


ネット上のウワサではRyzen 3がAPUになるという未確認情報もあり、4コア狙いの私としてはRyzen 5 1500Xでもいいか、という気になっている。

だが、問題はマザーボードだ。

今、Ryzenの最大のウィークポイントはマザーボードがゴミだという事。
具体的にはマザーボードのファームウェアであるUEFIがダメすぎるのだ。

この問題、一ヵ月後には解決するのだろうか。

いや、それはないだろう。


私は昨年5月頃にDDR4メモリを買い、そして今月に入ってM2のSSDとビデオカードも買ってしまった。
全てRyzenで新しいパソコンを組むためだ。

一日も早くRyzenのパワーを味わいたいのだが、正直トラブルの解決に費やす時間が惜しい。
というか、今そんなヒマは無い。

まあ、Ryzenの購入は来月の11日を待って、その時の状況次第という事になるだろう。


RYZENの、殻割りが無意味なほど放熱が優秀な理由 [ハードウェア]

AMDのRyzen 7は殻割りが無意味なほど放熱が優秀
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/1048219.html


古来よりCPUの放熱問題は、放熱に関して様々なアイデアを生み出し実行されて来た。

それこそ能動的な冷却が不要だった頃はともかく、CPUにヒートシンクと呼ばれる熱を逃がすための部品を取り付けるのが当たり前になった時代から、そのヒートシンクに送風する事で強制空冷という手段を追加した電動ファンモータ付きのアクティブヒートシンクの出現(水冷式はその延長上の技術)、その後さらにダイナミックな変化としてそれまでCPUのダイが金属製の熱を拡散させる部品であるヒートスプレッダに覆われるのが普通だったのがダイむき出しに変化した時代があり、ダイむき出しの頃はCPUの熱処理にかなり苦労していた時代であった事を伺わせる。

Am5x86_P75.jpg
ヒートシンクが不要だった時代は、CPU表面からの放熱と、パッケージや端子を通じて基板へ熱を逃がすだけで問題なかった。

Heat_sink.jpg
ヒートシンクが必要になったばかりの頃はファンモータも無く、ヒートシンクの追加で熱放射面積を増加させる事で対応していた。 その後CPUの発熱が増えていくと、ファンモータを追加したタイプが当たり前になっていく。

CPU1.jpg
左から各年代ごと縦に並べたCPU達。もちろん左が古く、右側が新しい。
左奥のCPUはセラッミックパッケージという仕様であり、パッケージそのものがヒートスプレッダの役目を持つ。 左下と中央2個はヒートスプレッダの付いたタイプ。 右側の2個がヒートスプレッダを最初から省いたダイむき出しのCPUで、ダイの上に直接ヒートシンクを乗せる。 当然ヒートスプレッダの付いたCPUよりも、無いCPUの方が熱伝導の距離が短い分、冷却効率は高い。 しかしヒートスプレッダが無いとダイを破損するリスクや、ヒートシンクを安定してダイに密着させる事が難しい ため、ヒートシンクを傾いた状態で固定してしまうとCPUを冷却できずに破損する事もあった。

こうした時代の変遷の中で、CPUのダイとそれを覆うヒートスプレッダとの間でどのように安価かつ効率よく熱を伝えるかという事も研究されて来た。

CPUの発熱に関して時代や製品によって苦しい時とそうでない時があるため、ダイとヒートスプレッダの間を埋めるサーマルコンパウンドという熱伝導部品は、熱的に苦しい場合は熱伝導に優れる“低融点合金”を、そうでない場合は安価な“金属酸化物を高温時に粘度低下が少ない油脂で練った放熱グリス”を、というように使い分けられて来たが、こうしたサーマルコンパウンドは材質による熱伝導率だけでなくその使用量に関して手抜きが少なくなかったように思う。

これは熱源と放熱器との距離が長ければ、その間を埋めるサーマルコンパウンド厚みが増えるため熱伝導の効率が激減するので放熱性能に大きな影響を与えるが、ダイとヒートスプレッダの間をゼロに近い距離で厳密に管理する事が難しいためコストを考えるとルーズになりがちだからだ。

Tharmal_c.jpg
サーマルコンパウンドの例。一般には“放熱グリス”と呼ばれ、用途によって様々な種類がある。 CPUのダイとヒートスプレッダの間に使う場合、120℃前後で融ける融点の低い金属である“低融点合金”を使う事があるが、その場合ダイの材質により液状化した金属が馴染まない=ヒートスプレッダとダイが密着しなくなる場合があるため、馴染みの良い材質(一般に高価)を使うか、もしくは馴染みが良くなる表面処理(これも高い)を行ったり、ハンダ付けに用いるフラックスのような薬品(これが一般的)で馴染みを改善する必要がある。

そうした点において、今回紹介した記事はRYZENがサーマルコンパウンドの性能とその使用量を最小限にする事について近年のIntel製CPUよりも突き詰めた技術を用いている事を証明している。

CPU_netsuyosou.png
2017年現在、CPUダイからヒートシンクまで熱が移動する経路には、二ヶ所のサーマルコンパウンドとそれに挟まれたヒートスプレッダという熱的な障壁が立ち塞がる。このうちヒートスプレッダは銅製で熱伝導が良いが、サーマルコンパウンドの熱伝導率は銅の400W/(m·K)に対しグリスタイプで1/100前後、低融点合金でも数分の一(材質により幅がある)しかないため、これが熱輸送の妨げになる。
ただし、モバイル向けのCPUは厚み側のスペースが無いため、ダイむき出しがほとんどである。

この件に関しては多くの人が性能追求のための選択だったと解釈するだろう。

だが私は性能追求のためというよりも、「ここまでしなければ現在の動作周波数を実現出来なかった」という見方が正しいと思う。

こう言うと、「性能追求とどう違うのか」と思う方が多いだろう。

表面的な物の見方をすれば「性能追求以外のなにものでもない」からだ。

しかし、一方でそこまでしてもオーバークロックのマージンが低すぎる(空冷のままで大体4Ghz辺りが上限)という事にもなる。だから私の目には、「製造プロセスによる瑕疵を少しでも隠蔽しようと努力した結果」にしか見えない。


その背景には“現在のRYZENに使われる14LPPという製造プロセスは、Intel製のプロセスと比べてかなり低い動作周波数で劇的に消費電力が増え始めるから、この問題を解決出来ない間は消費電力が増えた分増大する熱を上手く処理できないと商品として成り立たなくなる”という現実がある。

従って放熱が悪いと動作周波数が上げられないため現在のIntel製CPUには太刀打ち出来ず、しかし性能面で引けを取る製品の出荷が許されないAMDはどうしてもRYZENの動作周波数を引き上げる必要があった。

そうした理由で放熱性能を上げる必要があったのだと私は推測している。


ただ、このCPUダイとヒートスプレッダの間を埋める優秀な熱伝導の技術は怪我の功名とも言える。

優秀な放熱技術は、今後AMDの出す新しいCPUの性能を常にワンランク上に押し上げる可能性を持っているからだ。

1年後か2年後かはわからないが、RYZENの持つ弱点の一つである動作周波数が低い問題もその内に解決する時が来るだろう。その時こそ、この放熱技術が真価を発揮する時だと私は考えている。



ハード・ランディング [ハードウェア]

昨日(2017/03/03)正式に販売が始ったばかりのRYZEN 7シリーズだが。

すでに様々なトラブルが起きているようだ。


最も表面に出ている問題は、マザーボードの品不足。

これは過去に報告があったいくつかのトラブル(恐らく主にUEFIのバグ問題と、DDR4周りの問題)の解決が間に合わないため、出荷が遅れているからだろう。

また、マザーボードの仕様にある機能が使えないケース(設定が有効にならないとか、有効にすると起動しなくなるなど)も散見される。

そして一見してDDR4メモリモジュールの相性問題のような現象もあって、自動でメモリクロックが下げられるならまだしも、OSが起動しなかったり起動はしても落ちる場合もあるようだ。


これは熱心なマニアであればこれ以上のご馳走は無いという嬉しい状況ではあるのだが、ほとんどの消費者にとっては単純に悪夢でしかない。

恐らくAMD側はこうした状況も想定済みだったのだろう。

大手パソコンメーカーにRYZENを搭載したパソコンが無い事も、このような不完全すぎる製品は自社の商品にはとても採用など出来ないからだとも言える。(それ以前の問題がほとんど全てだが。)

要するに、AMDが我々消費者を使って自社の商品のテストしているという事だ。

この手法はすでに様々な企業が行っていて、パソコン業界であればMicro$oftは伝統的にやっている事は有名だ。

要はこんなゴミに金を払わされた挙句、貴重な時間を問題解決のために無駄に消費させられるという、トンデモない事態になっているという事だ。


昔の私ならば喜んでこうした事態に身を投じて人柱となったものだが、今はもう無理。

やはり、私はもうしばらく様子見しよう。


販売が始った、RYZENに対する感想 [ハードウェア]


今日はRYZENの販売解禁に伴って、レビュー記事がいくつか出ている。

AMDが新CPU「Ryzen 7」を発売。続けて「Ryzen 5」と「Ryzen 3」も投入へ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/1047492.html

RYZEN 7 1800X徹底検証 - ついに登場した新世代CPUは「AMD反撃の狼煙」となるか
http://news.mynavi.jp/articles/2017/03/02/ryzen/index.html

AMD「Ryzen 7 1800X」はIntelの牙城を崩せるか?
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/review/1047474.html

「買える値段」の8コアCPUはゲーマーに何をもたらすのか?
http://www.4gamer.net/games/300/G030061/20170302065/

インテル超え確実!? Ryzen 7最速ベンチその実力とは?
http://ascii.jp/elem/000/001/445/1445029/?topnew=1

AMD Ryzen速報レビュー!
http://review.dospara.co.jp/archives/52181287.html


これらの記事を見る限りAMDの最新CPU、RYZENには良い意味でも悪い意味でも裏切られた。
また別の視点では想像通りだった。

良い意味でとは、多くの比較でIntelを上回る事だ。特に整数演算に関しては完全に上回っている。これは通常のデスクトップアプリケーション(ブラウザとかオフィス関係)で高性能である事を意味する。
また、私はクロック当りの性能(IPC)が最低でも1割は負けると思っていたので、IPCがほぼ同等という結果については大きな誤算だった。なお、AMDの公式な発表ではIPCの向上が従来の4割増しから5割増しに変更されている。

悪い意味に関しては、相変わらずキャッシュの遅延が弱点のままである事だ。
確かに従来のBulldozer系CPUと比較して大幅な性能向上を果たしているキャッシュ周りなのだが、Intelのそれと比べると明確に弱点と言える結果が出ている。これはいくつかの実アプリケーションを使ったベンチマークで致命的な問題となり、振るわない結果という形で現れている。
また、これは主にマザーボードの設計とUEFIの最適化の問題に主な原因があると思われるが、メインメモリのアクセスに関してもIntelの後塵を拝している。この辺りは最適化が進む事を待つ必要があるのだろう。

想像通りという点に関しては、良い点も悪い点も含めて想定の範囲(リークされた性能に関する情報は半分程度にしか信じていなかった)で、なおかつ今後に期待であるという事だ。
想定の範囲と言えば後からなんとでも言えるのだが、この件に関しては過去に各所で様々な情報が大量に公開されていたので、素人でも十分に想像出来る事ばかりであり、その結果からの判断である。
動作クロックに関してもギリギリまで上げたようで、オーバークロックの余地はKabylakeよりも低い。にも関わらず最も上位の1800Xで定格3.6Ghz、ターボコアで4.0Ghzでしかない。これは製造プロセスそのものに問題があるためなので、これも事前にリークされた情報から想像出来る範囲の結果だった。


全体的な見方をすると、現在のRYZEN(Summit Ridge)はIntel製CPUに対し得手不得手が明確に存在する。特にAVX2を使ったマルチメディア処理の比較や、ゲームなどのCPU内部キャッシュやメインメモリへのアクセスに対する負荷が高い一部のアプリケーションでは若干及ばない結果が出ている。
ただこうした結果はコア数や周波数の違いの問題を絡めて考える必要もあるので、単純に勝ち負けを決める事は出来ない。とはいえ最終的な判断で言えば、ソフトウェアの最適化も含め、まだ絶対性能についてIntelのCPUには及ばない事は間違いない。(ソフトウェアの最適化についてはIntelの政治力に勝てないので、一部のゲーム以外あまり期待は出来ないだろう)

私個人の考えでは、全てのテストで完勝した時に初めてIntelに勝ったと言えると思う。
一部のベンチマークで大差を付けて勝ったと言ってもその分野で使う人以外には無意味であるし、消費電力当りの性能で勝っていると言っても絶対性能が必要な人にとってはあまり意味が無い。

全ての演算性能比較で勝ち、なおかつ消費電力当りの性能でも勝つ。

Intelもこのまま黙って見てはいないだろうから不可能に近い条件だが、AMDにはそういう結果が出る事を期待しているし、ZENはそれが出来る可能性があると思う。


というわけで、RYZENに関する一発目の性能比較はなんとも微妙な結果になったが。

初物という事で、CPU本体に手を入れずともやるべき改善(主にマザーボード≒UEFIの出来が悪すぎる事)がまだ残っているという意味で本来の性能を出し切ってはいない事や、ベンチマークに使われているソフトウェアの多くがIntel製CPUに最適化されたコンパイラを利用しているなど不利な条件である事を考えると、相当に頑張っていると感じた。

しかも、最も需要が多いと思われる一般的な家庭内での用途と企業内で事務仕事に使う用途では、絶対性能と消費電力の少なさにおいて完全に勝っている。
ハイエンドCPUである事がそうした需要に合っていないので、この事がSummit Ridgeが売れる理由にならないのは残念だが、年末にはグラフィック機能を内蔵したAPU(Raven Ridge)が出るので、AMDの本当の戦いはある意味年末からだと言える。

またAMDは過去の実績から需要に対する供給能力の問題があるので、この点も改善されているかが問題だ。
特に今後数年間は歩留まりに大問題を抱える三星の14LPPを使った製造プロセスで行く必要があるため、この14LPPの歩留まりに関する問題が供給能力に大きな足枷となる事は目に見えている。

今回RYZENの正式発表に伴い主に市場の1%にも満たない需要に狙いを定めた商品展開を見せている事も、製造に関する問題が解決出来ていない事を如実に表していると思う。もしIntelであったなら、このような見切り発車ではなく全ての需要に対し潤沢な供給力を確保した上で販売を始めるわけで、そうした面から見れば、RYZENはまだまだIntelにはまったく歯が立たないのである。


最後に、RYZENは買いかどうかだが。

苦手な分野での性能差を受け入れる事が出来るのならば買いだと思う。
特にコストパフォーマンスと省電力性能は抜群に優れているので、この点についてIntel製CPUはRYZENに遠く及ばない。
もちろん私個人にとっては間違いなく「買い」だ。

とはいえ、現時点でRYZENがどーとかいう話が通じるのは一部のマニア限定の話。

結局のところ、家電屋で売っているノートパソコンに載らない以上、買いかどうかいう話自体、世の中の大半の人には無意味な話かもしれない。



4コアRYZENはまだ先か [ハードウェア]

いくつかの情報源から確定であると思われるが、Ryzenの4コア版は当分先になる模様。

8コアの1800Xと1700X及び1700は3月3日に販売が始るが、その他は第二四半期以降という事らしい。
この中で6コア版は第二四半期に販売開始という情報があり、4コア版の1100~1400Xは第3四半期という情報も見かけた。
私としては8コアでなければいけない理由がゼロで、4コアで十分な使い方しかしないので1200Xでもいいかと思っていたのだが、1200Xが買いたいならば9月まで待つ必要があると。

とはいえしばらく様子見のつもりだったのでそれでも問題が無いといえばそうなのだが、3月3日が近付くにつれて1700Xを買ってしまえ!という心の叫びが次第に大きくなっている事もあり、もしかすると買ってしまうかもしれない。

しかし3月はパソコン以外の出費が多いので、その事が自制につながるかもしれないが・・・今の所綱引きは五分という状況なので、どちらに転んでもおかしくないのである。



日本からNAND Flashの技術が消える [ハードウェア]

東芝、NANDの主導権確保も断念
http://jp.reuters.com/article/toshiba-nand-idJPKBN1600IL?sp=true

現在経営破たんの危機に瀕している東芝。

生き残りをかけて資産の切り売りを進めている同社だが、NAND Flash事業も事実上手放す事になったようだ。


現在のコンピュータには不可欠のNAND Flash。

これがなかったら全てのスマートフォンが存在し得ないし、デスクトップノートパソコン、そしてサーバーもその多くがストレージにハードディスクの使用を強いられる。
デジタルカメラもフィルムカメラに置き換わる事になり、IoTなど最初から無かった事になってしまう。
フロッピーディスクやCD-Rなどに代わってリムーバブルメディアの王者になったUSBメモリーもNAND Flashによる製品なので、これも消える

それほど重要なデバイスであるNAND Flashは、日本人の舛岡富士雄が発明したものだ。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%88%9B%E5%B2%A1%E5%AF%8C%E5%A3%AB%E9%9B%84


この技術は日本の発展にも大きく寄与し、日本国内で生活する全ての人に少なくない影響を与えているという意味で「日本の財産」といっても過言ではない。

しかし今回の東芝が犯した不始末で、国内でただ一社NAND Flashの開発と生産をしていた東芝はこれを手放す事に。

非常に残念だ。


追記。
東芝は舛岡富士雄にかなり酷い仕打ちをしているようだ。
東芝、もう日本から消えていいよ。




RYZEN、AMDより3月上旬出荷が予告される [ハードウェア]


「Ryzen」は2017年3月上旬
http://www.4gamer.net/games/300/G030061/20170202010/


長いこと発売を待ち続けているRYZENの出荷時期が3月上旬である事がAMDより予告された。

これは正式な発表と言うよりもAMDの決算発表の中での発言であるため、どこまで信じられるのかわからない。

この決算発表ではRYZENと同時に今年発売が予定されている“VEGA”とよばれるビデオチップと、サーバー向けのZENである「Naples」がそれぞれ第二四半期(という事は早くて4月、遅くて6月)に出荷されると発表されたが、こちらもRYZEN同様先の見通しが明るいわけではない。


正直私にはこれらの発表が株主向けのリップサービスにしか見えない。

実際どうなるかはその時になるまで闇の中だ。


こうした状況もあって、私のRYZENに対する購買意欲はゼロ近くまで下がってしまった。

散々待たされた上に延期に次ぐ延期である上、原因が原因(製造に大問題を抱えている)なため出荷が始っても流通量の少なさから価格も高めになるだろうし、なによりも製造の問題が影響して出来があまり良くないと思うからだ。

これに加えてチップセットのトラブルやマザーボードのトラブルの噂も見られるため、初物に対する警戒心が強くなってしまった。(この件は出所がはっきりしないため、AMDに対する妨害工作かもしれない)


まあどうしても必要なモノではないし、半年くらいは様子見しようと思う。

・・・出た瞬間物欲がレッドゾーンまでハネ上がるかもしれないが。



RYZEN発売は3月以降か
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-01-15

AMDはライゼンとか言ってる場合じゃない
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-12-17

Zenは実質来年から
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-07-26

今年出るCPUとGPUの難産なことといったら
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-01-10

AMDの“Zen”と、HBM
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2015-05-08

AMDのデスクトップ向けAPUが残念すぎる
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2015-02-06



これはいいものだ [ハードウェア]

ジャパンディスプレイ、柔軟に曲げられるプラスチック基板液晶を開発
http://news.mynavi.jp/news/2017/01/26/206/


多くの人は、この記事にある液晶基板を「曲がるディスプレイに応用出来る」としか思わないかもしれない。しかし、実際にはもっと多くのメリットが存在する。

記事中にもいくつかそのメリットが書かれているが、私が期待するのは「低価格化」と「高信頼性」だ。
ガラス基板と比べれば、樹脂フィルムの基板がケタ外れに安い事は容易に想像出来る。また、やわらかい基板であれば外力に対する耐性も望めるため、少々の衝撃や変形で液晶画面が割れる事もない。そして高い耐久性はそのまま信頼性にも繋がる。

また、厚みが薄いのなら今まで液晶基板に取られていたスペースが減る(とはいえ0.1mm単位なので目に見えて減るわけじゃない)ために設計に余裕が生まれる事が、コストやデザインなど様々なメリットを生むことだろう。


ただし製造が難しいというデメリットをどこまで打ち消して来るかが問題。
従来耐熱性の高いガラス基板でないと液晶の回路を作れなかったところを樹脂でも可能にしたという事は、まだ色々問題が残っている可能性がある。
これは製品としての高コスト化や低信頼性につながる。

出たばかりの製品は、高価で信頼性が低いものになる可能性が高い。

技術が枯れた頃になって初めて、私が望むようなモノが出来るようになるのかもしれない。


追記:
この技術は発展させる事で三次元曲面に成型されたディスプレイの製造も可能になるかもしれない。
専門家から見たらそんなの無理!とか言われそうだが、ガラスでやるより簡単に思える。
素人考えだが。

もしそれが可能になるのなら、VRに応用するとおもしろいかもしれない。




ベッセルビームってなんですか? [ハードウェア]

現在パソコン業界で使われる各種チップは、そのほとんどが平面に回路を形成したモノである。

例外はHBM(High Bandwidth Memory)と3D NANDくらいしか私は知らない。

この中でHBMについては従来極めて困難な技術と言われた、シリコンダイを垂直に貫通した穴(TSV)に導体を形成する事で複数のダイを積み重ねる「3Dスタッキング技術」というものが使われている。

この「3Dスタッキング技術」の何が難しいのか、専門家ではない私には理解が難しいのだが、なんでも垂直の穴を正確に開ける事が難しいらしい。現在はエッチングという材料を腐食させる方法で穴を開けているが、その制御が難しく、そのため不良品を出来るだけ出さないように製造するのが困難らしい。
またTSVを開けるための工程はコストが高く、大量生産にも向かない。

だから「3Dスタッキング技術」で作られるHBMは、現在製造コストをある程度無視しても利益が出せる※韓国企業(三星とSK Hynix)でしか製造していない。
韓国企業は歩留まりが悪く生産数が半分ならウェハを2倍流せば良いという力技が可能。

しかし、将来のコンピュータは高性能化と省電力化のためにあらゆるチップを縦に積み重ねる必要がある、という話も出ていて、TSVによる積層の難しさをなんとかする必要があった。

そこに今回日本の理研が開発した技術の登場だ。

理研、フェムト秒ベッセルビームによるTSVで3次元集積回路を高集積化
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1039822.html


ベッセルというとドライバーで有名な工具メーカーのベッセルしか私には思い浮かばないが、調べてみるとレーザーの一種らしい。これを使うと微細な深穴を正確に開けられるという研究報告が2006年1月の“日本機械学会誌”というものに載っていて、今回これが実際に応用可能な技術として開発されたと。そういうコトらしい。

この技術でHBMのような高速メモリ、そしてCPUとその周辺回路をもっと高密度に集積した高性能プロセッサなどがどんどん世の中に出てきたら良いと思う。

そうすれば、APUのようなGPU内臓プロセッサも現在よりはるかに高性能なものが生産されるようになるだろう。


ベッセルビームを用いたレーザーマイクロ加工
https://www.jsme.or.jp/publish/kaisi/060102t.pdf

超短パルスベッセルビームによる高アスペクト TSV 加工技術
http://www.amada-f.or.jp/r_report2/kkr/27/AF-2011210.pdf

TSV技術で積層するGDDR5後継メモリ「HBM」の詳細
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/646660.html

ベッセル (工具メーカー)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%83%E3%82%BB%E3%83%AB_(%E5%B7%A5%E5%85%B7%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC)


理想のスマートフォン [ハードウェア]

理想のスマートフォンを考えてみた。

・体内埋め込み式で、体温による発電で動作
・情報は視覚野に画像を、聴覚野に音声を直接お・と・ど・け♡
・操作は脳波による操作とワイヤレスの外部デバイスで可能
ハードウェアインストール及びアップデートは、ナノマシンの注入で行う

こんなところか。

体内埋め込み式なら盗難や紛失の恐れも、トイレ落として壊す事もない。
どこかに置き忘れる心配も無いし、電池切れの心配すら無い。

ちなみに体内埋め込み式といっても、誰もが想像できるような“固形物”を埋め込むのではなく、生体内にシームレスに分散・一体化するようなタイプで、レントゲンで撮影してもほとんどわからないよ。

でもハード・ソフトの両面でバグ対策が完璧でないと、病院送りになる人が大量発生するという諸刃の剣。

素人にはお勧めできないかな。


ハード面ではこのような感じだが、むしろ問題はソフト面だと言えるかもしれない。

何しろどのようなハードウェアでも、それを活かすソフトウェアが無ければガラクタなのだから。


だがソフト面は正直なところ私にはわからない。

まあ単純に現在のスマートフォンのUIとはまったく違うものにせざるを得ない事くらいしか想像できないし、四六時中視野に何か表示されると発狂する人が出る可能性があるくらいしか今の所は問題点が思いつかない。

どうせ人間のやる事はテクノロジーがどれほど進化しようと、本質的には変わる事はあるまい。

ソフト面ではそれを満足させてやれば良いのだろうと思う。


RYZEN発売は3月以降か [ハードウェア]

複数の情報源からの情報を統合して考えてみると、AMDの新しいデスクトップ向けCPU、ZENコアを使ったRYZENの販売は3月までずれ込む見通しが高まった。

ただしAMDからの正式な発表ではないため、3月からなのか、それとも3月よりも早いのか遅いのかもまったく不明である。

いくつかの情報からこの事態を推測すると、どうやら高クロック製品の生産がまったく足りず、一定以上の在庫が確保できるまでいつ販売が始るかの発表すらできない可能性がある。


この推測には裏付けとなる事情が存在する。

それは、RYZENを生産するGlobalfoundres(以降GF)の14nmプロセスの開発が上手く行ってないという事情だ。
本来GFの14nmは2016年には生産に移れる予定だった。だからZENの販売も2016年1月という話すらあったのだが、いつの間にかその話は消えて2016年第4四半期となり、現在は2017年第1四半期という事になっている。

恐らくGFの14nmプロセスは、現在でも高性能CPU向けの生産体制が整っている状態ではないのだろう。
なにしろ、CPUよりも構造が単純で動作条件のゆるいグラフィックプロセッサ(GPU)の生産ですら、本来の性能を達成しているとはいえないチップしか出す事が出来ていない。

GFの14nmは元々、スマートフォンのような低消費電力チップ向けに開発された三星(SAMSUNG)の技術を元に開発されたものだ。従って2Ghz程度までのCPUであればある程度の歩留まりが期待出来ると思われる。

しかしRYZENに必要なクロックは最低でも3Ghz以上。数年前からZENはIntelのCPUに性能で追い付いたとアピールし続けているだけに、4コアで4Ghzに到達するSkylakeやKabylakeに対抗出来る性能を持ったチップを提供できなければ、ZENの今後の販売やAMDの企業価値に大きな傷を付ける事になる。


個人的には、RYZENの4コアハイエンドは最低でも定格で4Ghz、ブーストで4.5Ghzの製品が必要だと思っている。
そしてその下は3Ghz~3.8Ghz程度のラインナップを揃えなければならない。

しかし恐らく現状のGF14nmプロセスでは安定して生産できるクロックは2.5~3Ghz前後で、それ以上のクロックの製品は選別品で賄わなければならないのが現状であると思われる。(あくまで私の想像だが。)

選別品の中から最も高クロックのものを発表会に持ってきて8コアで3.8Ghz動作ですよとアピールしたところで、売り物になる製品がそれより低いクロックの物しかなければ意味が無い。しかも全世界に出荷するのなら、そのような高クロック製品の在庫が万単位で必要になる。

以上の事から仮に3月頃販売が始っても、ひょっとすると4コア4Ghz級のハイエンドは一部のOEM供給のみ(しかも3月中に全世界で100個以下の出荷量とか)で、単品販売はほとんど無いかもしれない。(もちろん場合によっては4Ghz以上の製品そのものが存在しない可能性もあるが、それは事実上敗北宣言であると私は思う)
8コア品に関しては無理にクロックを上げる必要が無いから、4コア品よりも流通量は多いかもしれないが・・・


しかし我々RYZENの販売開始を望む消費者だけでなくAMDにとっても最悪の事態である、さらなる販売延期の可能性は十分に残されている。

一部の情報源には、2月27日~3月3日にかけて開催されるGDC 2017というイベントに関する情報から2月中にも販売が始めるという噂もあるのだが。

こうした噂の真相は3月までに判明する事だろう。



ほとんどの人には無関係だが [ハードウェア]

IntelのCPUを使う、一般的なパソコンに致命的な脆弱性が発見された。


Intelの新型CPUにUSBポート経由でシステムのフルコントロールが奪われる
デバッグの仕組みがあることが判明
http://gigazine.net/news/20170111-intel-cpu-allow-seizing-control/


対象となるシステムはSkylake以降のCPUを使うパソコン。

これらのパソコンは、USBポートにJTAGというデバッグ用ハードウェアを接続するだけで侵入する事が可能らしい。

以下、記事からの引用


USB経由でアクセス可能なJTAGデバックインターフェースを使った検出不可能な攻撃を実証済み。JTAGはOSカーネルやハイパーバイザ、ドライバなどのハードウェアデバッグを目的としてソフトウェアレイヤー下で動作するため、攻撃者が悪意を持ってCPUにアクセスすれば、セキュリティツールを回避してマシンの全機能を奪うような攻撃に乱用される可能性があります。


というわけで一般の個人用パソコンの場合はほぼ無関係であるが、機密情報を扱うパソコンの場合、防御の方法が管理者以外が該当するパソコンに対し物理的な接触を不可能にするか、又は、あらゆるUSBポートを使用不可能にするしか無い。

現実的な対応策はUSBポートを使用不能にする事か。

まあ、どうせそこまでやってもソーシャルエンジニアリングによって情報が盗まれるのだろうが。



今年出るCPUとチップセットはWindows7をサポートしない [ハードウェア]

あと1週間で来月中旬頃3月頭頃にZEN(Summit Ridge)が出る事になっているらしいが、それよりも一足早くIntelのKabylakeが出てしまった。
※2017/01/15修正、不確定情報だがSocket AM4マザーボード解禁が2月28日らしく、それが事実ならばRYZEN販売は3月頭以降まで伸びる可能性が高い。

クロックが上がった分性能向上もそれなりにあって、Summit Ridgeが定格で3.2Ghz程度までしかクロックが上がらなければ、4コアのハイエンド同士で比較した場合の1.5倍の性能差になるかもしれない。Summit Ridgeの4コアが定格で4.5Ghz以上、ブーストで5Ghzくらいで動いてくれるのであればCore i7-7700K(定格4.2Ghz、ブースト4.5Ghz)とほぼ同等な性能になるとは思うが、これはオーバークロックでもしなければ無理だろう。

しかもこれは、ZENのCPUコアがAMDの主張通りの性能を発揮したならば、という前提だ。

最近得た情報では冷却の度合いによって動作クロックが変わるなどというフザケた話もある。要するに高クロックで回したければ液体窒素でも使えという話なのだろう。

まあ、実際のところはSummit Ridgeが市場に出回った後にベンチマークを回すまでわからないが。


ところで今年出る新しいCPUとチップセットに関しては、私にとって困った事が一つある。

それはKabylakeと200番台チップセットがx64版のWindowz10のみサポートする、という事実だ。
私の周囲にはまだx86版のWindowz7に対する需要が多いのだが、そういった人達のためにもう最新のCPUでシステムを組む事が出来なくなった。

Summit Ridgeとそのチップセットもそうなるという話が出ているが、こちらはまだわからない。わからないといえばKabylakeも今後水面下でサポートが始る可能性は否定は出来ないし、場合によっては有志によるデバイスドライバの作成やOS側へのパッチ提供などがあるかもしれない。

しかしIntelとAMDに限っては、Micro$oftの圧力を受けてWindowz8.1以前のOSに対するサポートをおおっぴらにする事は難しいと思う。

そういうワケなので、もし今後新たにWindowz7のパソコンを新しく準備する必要が予定されているのなら、今の内に1世代前のシステムを購入しておく必要があるかもしれない。また、保守のために必要な部品なども、買える内に買っておく必要があるだろう。

そうでなければ今からWindowz10への移行を考えなければならない。

面倒な話だ。


ただし、CPUとチップセット以外の周辺デバイスに関しては引き続きWindowz7のサポートが期待出来る。モノによってはWindowz7の延長サポートが切れる2020年以降もしばらくサポートが続くだろう。

Micro$oftとしてはそのようなサポートは全て阻止したいだろうとは思うが、実際に使う側の需要がある限り阻止は不可能であると私は信じている。


HDR量子ドット液晶? [ハードウェア]

今日、ネット上にこんな記事があった。

ASUS、32型4K HDR量子ドット液晶「ProArt PA32U」発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/1038082.html


HDRはわかる。HDRとは「High Dynamic Range」の略で、簡単に言うと明るさの表現範囲が今までより広がるという事で、私が昨年書いた記事にも出ている言葉だ。

が、量子ドットというと、私は撮像素子に関する記憶しか無い。(この件は記事にしていない)

量子ドット 撮像素子
https://duckduckgo.com/?q=%E9%87%8F%E5%AD%90%E3%83%89%E3%83%83%E3%83%88+%E6%92%AE%E5%83%8F%E7%B4%A0%E5%AD%90&t=ffsb&atb=v28&ia=web

要は通常のCMOSイメージセンサに量子ドット技術を応用すると、従来の技術よりもより銀塩写真フィルムに近いダイナミックレンジが得られ、黒ツブれや白トビの少ない画像データが得られるという事だった。


しかし今回の液晶ディスプレイは映像を受信する装置ではなく出力する装置である。
正直初耳だ。

だが調べてみると、液晶テレビでは2013年頃から採用(SONYのTRILUMINOUS Display)が始っている別段目新しい技術ではない事がわかった。しかし何故今頃になって、パソコン用ディスプレイにこのような宣伝文句が踊る製品が出たのだろうか。

私の想像だが、これは用途の違いによって一般のパソコン用ディスプレイでは色の表現が重視されて来なかった(色の表現が重視されるプロ用は色域の広さよりも正確さの方が重要)事と、これから4Kが当たり前になる時代を前に差別化の要素としてパソコンでもBT.2020規格のような広色域とHDR対応が重視されて来ているからなのだと思う。


で、HDR量子ドット液晶に関する肝心の中身だが、どうやらバックライト(白色LEDや液晶パネルに貼るシート又はLEDに使う蛍光体)に関する技術のようである。
そして高性能化の対価として、製造コストが高いという事もわかった。
さらにこの量子ドット技術を応用した液晶ディスプレイで技術的に進んでいる関連日本企業では、高コストな量子ドット技術を使用しないバックライト用白色LEDの開発にも成功しているらしい。

この事実は、かつて高性能スポーツカーの代名詞であった「DOHC」や「ターボ」と同じ感じがする。
今や「DOHC」や「ターボ」など使わなくても、当時のエンジンよりもはるかに高性能なエンジンが作れる時代であるからだ。(それらが無くてもリッター100馬力越えは当たり前に作れる)

要は新しい製品を売るために、パソコン用ディスプレイでは新しい技術を「なんとなくそれっぽい記号や言葉」で表現し、商品に付加する事で付加価値を付けようという事なのだろう。

しかし今回の「HDR量子ドット液晶」は、すでに時代遅れになりつつある技術。ただ、知らない人が大多数であると思われる。“量子ドット”という単語を知らなければきっと、私のように疑問を抱くという事もない人が多いだろう。


とはいえ、それでもリンク先の記事にある「ProArt PA32U」は「sRGBカバー率100%、DCI-P3カバー率95%、Adobe RGBカバー率99.5%、Rec 2020カバー率85%」と、スペック上ではかなり立派な性能である事は確か。

パソコン用ディスプレイの4K対応黎明期が終わりを告げる製品としては、象徴的ではないだろうか。



PC用ディスプレイのインターフェイス [ハードウェア]

dis_cons.png

先日友人が新しい液晶ディスプレイ装置を買ったら、DVIが無いと言って嘆いていた。

そんな嘆きを聞いてふと思ったのが、最近ディスプレイの接続規格が多くて面倒だなァという事。
DVIはもう無くなるというが、今後10年は現役だろうし。

そこで各接続規格や規格の異なるコネクタ同士の接続などをまとめて整理してみようと思う。


まず最初に、現在使われている主なディスプレイ・インターフェイスを挙げてみよう。


・アナログRGB (VGA D-Sub 15pin)
 古くからあるインターフェイス規格で、古い機器との互換性のために現在でも
 存在する。
 パソコン関連メーカー各社により2015年までの抹殺計画が画策されたが、
 2016年12月現在実現には至っていない。

・DVI (DVI-I 及び DVI-D)
 主にパソコン用ディスプレイを接続するために策定された、デジタル通信規格。
 アナログRGBでは難しい高解像度に対応するための高速通信が可能。
 規格上は4Kまで使えるが、2009年頃にDVIは廃止(信号規格としてはHDMI
 が残るためそちらに統一)するという話が持ち上がり、以降4K対応機器が
 出ないまま終息に向かってまっしぐらである。
 なお、DVI-IはアナログRGBも扱えるが、DVI-Dはデジタル信号のみ対応。

・HDMI
 DVIを元にAV機器での使い勝手を向上させる各種機能を追加した規格。
 コネクタの形状も、使い勝手を良くするために小型化している。
 近年の4Kテレビ普及に合わせ、4K対応の映像信号が流せるように拡張された。
 しかしコストダウン重視のコネクタ形状・構造が、コネクタの接続不良を
 生み出しやすい状況を作っている。(HDMIは真っ直ぐ奥までしっかり刺す事)

・Display Port
 DVIに代わる新たなデジタル・ディスプレイ・インターフェイスとして策定。
 後発規格らしく高性能だが、主にコスト的な問題で普及が進まなかった。
 しかし近年のDVI終息宣言に伴い、ここ数年は対応機器が増えている。
 最新のバージョン(1.4、2016年3月)では8K UHD @60Hzに対応した。
 ちなみにコネクタは、形の似ているHDMIと比べて少しお金がかかっている。

USB Type-C (信号をスイッチして流しているだけ)
 USB Type-Cコネクタの規格には、USBの信号線を使ってディスプレイ信号や
 PCI Expressの信号を流す事が可能になる「Alternative Mode」が存在する。
 要するにコネクタ形状をUSB Type-Cに統一する事が可能になるだけで、信号の
 規格そのものはHDMIやDisplay Portのものが使われる事になる。
 現在はほとんど普及していないが、今後の普及が見込まれている。


こんなところか。
ここでややこしいのは、インターフェイスの種類によって複数の規格の信号を直接取り扱えるという事。

わかりやすいよう、各インターフェイスの接続可能なパターンを以下にまとめる。

d_i_list.png
(USB Type-Cは各規格の信号によるのでそちらを参照の事)

見ての通りだが、DVI・HDMI・DisplayPort全てがアナログRGB(VGA規格)の出力をサポートしているのがおもしろい。そもそもディスプレイのデジタルインターフェイス化は、アナログのVGA規格などを置き換える目的で作ったはずだが、アナログRGBがDVIの規格策定以降20年近く現役というのにはそれなりの理由があるという事だ。

また、コネクタ形状が違う規格の機器と接続する場合には、当然変換コネクタ(若しくは変換ケーブル)が必要であるし、規格上サポートされるとはいえ機器によっては規格違いの接続に対応しないケースもあるので注意すること。

今後の展望としては、やはり4K UHDや8K UHDなどに対応するため通信速度の高速化した最新の規格に軸足が移っていく流れに逆らう事は不可能だと思う。しかし、まだまだレガシーデバイスの多いパソコン・サーバー関係では、古い規格に対する需要が根強く残り、アナログRGBとDVIはまだしばらく残るだろう。

ディスプレイの新製品は徐々にこうしたレガシーインターフェイスを採用しなくなってきてはいるが、業務用機器や低価格帯の製品ではアナログRGBだけ生き残る可能性もある。

まあ、個人的にはDVIが消えてもアナログRGBは残ると考えている。


以上、こうしたコンピュータ・ディスプレイ関係の規格は「VESA」という規格標準化団体によって管理されている。
より詳しい情報はVESAのWebページよりダウンロード出来るpdf文書などを参考にして欲しい。


VESA
http://www.vesa.org/

VESA、DisplayPortの対応状況を説明~2014年をメドにDVIとアナログVGAを廃止
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/324463.html

USB Type-C
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/search/?keyword=USB+Type-C


AMDはライゼンとか言ってる場合じゃない [ハードウェア]

AMDによる先日の「New Horizon」というイベントで、“RYZEN”(ライゼン)というZENのブランド名が発表され、その高性能ぶり(?)がベンチマークにより発揮されていたが。

正直なところ、私としてはかなりお寒い自慰行為にしか見えなかった。


あんなイベントを行ったところで、遅れに遅れてやっと来年に出るのはハイエンドデスクトップ向けの“Summit Ridge”のみ。恐らく数量はIntelのCPUがデビュー時に供給される量と比べたら二桁以上少ない数になる筈。

要は、もし吊るしのパソコンに大量に採用されたなら、自作市場にはほとんど出回らない。逆に自作市場に潤沢な供給があったならば、メーカー製のパソコンにはあまり採用されなかったという事だ。

そして私の予想では、“Summit Ridge”の性格も考慮して極めて狭い自作市場(或いはDELLのALIENWAREのようなハイエンドゲーマーや、一部のクリエイター向けの少数販売パソコン)には潤沢に供給されるが、一般人が買うようなパソコンには一切採用されないと思う。

もう少し具体的に言えば、デスクトップ(実質据え置きで使用されるノートパソコンも含め)向けの単月販売数量のシェアでは0.01%にも満たない供給量になるのではないかと。


一方、AMDがAthronの頃から重視していたサーバー向けチップだが、直近の情報では第二四半期以降とか。

そして現在のCPUの99.99%を占める、最も販売数が出るグラフィックコア内臓のAPUに関しても遅れが酷い。

なんと第3四半期以降というから、楽観的に見て10月~12月の間になるのではないか。

要は早くて1年後にやっと、ZENベースのAPUを搭載したパソコンが買えるようになるというわけだ。



個人的な感想ではあるが、「New Horizon」というイベントを見て、これでいいのか? と。

いや、AMDの状況からしたら、そうやって消費者の期待を煽るしかないのかもしれないが。
(常に期待はずれを経験させられる消費者の身にもなって欲しい。)

こうしたイベントも、製品の開発が思うように進んでいない証拠にしか見えない。


本当に、しっかりしてくれよ、AMD。


二週間後にZenのイベントがあるらしい [ハードウェア]

来年1月の中頃に販売が始るというウワサのZen。
とりあえずGPUを内臓しない、CPUコアのみのハイエンド製品である“Summit Ridge”から販売されるらしい。

これに関連するのか、約二週間後の13日(現地時間)に「New Horizon」というZenに関するイベントがあるらしい。


AMD、新プロセッサ「Zen」に関するストリーミングイベントを12月14日に開催
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1032474.html

AMD,Zenベースの次世代CPU「Summit Ridge」プレビューイベント(以下略)
http://www.4gamer.net/games/300/G030061/20161201017/


今回のこのイベント、どこで行うかがはっきりしないが、AMDの特設サイト上でリアルタイム配信されるらしい。またYoutubeチャンネルでも視聴可能であるという事だ。

そして内容のほどは定かではないが、Zenのパフォーマンスデモが予定されているという。

現状でやっと3Ghz辺りのZenの絶対性能はそれほど期待出来るものではないが、デモではどの程度の性能を見せてくれるのかは興味がある。

日本時間では12月14日 6:00開始という事なのでリアルタイムで観る気はしないが、まあ一応録画を観てみようと思う。


イベント用特設サイトのリンクはこちら。
※特設サイトには名前・国籍・メールアドレスを登録する項目があるので、視聴するには事前に登録が必要なのかもしれない。リアルタイムで観たい人は今から登録しておいた方が良い。

New Horizon
http://www.amd.com/NewHorizon



PS4 Proの不具合とされる問題について [ハードウェア]

現在欧米を中心に、PS4 Proの不具合が問題になっているようだ。


PS4 Pro は4K HDR対応という事になっているが、接続する機器(TVやサウンドバー等)によって接続された機器を正常に認識しないので、画面が暗転したり、4KとHDRが両立出来ず2K+HDRになってしまったり、カラーフォーマットが正常な設定にならないなどの問題が出ているという。


この件について私は思うところがある。

それは、4Kテレビの全てがHDRに対応しているわけではない事と、4K HDR(High Dynamic Range)に関する互換性の問題だ。※この互換性とは機器間の通信に関する互換性の事。

互換性に関しては4K HDRという規格自体がまだ出始めであり、対応している機器によって微妙な差異があるために互換性が低いという事だ。
これは過去に無線LANが出たばかりの頃、IEEE802.11bに対応しているはずの、メーカーの違う端末同士でしばしば接続できないという事が起きたが、それに似ている。(蛇足だが、この問題を解決するためにWi-Fi Allianceという団体が出来て、相互接続性試験方法の策定や製品の認証を普及させていった結果互換性問題が減り、無線LAN=WiFiという認識を一般の消費者に持たせる事になった)

これにより、標準規格に則って設計されているはずのPS4 Proは、微妙な差異のある互換性の低い機器に対して個別に対応する必要が出てくる。しかし事態を見る限りSONYはそれが不十分であるようだ。

もちろんテレビなどを製造する家電メーカー側が対応するという手段もあり得るが、そもそも4K HDRに対応するコンテンツ自体がほとんどゼロに近い現状で、数少ないコンテンツのPS4 Proのためだけに「金をかけてテレビのファームウェアアップデートや場合によってはハードウェアの改良」を行う事はあり得ないだろう。何故なら、ただでさえテレビは儲からないのに、ごく少数のPS4 Proを持つ消費者のためだけにそんな無駄な金を使う事は経済的に不合理であるからだ。


一方消費者側の視点でこの問題を見ると、まず自分の持っているテレビがHDRに対応しているかどうか知らないでPS4 Proを買い、話が違うと主張するケースがあるはず。まあこれはどんな事についてもよくある話だ。

しかし自分のテレビが4K HDRに対応する事を確認した上でPS4 Proを買って、この互換性問題に引っ掛かった人は納得がいくまい。
彼らは「規格に対し互換性の低い、4K HDR対応の機器が多い」という業界の事情など知るはずもなく、仮に知っていたとしても事前に説明が無い以上そんな理由など受け入れられるはずもない。
4K HDR対応機器を売っている側は、販売する時に「これは4K HDRに対応しています」としか言わないからだ。

付加価値を付ける事で利ざやと販売数を稼ぐために、あえて不利な説明はしない。こんな事は商売の慣例として当たり前の常識だが、買う側からすれば詐欺同然。納得いくわけがない。


この問題、以上の事からSONYと他の家電製造メーカーでは立場の違いから正反対の見解になり、結果的に責任のなすりあいになるのも当然であろう。

だがそれで最大の不利益を被るのは消費者。
とはいえ、消費者は消費者で無知な部分に責任が無いとは言えない。

要するにこの問題は、関係する全ての人に等しく責任があると私は思う。


ソニーPS4 Proに不具合 TVメーカーと「責任のなすり合い」状態に
http://forbesjapan.com/articles/detail/14276


ある意味期待通りのZen [ハードウェア]

順調に出荷が遅れているAMDのZenだが、最新のエンジニアリングサンプルの情報が出た。

以前出た情報では、その当時のエンジニアリングサンプル(8コア)で2.80GHz/3.20GHz(基本/ブースト)の動作周波数だったのだが、今回は8コアの物が3.15GHz/3.30GHz(1コアのみブースト時3.6Ghz)、4コアの物が2.9GHz/3.10GHz(1コアのみブースト時3.4Ghz)という事である。
この動作周波数はライバルであるIntel製CPUと比較した場合、8コア版はほぼ同等の動作周波数だが、最も一般的な4コア版では動作周波数がかなり低く、開発が思うように進んでいないと思わせる内容だ。

以下、ネタ元の北森瓦版の記事。

周波数が向上した“Zen”のEngineering Sampleが登場した模様
http://northwood.blog60.fc2.com/blog-entry-8736.html

AMDにおいてこういうパターンはいつもの通り。AMDのCPUは昔から製造プロセスの開発が足枷になり、目標性能を出そうとすると歩留まりが極端に悪化するなどして、その結果出荷が年単位で遅れたり、出たとしても動作周波数が低い事が多かったからだ。
特にK6-Ⅲの時は酷く、遅れに遅れてやっと市場に出回り始めた時にはK6-ⅢのプラットフォームであるSocket7がすでに終わっていた事情もあって、私はかなり落胆させられた覚えがある。


実際の所、GFの14nmプロセスは元々の開発の遅れが響いていまだ未熟過ぎるのだと思う。

GFによりZenに先行して製造されているAMD製のグラフィックチップであるPolaris(Radeon RX480/470/460)も14nmプロセスで製造されるが、4Gamer.netなどのテスト結果を見ると14nmの割りに性能に対する消費電力が多く、明らかに本来の性能を出し切れていない。そのためか消費電力当たりの性能を50%増しにした改良型のチップが出るという話もあるくらいだ。(そもそも同じ14nmでもプロセスがまったく違うから直接の比較は出来ないが)

対してCPUのライバルであるIntelの14nmや、GPUのライバルであるNvidiaが製造を委託するTSMCの14nmは、成熟が進んで良好な性能を出しているように見える。この辺り、いつまでたってもAMDの泣き所のように思える。


なんにせよ、いくらZenのIPCがIntelに追いついたといっても、動作周波数が上がらないのであれば絶対性能で太刀打ち出来ない事になる。

現在Intelの一般向けCPUの内、4コアのハイエンドであるCore i7 6700Kが4.0/4.2Ghz(基本/ブースト)、10コアのハイエンドであるCore i7 6950Xが3.0/3.5Ghz(基本/ブースト)であるから、最低でもこのレベルに達しないと同等とは言えない。

8コア版のZenは10コアのCore i7-6950Xと比べてほぼ同等の動作周波数で健闘していると思わせる内容だが、正直この数字は盛ってあるように見える。何故なら4コアのZenが基本動作周波数がCore i7 6700Kより1.1Ghzも低い2.9Ghzでしかなく、同じプロセスで同じコアを使用する8コア版が3Ghzを超えるという逆転現象になっているからだ。

TDPが8コアで95W、4コアで65WとIntel(10コア140W/4コア91W)よりも低いという事で、消費電力が増える事を受け入れて動作周波数を上げる選択肢がまだ残されているが、このTDPは消費電力とイコールではないから、実用上の消費電力はTDPが低いZenの方が高い可能性すらあるし、TDPをIntelの製品と同レベルに引き上げたところで、動作周波数はそれほど上がらない可能性が高い。(しかも、4コアのCore i7 6700Kはグラフィックスコアを内臓しているので、その分の消費電力も計算に入れて比較しなければならない。)


ZenがかつてのK7やAthlon64のような、Intelに勝るとも劣らない製品になるには未だ険しい道程が残されているようだ。



Intel Core i7-6700K Processor(8M Cache, up to 4.20 GHz)
http://ark.intel.com/ja/products/88195/Intel-Core-i7-6700K-Processor-8M-Cache-up-to-4_20-GHz

Intel Core i7-6950X Processor Extreme Edition(25M Cache, up to 3.50 GHz)
http://ark.intel.com/ja/products/94456/Intel-Core-i7-6950X-Processor-Extreme-Edition-25M-Cache-up-to-3_50-GHz



Bristol Ridgeの情報が無い [ハードウェア]

ここ数日の内に主にショップブランドなどから相次いで「Bristol Ridge」搭載のデスクトップパソコンが発表されているが、この最新のAMD製CPUに関する情報があまりにも無い事に違和感を感じている。


通常ならばパソコン関係の情報サイトで新しいCPUの搭載されたパソコンをメーカーから借り受け、ベンチマークなどでテストした記事で溢れ返るはず。

だが、そういった記事は今の所まったくない。


過去にAMDが催したイベントなどで発表された情報は検索に引っ掛かるのだが。

一体どういう事なのだろう?


デスクトップ版に先行して流通しているはずのノートパソコン向けのBristol Ridgeさえも、いまだ影も形も無い。

先月発売されたと思しき富士通製のノートも、一世代前のAPUを載せている。


もしや、Bristol RidgeはZenの登場を前に無かったことにされそうになっているのだろうか?



外付けハードディスクは注意が必要 [ハードウェア]

知人の依頼で故障した3.5インチ500GBのUSB2.0外付けハードディスク(Buffalo製)のファイル回収を行った。

まず現状確認のため引き取ったハードディスクを検査用のパソコンに接続すると、スピンアップの「キュイーン」という音と共に「形容しがたい嫌な音」としか言いようのない異音がする。
これはダメか?と思ったが、しばらくするとUSBのストレージデバイスとして認識された。しかしWindowsからはフォーマットを要求されてパーテイションが認識されない。「ディスクの管理」で見ると“RAW”となっているので、どうもMBRかMFT辺りが吹っ飛んでいるようだ。

肝心のファイル回収は、今回“も”素人判断で異音の元となっているであろう不良セクタの検査を行い、当然のよう検査に引っ掛かった不良セクタを修正しただけで、後は普通にファイナルデータでファイルを回収することができた。

回収したファイルを渡すと知人も大喜び。めでたし、めでたし。


で、ここからが本題だが、検査と回収にはハードディスクを覆うケースを割って、中からハードディスク本体を取り外して行ったのだが、この時“中身”だけでパソコンに接続した時のハードディスクの挙動が違う事に気付いた。

この事から想像すると、今回の件はSATAをUSBに変換する基板に問題があった可能性がある。
“RAW”になった原因は変換基板の電源が悪いのか、それともSATAからUSBに信号を変換するJM20339というチップがなんらかの理由で誤動作してハードディスクの動作が不安定になっていたのかもしれない。


私自身多少の知識があろうとも専門家から見ればまったくの素人だが、状況から推察するとそうとしか思えない。
そう思う根拠は過去の苦い経験の積み重ねだ。
特にハードディスクをUSBに変換する基板の作りは、「製品によって色々な意味で色々である」。

今回のBuffalo製外付けハードディスクに使われていた変換基板も、電源回路は見るからに粗悪な作りだった。良く言えば簡素なのだが、これじゃあハードディスクがかわいそうだ、とすら思うほど、特にコンデンサに金がかかってないなあと感じた。


考えてみればデスクトップパソコンに内臓するハードディスクだって、パソコン本体の電源の質が悪かったり劣化したりで、ハードディスクの寿命が変わったり壊れたりするのだ。

とはいえ、一般の消費者が外付けハードディスクの電源がどうかなんて調べようも無い。私は新品の状態でもとりあえずバラして確認し、必要を認めれば電源回路に手を入れてから使っているが、そんな事をする変態がそうそう居るわけもない。


まあ、外付けハードディスクは良く選んで買い、買ってもあまり信用しない方が良い、という事だ。



Bristol Ridge搭載デスクトップPC [ハードウェア]

ユニットコム、第7世代APU搭載デスクトップPCの販売を開始
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1610/20/news102.html

上のリンク先の記事にある通り、ついにデスクトップ版の“Bristol Ridge”が出た。

だからどうという事もないが、Bulldozer系コアの最終進化版ということで興味がある。
しかし先行して出ているはずのモバイル版“Bristol Ridge”を搭載したノートPCをまるで見た事がないのはどうした事だろう?

単に私が知らないだけで、もう出回っているのだろうか?


そして、最近知人に頼まれて一台パソコンを組み立てたのだが、そのために部品を物色している時に、今現在出回っているAMD製CPU(APU)と、対応するマザーボードの値下げが顕著になっている事に気付いた。

そういえばAMDは新しいシステムの販売のために、現行商品の在庫調整をしているとか。
性能的には普通に使えるので、今までよりも割安感の出たAMD製CPUで組むのも良いのかもしれない。


しかし今回は、というかここ数年はいつもだが、超小型PCに拘っているためAMDは選択肢に入らなかった。事務机の上に置いて邪魔にならない大きさというのは重要で、今回はASRockの「DeskMini 110」というベアボーンで組んだので当然にAMDは選択肢に入りようがないのだ。

Zenが出たならばこのような状況も改善するのだろうか。

いくら小型でないといけないとはいえ、IntelAtomやAMDのEシリーズは性能的にあり得ない。
AMDには早くなんとかしてもらいたいものである。


Zip! Zip! Zip! [ハードウェア]

Zip」といえば、パソコンなどで最も普及しているファイル圧縮形式というのが一般的な認識だ。或いは、パソコン関係の知識が無い方ならば、アメコミ(アメリカのマンガ)で鉄砲の弾などが地面などに着弾した時の効果音として使われていて、日本ではあまり使われない表現であるが、ミリタリー系のマンガが好きな人は小林源文のマンガで使われている(今私が思い出せる例が他に無いが、他にも日本人漫画家で使う人はいると思う、トニーたけざきの AD Policeなんかでも使ってたかな?)事で良く知っている事と思う。

そんな「Zip」という言葉にはかつて、パソコン用の外部記憶装置の名詞として一般的だった時代があった。

今日唐突にこんなネタを記事にしようと思ったのは、いつも見ているWebサイトにこんな記事があったからだ。


【懐パーツ】100MBの容量を実現したリムーバブルディスク「Iomega Zip」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/1022828.html


このZipドライブ、日本のパソコン屋で普通に売られている頃にはまったく興味が無かった。何故なら、Zipドライブが日本に上陸するよりも数年早く、私はMO(エムオー)を使っていたからだ。

当時はMOよりもZipの方が安くて速度も速いという記事が雑誌に載っていた事を覚えているが、実際にはドライブの単価は数千円安くとも肝心のメディア代がMOよりも高かったと記憶している。そのうえ当時パソコンで最大のシェアを持っていたNECのPC-98x1シリーズではデバイスドライバ無しでMOが使えた事もあり、後から来たZipドライブの入り込む隙はその頃怒涛の勢いで普及していたPC/AT互換機、いわゆるDos/VパソコンでMOの初期導入コストを高いと思う一部の人か、MACでZipを使いたい人くらいにしかなかった。

そんな事から世界では標準的なZipドライブも、日本国内ではあまり普及しなかった。当然私も、Zipドライブなどまったく欲しいと思う事が無かった。


それから十数年後、私はヤフオクでZipドライブを落札していた。

それがコレ。

zip_01.jpg
zip_02.jpg
zip_03.jpg

250MBのドライブでSCSI接続。Machintosh用で売られていたモデルなので、SCSIのコネクタはDsub25Pinである。

5年前、このドライブをWindowzパソコンに接続してテストした結果が以下のスクリーンショット。

zip_04.png

zip_05.png

このテストのためにZip250のメディアを入手し、SCSIの変換コネクタまで用意してこの結果。

遅い。遅すぎる。

しかしこのドライブが店頭に並んでいた十数年前はこんなモノでも非常に有難かったのだ。
ちなみにライバルだったMOも大体こんなモンである。

MOについてはまた、記事のネタにしたい。



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